昨日はカルカルでのイベントの後、すかさず東京駅から夕方の「のぞみ」に乗って福山まで移動。これからしばらくは廃止の迫った三江線に全精力を注ぎます。


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福山を未明に出る福塩線の一番列車に乗って、三次へとやって来ました。次に出る三江線はまだ当分先のため、待ち人は少なく今のところ駅はとても平和です。しばらくしたら、三江線に乗る人で大混雑になると思いますが。




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今回は、三江線の駅をもう一度全て見て回るつもりで、まずは三次の隣に位置する尾関山へと来てみました。ここは「三江南線」では唯一昔ながらの駅舎が残っている駅で、有人駅だった頃の名残が感じられます。駅前から始まる道路が一直線に伸びる形は、まさに駅が町の玄関口としての役割を果たしていると言えそうですが、廃止後はそれこそ「どん詰まりの果て」といった状況に様変わりしそうな気がして、とても切なく思ってしまいました。


なお、列車がないので当初は歩いて来るつもりでしたが、小雨がパラつく生憎の天候だったため、三次からタクシーを利用。しかし近距離であるにも関わらず、メーターが気になって仕方がなく、とっても便利だけど、やっぱりもうタクシーは遠慮しようかと。なお、今回は全て再訪ということから、あえて列車を使っての乗り降りには拘らないことにしています。


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しばらく待つうちに三次行の列車がやって来たのでそれに乗って尾関山を離れます。一応「18きっぷ」を使っているので乗れる時には列車に乗りたいですね。




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三次に戻って来ると、すでに今度の三江線に乗る人でホームは早くも長蛇の列。3両繋いでいても、かなりの混雑が予想されます。



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9案の定、折り返す形で乗った三江線は身動きも取れない程の大混雑に。こんな状態で何時間も揺られて行くのはさすがに辛そう。



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でも今回は駅巡りが目的なので、二つ目の粟屋で早くも下車。駅舎のないホーム一本だけの簡素な駅ですが、待合室に掲げられた「さよなら 三江線」「63年間ありがとう」の文字が涙を誘います。




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この後しばらくは上下共に列車はないので、その後は歩いて隣の長谷へ。ここは以前、テレ東の番組「土曜スペシャル」の「極旅」のロケで訪れていて、当時のことをとても懐かしく思い出します。停まる列車が少なく、秘境駅として脚光を浴びてからというもの、多くの人が訪れるようになったようですが、さすがに列車がないこの時間帯は誰も居ません。やっぱりこういう所は誰にも邪魔されることなく独りでじっくり味わいたいですね。




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引き続き、江の川沿いに続く細い道をテクテクと。幸い雨は止んでくれたみたいなので、この先も歩きは問題なさそう。メインの国道は川を挟んだ対岸を通っているため、こちら側は車の往来がほとんどありません。




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船佐に到着。ここも随分と寂しげな駅ですが、ホームの端にポツンと建つ瓦屋根の待合室と、大きめの自転車置場が印象的、構内は広く、かつては行き違いもできたホームの造りからも、昔はそれなりに賑わったように思えます。




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さらに歩いて所木。駅は脇道にそれた一角にあり、ホームの先端部分から入る構造。ここはもともと駅舎はなかったようで、とてもシンプルな造りです。




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どんどん行きます。次の信木は、並行する道路から見下ろす場所に位置し、ホームからは江の川が望めます。ここもかつて「極旅」のロケで訪れたので、とても懐かしいですね。




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こんな感じで線路は続きます。できれば列車を使って移動したいところですが、今の時間、列車は上下共に一本もないので。



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式敷に着きました。ここは上下列車の行き違いができる駅で、ログハウス風の駅舎もあり、駅前に商店も見受けられます。これまでのうら寂れた駅に比べると、相変わらず人は少ないものの、明るいイメージが漂います。




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さらに歩いて辿り着いた次の香淀も、ログハウス風の駅舎を有する洒落た感じの駅です。なおここまでの一区間は、線路はぐるりと大きく迂回していますが、トンネルでぶち抜いた一直線に結ぶ新しい道路があり、そこを通ると線路沿いの道より半分以上短縮されます。




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やがて午後の列車がやって来る時間になったので、香淀からは列車に乗り込むことに。持参の「18きっぷ」には今日の日付が入っていることでもあり、やはり列車が使える時はできるだけ活用したいですね。




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4時間振りにやって来た列車は、まだそこそこ混んでいるものの、一本前の列車に比べるとまさに天と地ほどの差が。なお、今春のダイヤ改定から、それまでの口羽止まりが、江津まで延長されています。



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この先の口羽で列車がすれ違うことを見越して、二つ目の江平で列車から降ります。他にも降りる人が随分いるな、と思ったら、同じようにそのまま折り返す人が大半でした。




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程なくして口羽方面からやって来た三次行の列車に乗り、降り返す形で一駅、作木口で降ります。これでひとまず「三江南線」に当たる駅は、全駅再訪となりました。なお、口羽の駅は、この前の「大人の修学旅行」の際に降りているので今回はもういいかと。




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2時間余りの大休止の後、再び口羽方面へと降り返します、今日の駅巡りはここまでとし、このまま江津まで抜けることにします。




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車窓右手には悠々と流れる江の川。すっかり見慣れた景色ですが、しっかりと眺め、記憶の底に焼き付けておきたいものです。



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途中の宇都井では、すっかり「お約束」となった色めき立つ乗客の数々。



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ほとんど陽の暮れた浜原では20分少々の大休止。立派な駅舎があるものの、駅前はひっそりとしていて人影もまばら。でもこういったインターバルは、ローカル線の旅では嬉しいものです。




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石見川本でも30分余りの大休止。昼間はかなりの賑わいを見せる要となる駅ですが、さすがにこの時間はもうひっそりとしていて、哀愁を感じさせます。




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カウントダウンを表示する看板も、いよいよ「あと9日」となりました。



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駅舎正面は、イルミレーションで彩られ、ついつい見とれてしまう程の鮮やかさ。でもそれが却って切なさを際立たせているようにも思え、切なくなってしまいます。



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江津へと向かう最終列車はご覧の通りのがら空きぶり。とても廃止直前の光景とは思えなくなりますが、これが三江線本来の姿なのでしょう。
今日はこのまま江津駅前のホテルに泊まり、明日の駅巡りの続きに備えます。朝から結構な距離を歩き回り、日頃の運動不足も手伝って疲労感はハンパないけれど、随分と充実した一日になりました。