今日は「三江北線」に当たる江津寄りの駅を巡ってみます。なお今日は「18きっぷ」を使いません。


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江津を朝のいい時間帯に出る三江線の列車はなく、いきなりの歩きでまずは隣の江津本町まで来てみました。「本町」とは名ばかりの、人家も乏しい道路沿いにポツンとある駅舎のない無人駅。すぐ前を悠々とした江の川が流れ、起点の江津から1.1キロしか離れていないというのに、秘境感が漂います。




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引き続き歩いて辿り着いた千金は、並行する道路からだいぶ離れた山に囲まれた静かな佇まい。駅に続く道は地図にも載っていないような狭い道でわかり難く、列車以外での到達は困難を極めるかもしれません。




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さらに次の駅へ向かって歩いていたところ、幸運なことに車で通りがかった年配のテツ氏に拾っていただき、難なく目的の川平に到着。この区間は峠もあって結構な距離があるので、とても助かりました。


ここは年季の入った昔ながらの木造の駅舎がどっしりと構え、沿線では特に気に入っている駅の一つ。しかし駅前は完全な更地として整地され、この駅舎も廃止後はすっかり取り壊されてしまうのでしょう。とても残念ですが、せめて最後の勇姿をしっかりと目に焼き付けておきたいものです。




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この先は駅間距離が飛躍的に長くなることを考慮して、川平からは数少ない列車に乗り込むことに。もちろんこれは偶然ではなく、列車ダイヤを頭に入れた上で歩くタイミングを調整しています。



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やって来た三次行の列車は、時間帯がいいこともあってか、身動きもできない程の混雑振り。今日はすぐに降りてしまうからいいようなものの、大半の人はこのまま終点まで乗り通すと思われ、つまり3時間以上もの間こんな状態が続くはずで、ご苦労様としか言いようがありません。




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 降りたのは川平から5駅進んだ因原で、その隣の石見川本で交換して戻って来る上り列車をタイミングよく捕まえるための算段。駅舎は昭和9年の開業時からの建物で、無人化はされているものの窓口がそのままの姿で残っているのが嬉しいですね。事務室側は運送会社が利用していることから駅に活気が感じられ、ここは廃止後もさほど変わらないような気がします。



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114分後に反対方向からやって来る列車に乗って因原を離れます。もう少しじっくり味わいたかったけれど、この列車に乗らないと、その後のスケジュールが将棋倒しのように狂ってしまうので。




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4駅折り返す形で川戸下車。ここは沿線では結構な町中で、駅前旅館もあるほど。開業当初からの木造駅舎はコミュニティセンタ-として活用されているようで、駅員は居ないものの、駅に誰か居るというのは、それだけで何だかホッとするような安心感が伴います。少し歩いた所にAコープを見つけたので、すかさず弁当をゲット。沿線は駅前であっても食料が入手できる所がとても少なく、これは助かりました。




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「ありがとう三江線」と書かれた手作りの横断幕に、これまでの様々な想いが込められているのを感じます。




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次の列車で川戸も後にします。列車の到着に合わせ、たくさんの人が旗を振ってお出迎え。心温まる瞬間です。




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今度は早くも隣の田津で降ります。山の斜面を切り開いた小高い所にポツンとある小さな駅で、とても静かな環境。ホームへと続く石段も風情がありますね。




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次の石見川越までは徒歩移動。距離は3キロちょうどとまあまあ手頃といったところ。線路に沿って続く小さな道路を進む形となり、沿線の様子もよくわかって興味深い散策となります。




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石見川越に到着。ここも駅舎は開業当時からの建物で、出札窓口もカーテンが引かれているだけで古き良き時代を今に伝えています。しかしその割に駅前に人家は乏しく、少し寂し過ぎる気がしてならず、このままひっそりと最後の日を迎えることになりそうです。




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今度はまた列車に乗り、次の駅を目指します。



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やって来た列車はナントがら空き。途中で陽が暮れるとはいえ、まだ三次まで行ける列車だというのに。さっきまでのあの大混雑は何だったのか、と唖然としてしまいます。こんな列車ならずっと乗っていたくなりますが、惜しくも次の駅で降りてしまいます。




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本日最後の訪問となった鹿賀で下車。ちょうどその時「ありがとう 三江線」と手書きされた手作りの看板を掲げに、地元住民が駅にやって来たところでした。




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駅舎のないシンプルな駅ですが、ホームへは段差なしで行き来できる優しい構造になっています。古びた待合室も味があり、何とものどかな所です。




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三次方面からやって来た上り列車に乗って江津へと戻ります。。江津-石見川本間も無事全駅再訪することができました。



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江津に着く頃にはすっかり陽も暮れ。今日も長い一日が終わりました。