がん宣告から今日までのまとめ(35)

『サードオピニオン・厳しい現実』

 

腺様嚢胞癌という強敵と戦える最終兵器と思われた重粒子腺による治療では気管壁が破壊された私の体にはできないと言う事は、切らずに出来る遺伝子療法、免疫療法、サイバーナイフなどという外科手術以外の療法はすべて不可能ということを意味していました。途方にくれる日々。そんな中、私の状況を聞きつけたボディビルの親友笠松博次氏、ストロング安田氏から「頭頸部外科の名医岸本先生を紹介するから是非会って欲しい!!」との連絡が舞い込みました。「名医と言っても、外科医。やはり、切ることには変わりはない。しかし、手術するにしても他の方法があるかもしれない。そうでないにしても他の治療法をご存知かもしれない。」そんな思いからサードオピニオンを亀田京橋クリニックで受けることを決めました。

 

(その日の日記)

2017年7月28日(金)、本日、亀田京橋クリニックにサードオピニオンに行ってきました。

いくら名医といっても病状に変わりがあるわけではありません。それどころか、初診、セカンドオピニオンの2病院よりも厳しい現実を突きつけられたのです。「手術するのにもギリギリの線、時間的猶予はそう残されていない。このまま放置すれば2~3ヶ月後には、癌で気管がつまり死に至る可能性が高い。そうなれば、手術も治療も出来ないだろう。」との言葉。途中、やはり呼吸器外科の名医、野守医師も加わりましたが現実は変わりませんでした。

 

いくら名医の言葉でも、「今、こんなに元気なのに・・・本当なのか?悪い夢をみているのではないか?」と思ってしまいます。

 

二人の医師は、その理由について、わかりやすく説明してくださいました。気管の中に10cmにわたって存在する癌におそらく気管壁、軟骨部分がやられているだろうこと、場所によっては気管の半分以上が塞がっており近々に気管が詰まる危険性が高まっていること、気管がふさがれば手術も不可能であること、気管のそばには食道だけでなく、心臓から脳に血液を送る大きな血管が走っていること、つまり、生きるために必要な器官が集まっている場所に癌があること。これだけ、画像を見せていただきながら説明をしていただければ、脳天気な私でも自分の状況がまさに剣が峰、俵に足1本で残っている状況であることがわかります。しかし、責任者として任されている東京営業所の仕事の引継ぎ、公私にわたる身辺整理等やっておかねばならないことが山ほどあります。会っておきたい人が大勢います。流石に即答は出来ませんでした。このサードオピニオンでの厳しい現実を踏まえて、まさに生きるか死ぬかの手術を受ける決断を1週間ですることになります。

 

【今日のトレーニング】

◎ハンマーグリップチンニング 20回~14回×10セット

◎ハンギングレッグレイズ 20回×5セット

(※今日もこうして筋トレが出来ていることに感謝!!)