今年3月の鷲ノ巣駅の廃止に続き、来年3月にもさらに多くの駅が函館本線からも消え去ることになるらしく、今日はそれらの駅をじっくり回ることにします。



16.10.4-1

今日のスタートは八雲から。今年の3月まで隣にあった鷲ノ巣駅絡みで何度か訪れたので、ちょっと懐かしく思います。





16.10.4-2  16.10.4-3

みどりの窓口もある主要駅ですが、新幹線札幌延伸の際にはここに新幹線の駅は設けられず、少し離れた「新八雲」になるため、この駅の様子がどう変わるのか少し気になるところです。





16.10.4-4  16.10.4-5

長万部行の鈍行でスタート。ここまではそこそこ乗客が居ましたが、ここで全員降りてしまい、ここから先はゼロに。




16.10.4-6  16.10.4-7

今年3月に廃止になった鷲ノ巣駅がどうなっているのか気になり、目を凝らしていたところ、駅舎もホームも一切何もなくなっていて、これには唖然。もうそこに駅があったことさえわからないでしょう。


そのまま進み、北豊津で降ります。今度のダイや改定で廃止が検討されています。




16.10.4-8  16.10.4-9

16.10.4-10  16.10.4-11

林の中にポツンと古びた駅舎があり、かつての鷲ノ巣駅とよく似ています。周囲に人家の類は一切確認できず、とても利用者がいるとは思えません。




16.10.4-12

それでも列車は一日に上下6本ずつあり、3本になった宗谷本線を見てきただけに、随分と多く感じてしまいます。これなら駅巡りもそれほど難しくはなさそうで、鷲ノ巣同様、これから来春にかけて訪れる人が飛躍的に増えることになりそうです。




16.10.4-13

駅前から続く未舗装の道。これが駅へ行く唯一の道です。




16.10.4-14  16.10.4-15

待っている間に特急や貨物列車がバンバン通過して行きます。こんなところもかつての鷲ノ巣そっくりです。




16.10.4-16

そのうちに列車が来る時間になり、北豊津を後にします。比較的降りやすく、またロケーションもいい駅なので、もう一度くらい降りに来るかもしれません。




16.10.4-17

途中の石谷で特急列車通過待ち合わせのため10分間の停車。せっかくなのでその間ちょこっと降りてみることにしました。




16.10.4-18  16.10.4-19

無人駅ですが、昔ながらの木造駅舎が残っています。あまり話題には挙がらないようで、穴場的な存在かもしれません。




16.10.4-20  16.10.4-21

板で塞がれていますが、出札窓口や荷物台はそのまま残り、かつての栄華を物語っています。思わず駅寝がしたくなるような、長イスの構造も味がありますね。




16.10.4-22

駅を出ると、国道を挟んですぐ目の前に広がる内浦湾。ロケーションは抜群です。




16.10.4-23  16.10.4-24

そのまま左手に内浦湾を眺めながら列車に揺られ。




16.10.4-25  16.10.4-26

森を過ぎ、次の姫川で降ります。ここも今度のダイヤ改定で廃止の候補に挙げられています。




16.10.4-27  16.10.4-28

駅舎はホームから少し登った高台にあり、山小屋を連想される建物です。ホームが極端に短いのも印象的ですね。




16.10.4-29  16.10.4-30

実際に駅前へと出てみると、まるで別荘の山小屋へでも来たかのよう。道はここで途切れていて、ここへ来る人はみんな駅を利用する人ということになります。




16.10.4-31

待合室は狭く、他に誰か居るとちょっと窮屈かも。もっとも、そんなケースはほとんどなさそうですが。




16.10.4-32  16.10.4-33

駅前から続く道は未舗装で、夜の不気味さは半端なさそう。




16.10.4-34  16.10.4-35

時折通過する貨物列車を駅からのんびり眺めてみるのもオツなものかもしれません。




16.10.4-36

列車が来たので姫川を去ります。ここはのんびりとしていい所なので、もう一度くらい来てみたいですね。




16.10.4-37  16.10.4-38

16.10.4-39  16.10.4-40  

隣の東山ですかさず下車。ここも今度のダイヤ改定で廃止が検討されています。枕木を並べてホームにしたただけの簡素な『板切れ』駅ですが、このように線路と平行に枕木の板を並べた駅というのも珍しいでしょう。


