今日はBRTの視察兼ねて三陸地方を訪れてみます。



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仙台を6時ちょうどに出る一ノ関行でスタート。車両はセミクロスシートの719系で、寝不足気味の早朝にも関わらず旅の気分を盛り上げてくれます。




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小牛田からは石巻線に乗り換え。一部の車両は石ノ森章太郎作品のキャラクターを施したラッピング車でした。




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前谷地からは同一ホームにてすぐに気仙沼線に乗り換え。




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田畑を中心としたのどかな車窓が続きます。この辺りは特に変わった様子はなさそう。




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現在列車は柳津までの運転となっています。昭和52年に気仙沼線が全通するまでは、柳津線としての終着駅だったので、当時の運行形態に戻った形ですかね。




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柳津から先は震災の影響により不通になっているため、BRT(バス高速輸送システム)による運行となります。列車の到着に合わせるように駅前には大型のバスが待機。




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引き続きバスに乗り換えたのは「18きっぷ」利用と思われる旅行者が数人のみ。鉄道の頃に比べ本数は倍増し利便性は格段に向上したはずですが、利用率はあまり芳しくないようです。




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しばらくは他の車と一緒に一般道を走っていましたが、途中から線路跡を舗装したBRT専用道を走行。元々は線路だったため道幅が狭くバス一台がやっと通れるくらいなので、所々すれ違い用の待避所が設けられています。




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30分程で志津川に到着。バスはここからさらに本数が増えるので、ここで一旦降りてみることにしました。




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この辺りは確か家々が建て込み大きな町が形成されていたはずですが、もはやその面影はなく、何もない広大な空地が広がるばかりとなっています。けれども所々に建てられた仮設の店舗に復興への意気込みが感じられ、鉄道の復旧にも期待がかかります。




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30分後に出るバスでさらに「気仙沼線」を走行。専用道を走る区間が多くなり、トンネルが多かった気仙沼線の線路跡をそのまま進んでいる様子がよくわかります。




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バスの中から見た限りでは、海に近かった陸前小泉駅は完全に崩壊してしまったみたいで、改めて津波の凄まじさには戦慄を覚えます。本当に一日も早い復興を願うばかりです。



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本吉からは30分間隔の運転と、都市路線並みの本数となるため、ここでも一旦下車することにしました。




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ここは高台にあるため津波の影響を受けず、駅もそのままの形で残っています。




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駅窓口も普通に営業。待合室はそのままバスの待合室として使われています。バス接近に際してはその旨の案内が流れ、また現在バスがどの場所を走っているのかがひと目でわかるようになっています。




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さらにBRTにて「気仙沼線」を走行。他の車は走行できず、またバスの時間は決まっているため、鉢合わせになることはなく、スムーズに走行できます。




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次の小金沢で降りてみました。この辺りは一般道の走行となります。




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駅があったと思われる場所は、津波で根こそぎ持って行かれたみたいで、痛ましい残骸がくっきりと。まさに津波の破壊力は想像を絶するほどです。




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すぐそばには穏やかな海が広がっています。この海が牙をむいたとはにわかには信じられない思いです。




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次のバスにて隣の大谷海岸でも下車。




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確か駅の裏手にはきれいな海水浴場が広がっていたはず。




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ズタズタになったホームには「あの日を忘れない」と書かれた献花台が。こういうのを目の当たりにすると、本当に胸が締め付けられる思いです。




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その後もバスは専用道となった線路跡を走行する区間が多く、踏切があった所では注意を促す表示が印されています。




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陸前階上の駅が見えてきました。今走っている道路が確かに元々は線路だったことがよくわかります。




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一般道では市内の渋滞に巻き込まれることもあり、そうなるともうお手上げです。便数はグンと増えて利便性は格段に向上したものの、信頼度となると、やはり鉄道に軍配が上がりそうです。




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南気仙沼でも降りてみます。ここは被災現場から少し離れた所にバス停が設けられていて、震災の爪あとはないようです。でも海側へ少し歩いてみると、たちまちにして一切の建物がなくなり、ほんの僅かの差が天と地ほどの明暗を分けたことが窺えます。




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専用道ではバス同士がすれ違うだけの道幅はないものの、バスの時刻は決まっているため、道路上で鉢合わせになることはありません。ダイヤが乱れた場合でも、所々に設けられた待避所でうまう交わせるよう工夫が凝らされているようです。




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気仙沼駅へとやって来ました。ここは以前と特に変わった様子は見られません。




