今日はいわゆる予備日としていますが、ずっと以前に幾度となく訪れた懐かしの場所を訪ねてみようかと。



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ということで、小樽へと引き返し、さらに函館本線を上ります。切符は札幌からニセコまでが乗り放題なので、問題ナシです。




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やって来たのは小沢駅。今でこそとても寂しい無人駅となってしまいましたが、広い構内にかつての栄華が偲ばれます。側線が撤去されてしまっただけに、なおさら侘しさが引き立っているようです。




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今から30年前の昭和60年6月末まで、ここから岩内線が分岐していて、決して賑やかではなかったものの、駅には活気が感じられ、これぞ駅といった様子でした。当時の駅舎は既になく、コンパクトな駅舎に建て替わり、駅舎側にあった岩内線ホームも撤去され、本当に寂しくなりました。当時の様子を偲びつつ、これから沿線を辿ってみようと思います。




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駅前から続く国道をしばらく歩き、本線から分岐するあたりから、岩内線の線路跡がくっきりと現れるようになります。レールは撤去されたものの、確かにこんな所を走っていたとの記憶がよみがえってきます。




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さらに進んで行くと、一つ目の駅だった旧国富駅が見えてきました。しかし僅かに残るプラットホームの残骸から、駅だったことがわかる程度。現役当時は、駅員常駐の立派な木造駅舎が建っていたことなど、すっかり忘れ去られてしまったようです。こういう光景に遭遇すると、時の流れというのがとても残酷に思えてなりません。




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その後線路跡は次第に自然に還りつつありますが、橋脚の部分はくっきりと残り、ここに鉄道が通っていたことを後世に伝えています。




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さらに歩いて二つ目の駅だった旧幌似駅に到着。ここは鉄道記念公園として整備されています。




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ホームには廃車となった客車や貨車が留め置かれ、保存状態は良好。中に入れないのがやや惜しいものの、ホームから眺める車両はとてもインパクトがあります。




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そして当時の木造駅舎は今も健在。まさに『これぞ駅』といったおもむきでしょうか。列車は来なくなっても、こうした建物を残してくれたのは嬉しい限り。ここは今でも故郷の駅と言いたくなります。




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待合室に入って休むこともでき、木の窓枠に木のベンチ、それにお決まりの長椅子と、中は懐かしさで満ち溢れています。今にも列車がやって来そうな錯覚に捉われ、しばらく佇んでいたくなります。




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雨が降ってきたので、これ以上の散策は諦め、バスで引き返すことにしました。乗ったのは、二時間に1本くらいの割合で細々と走る路線バスですが、札幌行の高速バスも一時間に1~2本くらいの間隔でバンバン出ているみたいで、これならバスの方が断然便利でしょう。




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小沢駅前でバスを降ります。路線バスの乗客は、僅かに3人だけ。仮に岩内線が今でも走っていたとして、果たしてどれだけの人が利用するでしょうか。




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再び小沢の駅へ。駅前には商店の類もほとんどなく、改めて随分と寂しい所であると実感してしまいます。




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この後は下りの小樽方面へ向かう予定だったけど、だいぶ時間があり、上り方面の倶知安まで行く列車が来たので、時間つぶしを兼ねてそれに乗車。




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10キロ余りの道のりを、10分少々かけて倶知安に到着。かつては特急列車も発着し、結構な賑わいを呈した倶知安も、随分と寂しくなった気がしてなりません。




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それでも駅は立派で貫禄があり、みどりの窓口も営業。将来は北海道新幹線の停車駅になる予定なので、いずれは飛躍的な発展を遂げることになりそうです。




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ただ、広めの待合室も今はちょっと持て余し気味の感も。キオスクはたまたま休業日だったのでしょうか、それとも。




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小樽へと折り返し、まだ早いけれど今日の行動はここまで。いよいよ明日...