とうとうこの日がやって来てしまいました。悲しいけれど、とにかく今日はもう悔いの残らないような過ごし方をするだけです。



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少し早めに函館の駅へ行くと、ちょうど江差行の列車が入って来たところでした。前後には「さようなら江差線」と書かれたヘッドマークが掲げられ、とうとうこの日が来てしまたことを思い知らされてしまいます。




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発車までまだ30分以上あるというのに早くも多くの人で賑わうホーム。昨日までとは明らかに違うこの独特のムードに戸惑いすら覚えるほどです。




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その間にタイミングよく札幌行の「北斗星」が到着。江差線ホームに居たテツ達が一斉に「北斗星」へと駆け寄ります。まるで今日「北斗星」が廃止になるかのごとく。



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やがて列車は満員の乗客を乗せて江差を向けて発車。分岐となる木古内からさらに多くの乗客が乗り込みます。



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車内はまさに都会のラッシュ並みの混雑に。もはや身動きも取れないほどで、ここまで混み合ったのは、それこそ開業以来のことかもしれません。




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終点の江差に到着。早くも駅は物凄い賑わいとなっていて、ゆるキャラまで登場する念の入れよう。まるで今日、鉄道が開通したかのようなムードです。




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駅前には出店も多数出ていて、これからどんどん盛り上がりを見せるのでしょう。



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大勢の人に見送られながら、一旦江差を後にします。




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隣の上ノ国にて、ホロリとさせられるお見送り風景。




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その次の中須田でも地元住民によるお見送りが。




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そして列車は通い慣れた天野川沿いの道のりを淡々と進んで行きます。




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木古内まで行こうかどうか迷ったけど、その後の混雑を恐れて湯ノ岱で降りることにしました。




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次の折り返しとなる列車が来るまで一時間余りあるので、いつもの温泉に行くことにしました。ちょうど無料のシャトルバスが絶妙のタイミングであり、難なく温泉へ。ここへ来るのもたぶんこれが最後になるのでは。



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湯ノ岱の駅へ戻ると、ちょうどお別れのセレモニーが始まったところでした。何だか悲しくなります。




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駅前及び窓口には相変わらずたくさんの人。




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ホームにはゆるキャラも登場し、今度の列車で出発式が行なわれるようです。



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駅前にも今日は大勢の人が見送りに。




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やがて木古内方面から江差行が到着。この瞬間はいつも緊張が走ります。




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ホームでは盛大な見送りが。



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混んではいましたが、3両繋いでいるため、それほど悲惨な状態ではありませんでした。



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途中の駅でも地元住民による盛大な見送りが。




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再び江差に戻って来ると、そこはかつてないほどの大賑わい。あまりの人の多さでホームを歩くことさえままならない状態となっていました。



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そして盛大な見送りの中、木古内行が発車して行きます。明日も引き続きこんな賑わいが続けばどんなに嬉しいことかと思いますが、現実は時として残酷です。



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駅前広場は完全な「お祭り騒ぎ」となっていて、まるで今日鉄道が開通したかのような賑わいです。これが廃止ではなく、何か他のイベントで盛り上がるのならば素直に喜べるのですが、その意味において気持ちはとても複雑です。



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昨日に続き団臨の「さよなら江差線号」がやって来ました。たちまちにしてカメラの放列となります。




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停車時間がしばらくあり、駅及び駅前の混雑はピークに達した感じです。これが廃止のイベントでなければ、とやはり何度も思ってしまいます。



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団臨を見送った後、しばらくして木古内行が到着。待ってましたとばかりにまた多くの人が乗り込みます。なおこれが今日中に東京まで帰れる最後の便となります。



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発車に合わせホームでは盛大な見送りが続きます。今日限りの賑わいというのが何とも惜しい。



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隣の上ノ国でも盛大な見送りが。



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今度は木古内まで乗り通してみました。そしてすぐにまた折り返します。



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夕方のこの列車に乗ってしまうと、今日はもう本州方面へは戻れなくなるせいか、だいぶ乗客は少なくなりました。さらには3両繋いでいることでボックス占拠も可能なほど。おかげでもう一度じっくりと景色を堪能することができました。明るいうちに乗れるのはこれが最後となるため、しっかりと見届けるようにしたいですね。




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湯ノ岱ではまだ大勢の人が列車を待っていました。



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車窓からは見納めとなる天野川の景色もしっかりと目に焼き付け。




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途中の駅でもまだ多くの人が見送りに来ています。



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すっかり陽も沈みかけた頃、また江差に着きました。普段ならもうほとんど人の姿を見かけない時間なのに、さすがに今日だけは特別です。そしてこの折り返し列車がここ江差から乗れる最後の便となります。ホームには別れを惜しむたくさんの人。




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列車は真っ暗な中を淡々と走行。渡島鶴岡の駅前ではまだまだ盛大な見送りが続きます。



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木古内に戻って来ました。列車はかなり遅れたため、折り返しの江差行が間髪を入れずに函館方面から到着。少々慌しい乗り移りとなりましたが、いよいよ本当に最後となった「最終列車」が木古内を発車します。



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列車は何事もなかったかのように通い慣れた道のりを淡々と進んで行きます。途中の湯ノ岱はまだ多くの人が残っていましたが、そんな賑わいもこれが最後となります。



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3両繋いでいることで、最終列車の車内はギュウギュウというほどではなく、みんなそれぞれ様々な想いに浸っているようです。




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そして列車はついに終着駅の江差へと辿り着きました。既に時計は夜の10時になろうとしていて、もう乗れる列車はありません。それなのに物凄い数の人がホームに押し寄せていて、ほとんど身動きもできない状況です。こんな時間にこれほどの人が詰めかけたことなど、前代未聞のことでしょう。それにしても、本当に凄い数の人です。



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しかし宴はそれほど長くは続けられず、回送列車として木古内方面へ引き上げる時刻が近づいて来ました。時の流れというのはある意味とても残酷です。



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そして22時20分、回送となった列車は大勢の人に見送られながらゆっくりと江差の駅を発車。もう二度とここに列車がやって来ることはありません。列車の灯りが見えなくなるまで、いつまでもいつまでも手を振って別れを惜しんでいました。さようなら江差線。長い間本当にお疲れ様でした。



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列車が行った後もしばし余韻の残る駅前。もう明日からは「駅」ではないのですね。