この旅もようやく半分が経過。自由にあちこち動き回れる切符の特性に合わせ、気紛れの度合いも強まっています。
ゆっくり朝食を取っての出発なので朝は余裕があり、のんびり朝風呂と洒落込んでみます。昨夜から雨になりましたが、雨粒に打たれながらの露天風呂というのもなかなか風情がありますね。
8時半過ぎのバスで北湯沢を後にします。
当初の予定では、このまま道東方面へ向かうつもりでしたが、どうもこの先も天候が悪そうなので、そのまま引き返すことに急遽予定を大幅変更。でも上り列車はしばらくないので、駅めぐりを兼ねて伊達紋別からは一旦下り列車に乗り込みます。
そして隣の北舟岡で下車。この駅は内浦湾ギリギリの所にあり、寄せては返す波の音が一日中ホームに響き渡っています。海に近い駅というのは多々あるけれど、高台からの俯瞰だったり、防波堤に遮られたりしている場合が多く、これだけリアルに波打ち際が望める駅というのも珍しいでしょう。
そのうちに折り返しとなる長万部行がやって来たので北舟岡を後にします。今度は是非晴れた日にまた訪れたいですね。
昨日も見た景色だけど、雨の中の走行にはまた一味違った味わいも。
秘境駅で名高い小幌に停車。さすがにこの天候では乗り降りする人はいないようです。
そしてまたまた長万部。この駅もすっかりお馴染みとなりました。
長万部から乗り換えた函館行は、いつも通りの40系。やっぱ国鉄形の車両は落ち着きますね。
雨のため窓は開けられないけれど、窓枠から僅かに入り込むすき間風の味わいが何とも言えません。
そして雨に煙る内浦湾。こういうのも悪くないものですね。
函館に戻って来ました。すかさず江差線に乗り換え、これから夜の江差線に繰り出してみようかと。
函館発車後、しばらくは下校の高校生等で混雑する車内。どこにでもあるような日常的な光景ですね。
しかし木古内までにほぼ全員が降りてしまい、木古内を過ぎて乗っているのは僅かに一人だけ。悲しいけれど、これが現実なのでしょう。
たとえ乗り降りする人は居なくても、途中の駅には小まめに停車。この雰囲気、たまらんです。
スタフ閉塞となる湯ノ岱ではこんな時間でもやはり駅員が待機。それだけで何かホッとするのは、人と出会う機会があまりに少ないからでしょうか。なお、一人だけ残っていた乗客もここで降りてしまい、ここから先はとうとう自分一人だけとなりました。
誰も乗り降りしない駅はそれから先も続きます。こんな駅でも昔は多くの利用者がいたのでしょう。
終点の江差に着きました。待ち受ける人は誰もなく、この時間帯は駅も無人化されています。駅舎が立派なだけにこの静けさがやたらと寂しく感じられてなりません。多くの駅員が居て活気に満ちていたのはもう遠い昔の話。
折り返しの列車も、他にテツと思しき人が2人乗っただけで静かに江差を発車。そしてまた利用者の居ない駅を一つ一つ丹念に停まって行きます。途中の湯ノ岱だけは、スタフの受け渡しの関係上駅員が列車を待ち受けます。
函館に戻って来ました。寂れた所ばかり回っていると、都会の灯りがやけに眩しく感じられたりします。ということで、今夜は函館泊まり。
北湯沢温泉 8:39 → 9:34 伊達紋別 10:07 → 10:12 北舟岡 10:30 → 11:53 長万部 13:28 → 16:11 函館 16:21 → 18:58 江差 19:08 → 21:16 函館