今日の予定はまだ決めてなく、とりあえずホテルで無料の朝食をゆっくりいただき、あれこれ思案。こういう旅も悪くないですね。
まずは氷見線にでも行ってみようかと思い立ち、あいの風とやま鉄道に乗車。車両はJR西日本から譲り受けた413系で、どこから見ても「北陸本線」です。
高岡へやって来ました。かつては「はくたか」や「サンダーバード」などの特急が次から次へとひっきりなしに発着したのも今は思い出。やはり随分と寂しくなった気がしてなりません。
乗り換えにはまだ時間がありますが、すでに氷見線は待機中。タラコ色の国鉄カラーが旅情を誘います。
そして氷見線の魅力と言えば、一気に海へ踊り出る大迫力。何度も体感した車窓だけど、何度乗っても飽きませんね。
終点の氷見まで乗り通してみました。今回はこのまま引き返しますが、バスで七尾方面へ抜けられるみたいなので、そのルートにも興味を惹かれます。
帰りもしっかり海岸線スレスレの景色を堪能。
高岡からは金沢へ抜けるべく、IRいしかわ鉄道へ直通する金沢行に乗り換え。でもどう見てもやっぱり「北陸本線」ですね。
時刻表を見ると、ちょうど越美北線に間に合う時間だったので、急遽そっちへ行くことに決め、金沢から「サンダーバード」に乗り込みます。こうして気軽に特急にも乗れるところが魅力です。
特急列車から眺める車窓もなかなかいいものです。小さな駅を次々と素っ飛ばして行く爽快感がまたたまりません。
50分足らずで福井に到着。越美北線に乗るため、ここで下車。越美北線も全線フリー乗降エリアに入っています。
越美北線のホームへ行くと、何やら凄い人混み長蛇の列。まだ昼を回ったばかりだというのに、大半は通学の高校生みたいで、今日はたまたま午前中で終業だったのかもしれません。列車はレールバスタイプのキハ120が1両だけで、ちょっと心配なところ。でも終点の九頭竜湖まで行く次の列車は4時間も後なので、これに乗らないわけにはいきません。
車内は身動きもできないくらいギッシリ満員となりましたが、何とか積み残しは出さずに無事福井を発車。恐らく通常は1両でも十分対処できるのでしょう。
どうせすぐに空くだろうと思っていたけれど、一時間近く経ってもこの有様。毎日こんな状態だったらかなりキツイでしょう。
ようやく空いたのはもう終点に近づいた越前大野で、9割以上が下車。ここからは本数も一日5往復と半減し、一気にローカル色が濃くなります。
終点の九頭竜湖に到着。レールはここでぷっつりと途切れていますが、もともとの計画では、県境を越えて岐阜県の越美南線(長良川鉄道)と繋がり、「越美線」となるはずでした。もうそれが実現することは永遠にないでしょう。
駅舎はログハウス造りでなかなかいい感じです。できればここで少しのんびりしたいところですが、18分後に折り返す列車に乗らないと、次の列車は4時間以上後になってしまいます。
迷った挙句、列車は一本見送って、4時間待ちの方を選ぶことにしました。列車が行ってしまうと、一気に寂しくなった気がして、何だか不安に思ってしまいます。
でもさすがに4時間は長く、駅前の喫茶店でしばし休憩。
列車が来なかったらどうしよう、と一瞬不安に駆られたけど、無事にやって来て一安心。やっぱり列車は心強いですね。
帰りの便に乗客は他になく、完全に貸切状態。とても贅沢な時間が流れます。これはたまりません、
福井に戻って来ました。さすがにもうこの時間だと今日中に帰ることはできず、こっちでのもう一泊を余儀なくされます。
明日は昼過ぎから東京にて打ち合わせが入ったため、今夜は金沢で泊まることにして、明日の新幹線で一気に帰ることにしました。便利な切符なので、できれば大人の休日会員限定でなく、広く一般に発売してほしいところですね。