50歳以上の特権でもある「大人の休日倶楽部パス」が今夏も解禁日を迎えたので、さっそく使わせてもらうことにしました。
この前「新・鉄子の旅」絡みで訪れた三陸鉄道ですが、一人でもう一度じっくり乗ってみたくなり、まずは朝イチの「やまびこ」に乗って新花巻へ。新花巻からは釜石線の快速「はまゆり」に乗り換えます。元は急行だっただけに、シートは二人掛けが基本の長距離仕様となっています。
釜石線自体訪れるのは実に久々のこと。ローカル風情たっぷりの車窓に次第に興奮を抑え切れなくなってきます。やっぱり旅はいいなあ、と。
編成は1両しかなく、団体客も乗っていて立ち客も出る盛況振り。活気溢れるこの状況は頼もしい限りですが、年配の旅行者が多い中、座れないのはややキツイかもしれません。
途中の恋し浜では、雰囲気を味わってもらおうとの配慮から3分間停車します。待合室にはメッセージが書かれたホタテの貝殻が多数飾られています。
とりあえず終点の盛まで乗り通し、昼食を取った後また「南リアス線」で折り返すことにしました。
途中でどこか降りてみたくなり、ダイヤの関係もあって三陸にしてみました。南リアス線の復活を祝う横断幕に思わず胸が熱くなります。
駅舎は売店や喫茶も兼ねていて、列車待ちの時間も退屈せずに済みます。地元住民の社交場としても機能しているみたいです。
しかし津波は駅ギリギリのところまで押し寄せたらしく、駅前は何もかもなくなっていて、改めて津波の恐怖には戦慄が走ります。とりあえず鉄道は復旧したけれど、町の復興にはまだまだ時間がかかりそうです。
反対方向の列車に乗って、次は恋し浜で降りてみます。今度もやはり3分間の停車時間があり、多くの乗客がパラパラと降りてきてホームの散策を楽しみます。
しかし列車が行ってしまうと残った人は一人もなく、とても静かな所であることがわかります。
待合室にはメッセージが書かれたホタテの貝殻がビッシリと飾られ、今やこの駅の名物となっています。
高台にある駅から坂を下りるようにして5分も歩けば港に突き当たります。3年前にはここも津波が牙をむいたはずですが、少なくとも今はそんなことが信じられないくらい平和な時間が流れているように思えます。
次に来た列車は新型のレトロ調車両。今度は団体の乗車はなく、ゆったり座ることができました。
釜石からは再び釜石線に乗り換え、来た道を折り返します。
山を行く釜石線の景色も魅力に満ち溢れています。
盛岡に着く頃にはすっかり陽も暮れ。今日はこの後さらに新幹線で八戸まで行って泊まることにしました。
東京 6:04(新幹線「やまびこ41号」) → 9:07 新花巻 9:20(快速「はまゆり1号」) → 10:51 釜石 10:57 → 11:56 盛 13:40 → 14:08 三陸 14:40 → 14:53 恋し浜 16:34 → 17:13 釜石 17:47 → 20:42 盛岡 21:38(新幹線「はやぶさ33号」) → 22:06 八戸