なお、ここは「鉄子の旅」6巻の第46旅「北海道秘境駅デートコース」において、当時はまだゲストだった村井美樹ちゃんと共に訪れています。あれから10年もの月日が流れ。早いものです。




16.10.4-41  16.10.4-42  

ホームに屋根はなく、また待合室の類もなく、雨が降っても休む所はありません。待っている間に特急列車が猛スピードで通過して行きました。




16.10.4-43  

列車が来たので東山も後にします。廃止になると、ここはもう駅があったことは全くわからなくなりそうです。




16.10.4-44  

終点の森でひとまず下車。




16.10.4-45  

乗り換えとなる列車は一時間半近く後なので、その間に隣の桂川まで歩いてみることにします。



16.10.4-46  16.10.4-47  

3キロにも満たない距離なので、30分もあれば辿り着けます。海辺にちょこんとあるような小さな駅で、ここも今度のダイや改定で廃止の候補に挙げられています。




16.10.4-48  16.10.4-49  

海に面したホームは、絶えず海風が吹き付け、立っているのも困難なほど。晴天の今日でこれでは、吹雪の時はそれこそ…




16.10.4-50  16.10.4-51  

駅のすぐ前は海で、抜群のロケーション。フラッと訪れるにはとてもいい所で、ここを無くしてしまうのはやっっぱり残念でなりません。




16.10.4-52  16.10.4-53  

まさにここは漁村の駅といったイメージ。人家もそれなりに点在し、ここに駅がある意味は大いにあると思うのですが。




16.10.4-54  16.10.4-55  

列車が来たので長万部方面へと抜けます。なかなかいい所なので、ここももう一度くらい来てみたいですね。




16.10.4-56  

相変わらずほんの僅かの乗客を乗せて。




16.10.4-57  16.10.4-58   
そして車窓右手に現れる内浦湾。特急列車の車窓から眺めるのとはまたひと味違います。




16.10.4-59   

乗り換えのため長万部で降ります。この前のダイヤ改定からここ長万部での鈍行同士の乗り換えがとても不便になり、また本数も激減したため、「18きっぷ」や「北・東パス」ユーザーには厳しい現実となりました。




16.10.4-60  

一時間半以上待って「山線」に乗り換え。




16.10.4-61  16.10.4-62  

そして15分程揺られ、2つ目の蕨岱で降ります。ここも今度のダイや改定で廃止の候補に挙げられました。




16.10.4-63  16.10.4-64  

ここは以前、友人の西崎さいき氏が、JR全駅の訪問を達成した最後となった駅で、偉業達成の瞬間に立ち会わせていただきました。
http://ameblo.jp/bigtetu/day-20060604.html
あれから10年、早いものです。




16.10.4-65  

高台から駅を見渡してみると、周囲には何もなく、駅だけがポツンとあるのがよくわかります。




16.10.4-66  16.10.4-67  

駅舎内はきれいに整理されていて、居心地は上々。でもトイレはないのであまり長い時間の滞在には不向きかも。




16.10.4-68  16.10.4-69  

次の列車を待つ間に陽はとっぷりと暮れ、完璧なまでに真っ暗に。こうなるともう散策もできず、早く列車が来ないか待ち遠しくなります。ちゃんと来るのかだんだん不安になったりしてきます。




16.10.4-70  

それだけに、闇夜に照らされる列車のヘッドライトが見えて来た時は、ホッと胸を撫で下ろしたものでした。




16.10.4-71  

そして悲しいことに乗客は皆無。つまり、もし列車が来なかったとしても、誰も困らなかったわけですね。




16.10.4-72  

長万部に到着。この列車の到着後、程なくしてここも無人になり、ここも随分と寂しくなりました。




16.10.4-73  

そして「北斗」に乗り換え揺られること約1時間半。今夜の宿泊地、苫小牧に到着です。今日も長い一日が終わりました。



八雲 7:17 → 7:37 北豊津 8:51 → 10:22 姫川 11:34 → 11:44 東山 12:07 → 12:18 森 ⇒ 桂川 13:48 → 14:59 長万部 16:40 → 16:56 蕨岱 18:19 → 18:35 長万部 19:23(特急「北斗19号」) → 20:56 苫小牧


ホテルウィングインターナショナル苫小牧
税込 5000円(朝食付)