2017年9月、気管腺様嚢胞癌切除、永久気管孔制作手術後より歩行練習、上がらなくなった肩のリハビリは続けていたのですが、2か月を経過したころリハビリ技師にお願いしてリハビリメニューに筋トレを加えていただきました。

 

幸い、亀田総合病院のリハビリ室にはチェストプレス、ショルダープレス、ラットプルダウンが出来るマシンが備えられていました。

 

胸の気管孔制作の為に、両鎖骨、第一第二肋骨、胸骨、右大胸筋が切除され、腕を頭上にあげる事すら困難な状況でのチェストプレス、ショルダープレスは非常にきつい物でしたが、背中を鍛えるラットプルダウン、ローイングは案外容易に出来たのです。

 

手術前に主治医から「この手術後は気張る、力むということが出来なくなるので筋トレはしんどいでしょう。」と言われていたのですが、二十歳の頃から生活の一部のようになっていたものをやめられるはずもありません。

 

関西に戻った後もジムに入会し、出来る部位、出来る種目、やり方を試行錯誤して続けました。

 

コロナ禍に入ってからは「永久気管孔からダイレクトに外気が肺に入る体ではジムトレは感染リスクが高くなる」と言う事もあり、たまたま訪れた近所の公園の遊具を使っての自重筋トレを人の少ない早朝に始めたのです。

 

そして2年が経過。手術、放射線治療での入院生活で15㎏減りやせ細った体の筋肉は8割がた戻ってきています。

 

朝日を浴びながらの早朝公園筋トレは気分爽快です。1日の初めに行うもう一つの理由はしんどいことを後に回すとやりたくなくなるからでもあります。ボディビルダーとしての現役時代でもキツイ脚のトレーニングは、週の初めの1番目と決めていました。

 

がんサバイバーになってもそれは同じです。

 

本題に戻ります。

 

『何故がんになっても筋トレを続けているのか?』

 

◎『筋肉、体力をつけるもっとも科学的、合理的な手段だから。』

➡がんになると「手術」、「放射線」、「抗がん剤」、「悪液質などの影響」に加え、安静を重んじるあまり体を動かさなくなります。そうなれば筋肉はますます細くなり体重が減ります。それを防ぐ、減った筋肉を取り戻すのが「筋トレ」です。

 

◎『体を部分、部分に分けて可能な部位だけ、筋肉をつけたい部位だけを鍛えることが出来ます。』

➡私も出来る部位、出来る種目を試行錯誤して実行しています。

 

◎『運動神経も関係なく老若男女誰でもできます。』

「がん患者」でもです!!

 

◎『効果が数字だけでなく目に見えてわかります!!』

➡筋肉の張り、見た感じが変わります。

 

◎『「気持ちがいい!」「生きている!」と実感し、「充実感」が得られます。』

 

◎『筋トレをしていると嫌なことを忘れ、ネガティブなことを考えません。』

 

「脳内ホルモン」「テストステロン」の分泌で「自信」「やる気」が出ます!!

 

◎筋トレをすることで筋肉から「マイオカイン」など未知の天然の抗がん物質が出ることも期待できます!!

➡骨格筋はがんになりにくい組織です。何かあるのかもしれませんね。

 

《注意事項》

◎現役アスリートではないのですから無理をする必要はありません。無理は体に負担になります。筋トレは、今の自分の体力、体調に合わせて、いまの状況を10とするなら11を目指せばいいのです。

『無理は無駄』です。

 

◎健康管理、体力の維持向上、あわよくば細マッチョが目標ならジムに行く必要はありません。

(※ただし、ここ大事です。私のように筋トレのノウハウを熟知してやり方を身につけているなら問題ありませんが、そうでないなら、リハビリと筋トレトレーナーの指導は必要でしょう。)

 

 

筋肉

産業医科大学の佐藤典宏先生が推奨する

「がんに負けないたった3つの筋トレ」は「腕立て伏せ」「プランク」「スクワット」

佐藤先生によると筋トレで筋肉をつけると手術からの回復、放射線、抗がん剤の副作用の軽減も期待できるそうです。

私自身、リハビリ、手術からの回復が順調だったのは筋肉があったからと実感しています。

 

筋肉 

東京大学名誉教授、筋肉博士こと石井直方さんは、「2度のがんから私を救った命のスクワット」の中で「スロースクワット」を推奨され「人の命は筋肉で決まる」と仰っています。

 

私、BIGTOEの「公園自重筋トレBIG3」は、

 

「チンニング(背中、上腕二頭筋)」

 

「ハンギングレッグレイズ(腹筋、背筋伸ばし)」

 

「スローブルガリアンスクワット(脚、尻)」です!!

※右大胸筋が無いので角度をつけて負荷を軽くした腕立て伏せをストレッチ目的で、太い腕をという元ボディビルダーの見栄でやっているチェーントライセップスを入れても5種目です。

 

※1日1部位、1種目+腹筋(ハンギングレッグレイズ)でもう満腹のがんカンジャーBIGTOEです(笑)。

 

「筋トレ」は、筋肉の維持、向上だけでなく、柔軟性、運動パフォーマンスにも効果絶大です。

私の妹のような元ボディビルダー、IFBBフィットネスプロ「キヨピー」のヨガ、ダンスパフォーマンスの動画です。53歳でこのプロポーション、柔軟性、パフォーマンス!!素敵すぎます。今でもしっかり「筋トレ」やっているそうですよ!!

 

 

第1回インディア祭・京都 キヨピー(ヨガ&ダンス)

 

 

 


(※可愛い妹 キヨビーとのツーショット)