「車掌DJ」「さゆみん」「みつみん」そして僕の4人による鉄道旅、題して「大人の修学旅行」もすっかり定着しつつあるようで、今度はもっと遠くへ行こうとの話がまとまり、廃止が迫った三江線を訪ねることにしました。


18.3.4-1

今回はみんなそれぞれ直前まで用事があったため、当日現地集合にして、各自待ち合わせ場所へと向かうことに。ヒマな僕は昨日のうちに「18きっぷ」で岡山まで移動し、引き続き鈍行で山陽線を下ります。野月氏は昨日まで四国を旅していたとのことで、岡山で合流し、しばし二人でオッサン同士の旅をすることにしました。



18.3.4-2

そしてやって来たのは広島です。ここで今朝方東京から「のぞみ」に乗って「さゆみん」が、墓参りのため熊本へ行っていた「みつみん」が「さくら」に乗ってそれぞれ駆け付け、全員無事合流となりました。



18.3.4-3  18.3.4-4
広島からは4人そろって芸備線を進みます。ボックスが主体の40系はまさに4人旅にはピッタリで、これぞ旅の基本とも言えます。国鉄を彷彿させる40系のエンジン音は、ノスタルジックな情景に浸るのにも十分な演出で、いつまでも乗っていたくなりますね。


18.3.4-5

一時間半程揺られ、三次へとやって来ました。ここから三江線に乗り換えます。



18.3.4-6

今度の三江線は、途中の口羽までしか行かない中途半端な列車なので、がら空きなのでは、と安易に考えていたのですが、その期待は見事に外れ、もはや座る余地もない混雑振り。しかしこの後の列車はもう2時間半以上ないのでこの列車に乗らざる得ず、空いているはずのこの便でこれでは先が思いやられそうです。



18.3.4-7  18.3.4-8
それでも身動きが取れないという程ではなく、立ったままでも景色は十分に堪能することができます。車窓右手には悠々と流れる江の川がぴったりと寄り添い、その見事なまでの景観に、みなさん目を奪われているようでした。


18.3.4-9

一時間程走って口羽に到着。この列車はここまでで、この先の接続はありません。そのまま三次方面へと折り返しとなるため、ひとまずここで下車します。



18.3.4-10  18.3.4-11
当初は引き続き折り返してもう一度三次まで行って来ることも頭にあったのですが、折り返しの便がこれまたさっき以上の大混雑だったため、もうこの列車は見送って、次の列車をのんびりここで待つことにしました。2時間半以上の待ちとなりますが、ここは「三江南線」時代の終着駅でもあるので、周辺を散策してみるのもいいかと。


18.3.4-12

駅舎の裏側には「ありがとうJR三江線」の横断幕が。いよいよ廃止まで秒読み段階に入ったことを思い知らされてしまいます。




18.3.4-13  18.3.4-14
待合室のみの駅舎はゆったりとしていてとても居心地がよく、思わず駅寝がしたくなるような環境です。「南線」時代の終着駅としての名残でしょうか。




18.3.4-15

待合室に置かれた「思い出ノート」の書き込みに一喜一憂する二人。ノートは何冊にも及び、これまでの歴史を物語っています。



18.3.4-16  18.3.4-17
さっそく二人もコメントを記入。でも間もなくここも閉鎖さえるはずだから、閲覧できるのもあと僅か。目にした人は貴重かも。




18.3.4-18  18.3.4-19


18.3.4-20  18.3.4-21
次に来る列車はここ口羽で数分間停まるので、それを見越して即席の売店が登場。店員さんとも仲良くなり、お気に入りのグッズも多数見つかったようで満足そう。




18.3.4-22

そうこうするうちに浜原方面から列車がやって来ました。この列車は交換のためここでしばらく停車します。



18.3.4-23

たちまちにして売店の前は人だかりに。売れ行きは上々のようで何よりです。



18.3.4-24

我々は、間もなくやって来る三次方面からの列車に乗るため、しばしホームで待機。もうすぐここ口羽駅ともお別れです。長い時間滞在したせいか、名残惜しさもひとしお。



18.3.4-25

列車は2両繋いでいたので余裕で座れ、30分程進んだ小さな途中駅の潮で下車。移動中にすっかり陽も暮れました。



18.3.4-26  18.3.4-27
今夜はここ潮駅から歩いてすぐの所にある温泉宿「大和荘」に泊まります。沿線に宿泊施設は少なく、ここが取れたのはラッキーでした。夕食のメニューはかなり豪華で温泉も源泉掛け流し。素敵な一夜を過ごせそうです。