さらに北へ。鈍行格安切符の旅は続きます。
今朝も比較的ゆっくりめの出発。苫小牧から引き続き室蘭本線の列車で北上します。編成は40系が1両。
札幌へと繋がる千歳線に押され、もはやすっかりローカル線に成り下がった感じの苫小牧-岩見沢間ですが、堂々たる複線がかつての栄華を物語っています。
一時間半で岩見沢に到着。本数は少ないものの、同じ鈍行なら千歳線を回るよりこっちの方が早く着けます。
駅舎が新しくなってからは初めて訪れた岩見沢駅。旧駅舎の印象が強かっただけに、あまりの変わり様に驚いてしまいます。
岩見沢から乗り換えた旭川行は、昔懐かしい711系のしかもオリジナル色。かつての急行「かむい」を彷彿させる走りっぷりに自ずとテンションは上がります。
この辺りまで来ると、まだ随分と雪が残っているのがわかります。
旭川に到着。新しくなったこの駅も、何度も来たせいかだんだん愛着が湧くようになってきた気がします。
先月も「土曜スペシャル」のロケで来ているからとても懐かしいです。
せっかくなので「旭川ラーメン」で腹ごしらえ。「しょうゆ・こってり」750円(ライスは別)。濃厚スープがクセになりそう。
旭川からは宗谷本線に乗ってさらに北へ。なお、この後に出る快速でも、名寄から先は同じ列車になりますが、あえて40分以上早く出るこの便を選択。なぜなら…
快速は停まらないこのような「板切れ」駅(元仮乗降場)にも一つ一つ丹念に停まって行くからです。せっかく北海道に来ていることでもあるし、北海道ならではとも言える「板切れ」駅は、やっぱり見逃せないですね。
塩狩峠を越える辺りはまだまだ凄まじいまでの積雪量となっています。東京は既に桜が満開を迎える頃だというのに、そんな要素は微塵も感じられません。
急に吹雪いてきました。さっきまでは青空が広がるとても爽やかな天候だったのに、急に真冬に舞い戻ったかのようです。やはり春の訪れはまだ先になりそうです。
名寄へとやって来ました。かつては名寄本線や深名線が分岐し、鉄道の要衝として大いなる賑わいを見せたのも今は昔。ここで大半の乗客は下車。
僅かな乗客を乗せて列車はさらに北へ。乗り降りはないものの、「板切れ」駅も律儀に停車。
どんな小さな駅でも列車が停まる以上ホームはちゃんと除雪されています。たとえ乗降はゼロであっても。
気分転換にカブリツキも適度に堪能してみます。
と、ここでまた突然の猛吹雪に。一瞬にして視界がほとんど効かなくなり、ちょっと恐くなるほど。でも二本のレールにガッシリ守られている列車なら、こんな時でも安心して身を任せていられます。
豊清水で列車行き違いのため数分間の停車。駅や駅前をざっと観察してみます。乗降のほとんどない秘境駅ですが、やはり除雪は行き届いています。
この辺りまで来ると、もう乗客はほとんど居なくなり、僅かに2組の旅行者を残すのみ。空いた列車は嬉しいけれど、あまりに極端過ぎるのも、将来を思うと不安にかられてしまいます。
音威子府でも数分の停車。ここは駅員の居るそこそこ大きな駅なので、安心感がありますね。
佐久でも列車行き違いのため数分停車。こういったゆっくりとした足取り、悪くないです。
先日の「土曜スペシャル」のロケで訪れた「板切れ」駅の糠南。思えばよくこんな駅で降りたな、と。
雄信内でも数分間の停車。労せずしてこういう駅を観察できるのだから、考えようによっては実に便利な乗り物かと。すっかり陽は暮れましたがおかげでちっとも飽きずそれどころか楽しくて仕方がないくらいです。
幌延に着きました。旭川を出てからちょうど5時間。さすがにはるばる来たな~、という気になります。特急も停まる大きめの駅ですが、この時間帯はもう無人。まだ夜の7時を回ったところですが、まるで深夜のようにひっそりとしています。
今日はもうこの先、さらに北へ行く普通列車はないので、今夜はここ幌延に宿を取りました。
苫小牧 8:37 → 10:07 岩見沢 10:31 → 12:40 旭川 14:18 → 19:18 幌延