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一ノ関方面へ行く大船渡線の列車は動いていて、駅窓口も通常通り営業しています。




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ホームは、バスも直接乗り入れられる形に改良する工事が進行中。




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今度は大船渡線のBRTに乗って盛方面へと向かうことにします。




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しばらくは特に変わった様子のない市内を進行。




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しかしすぐに家一軒なくなったむき出しの更地へと変貌。本来なら家々が建て込んでいたはずで、変わり果てた光景は本当に胸が痛みます。




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陸前高田で乗り換えてさらに先へ。瓦礫こそなくなったものの、復興への道のりはまだまだ先になりそうです。




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こちらも途中から線路跡を舗装したBRT専用道を走行。そう言えば列車から眺める景色は確かこんな感じでした




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こうして見ると、ここが線路だったことがよくわかります。




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大船渡に到着。ここで一旦降りることにしました。




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シブめの駅舎と活気のある駅前。大船渡の駅といえばそんなイメージがありましたが、もはや想像もつかないような見るも無残な状況になっていて、さすがにこれには唖然呆然。頭ではわかってはいたものの、いざ現実を目の当たりにすると、居たたまれない気持ちでいっぱいになります。




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そして大船渡線の終点、盛へとやって来ました。




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ここはバスがそのままホームに横付けできるように改良されていて、列車とバスが同じホームを共有することになります。ここからは三陸鉄道が鉄道で一部開通しているので、列車との乗り換えはスムーズに行なえます。




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駅は窓口も通常通り営業。バスはホームから発車するため、時刻に合わせ、改札も行なわれます。




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三陸鉄道はここから途中の吉浜まで運行。列車の姿を見ると何だかホッとしてしまいます。なお、右端の舗装道路は大船渡線の線路をBRT化したもの。



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跨線橋で構内を眺めていると、岩手開発鉄道の貨物列車が長い貨車を引いて通過して行きました。人は乗れないけれど、やっぱり列車はいいものだな、としみじみ。




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今は貨物専用となった岩手開発鉄道ですが、22年前の平成4年3月末までは僅かながら旅客列車も運転されていました。当時のホームは今でも残っていて、旅客列車廃止間際には何度も訪れた当時のことを懐かしく思い出します。




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夕方のBRTで盛を後にします。バスがホームに入線します。




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気仙沼からは本日久々となる列車に乗って大船渡線を上ります。2本のレールにガッチリ守られている鉄道は、やっぱりバスより安心できる気が。確かにコストの面では効率が悪そうだけれど、信頼度は全く違いますね。




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一ノ関からは東北本線に乗り換え、今日はまだもう少し北へ向かいます。




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21時52分北上到着。今夜は北上に宿を取りました。



仙台 6:00 → 6:44 小牛田 7:11 → 7:30 前谷地 7:33 → 7:56 柳津 8:07 ⇒ 8:35 志津川 9:05 ⇒ 9:48 本吉 10:21 ⇒ 10:28 小金沢 10:58 ⇒ 11:03 大谷海岸 11:33 ⇒ 11:53 南気仙沼 12:23 ⇒ 12:33 気仙沼 13:29 ⇒ 14:02 陸前高田 14:32 ⇒ 15:09 大船渡 15:39 ⇒ 15:43 盛 16:45 ⇒ 16:54 下船渡 17:24 ⇒ 17:56 陸前高田 18:06 ⇒ 18:39 気仙沼 19:42 → 21:05 一ノ関 21:13 → 21:52 北上



★★★--- お知らせ ---★★★

横見浩彦ラジオ鉄道 公開録音2014(伊藤桃主演モーニングコールCD化記念)


ラジオドラマ「モーニングコール」(伊藤桃主演)CD化を記念して、昨年同様 「横ラジ」の公開収録をやっちゃいます。

ゲストには昨年同様「鉄女育成スクール」の二人(堀込聖美&山本紗由美)をお迎えします。


日時: 4月29日(火・祝)14:00ー
場所: 大森バーディー第4スタジオ(JR大森駅から徒歩5分くらいの所です)

料金: 無料

内容: 番組2週分(30分×2本) CD即売会&アトラクション【CD代は\2.000(握手会有)】

定員: 50名

応募方法: yokoraji@birdy.co.jp までメールで応募下さい。件名に公開録音入場希望と記入して、本文に氏名を書いてお送り下さい。折り返し、入場メールをお送りします。