昨夜は高知に泊まれなかったことで、今朝は早起きを強いられる。5時過ぎには駅へと向かいましたが、ひと頃に比べだいぶ陽も短くなり、まだ薄暗い中での出発となりました。今日はまた「18っぷ」を使います。
今日は土讃線を真っ直ぐ上ります。通常なら朝のラッシュ真っ盛りの時間帯ですが、今日は日曜日のため、ひっそりとしています。でもその分「18」ユーザーと思しき人達が多く目に付きます。
交換や通過待ち等でたびたび途中の駅で数分間の停車を繰り返すのが鈍行の特徴。四国の鈍行はトイレが付いていない車両が大半なので、この停車時間は時としてとても助かります。
橋の上にホームがあるちょっと変わった構造の土佐北川ではテツが一人下車。
かずら橋で有名な祖谷渓への入口となる大歩危でも15分間の停車。観光色の強い特急も停車する駅ですが、今は無人駅となっています。
大歩危駅で観光客を出迎えるのは臨時助役の「虎太郎」。毎週日曜日の朝一時間くらい「出勤」するとのこと。とても人懐っこい「助役」さんです。
大歩危・小歩危の渓谷美は、四国内の鉄道では最も見応えのある区間かと。
阿波池田で琴平行に乗り換え。一時間以上の待ちとなりましたが、これでも接続はいい方です。
スイッチバックの坪尻をカブリツキで堪能。高校生くらいのテツグループが列車を待っていました。
予定では瀬戸大橋を通って本州へ渡るつもりでしたが、船もいいかな、と思い高松へ。
高松と宇野を結ぶ航路は、他に四国フェリーもあり、通常は駅に近いそちらを利用することが多いのですが、時間帯の都合でもう一つの宇高国道フェリーにしました。運賃はどちらも390円と格安です。
船内はとてもゆったりとした造りで、エアコンの効いた室内で休むもよし、デッキで海風に当たりながら過ごすもよし。列車にはないこの贅沢な空間こそ船旅の魅力でしょうか。
高松港を出航。一時間程の船旅の始まりです。
瀬戸大橋がまだなかった頃、四国への行き来は決まって宇高連絡船でした。当時何度も見た景色のはずですが、瀬戸大橋にすっかり慣れた身には、懐かしいというより、むしろとても斬新に思われ、こんなにもゆったりとした贅沢なひと時だったことを改めて実感した想いです。
一時間程で宇野港に到着。ちょっと退屈しかけた、この絶妙な乗船時間がまたたまらなかったりして。
本州に上陸です。これからも四国へ渡る際にはちょくちょく利用したいものですね。
宇野駅は港から程近い所にありますが、連絡船廃止後に岡山寄りに少し移転し、連絡船で賑わった頃の面影はもうありません。
宇野からは再び「18きっぷ」が使えます。
瀬戸大橋が開通するまでは、茶屋町までのこの景色も散々見ているはずですが、平凡過ぎるせいかあまり記憶には残っていません。それだけにとても新鮮な思いがします。
茶屋町に到着。ここからは通常のパターンで帰路へと向かいます。
その後もすっかり見慣れた景色を快走。
JR東海に入る頃にはすっかり陽が暮れました。今日は概ね移動が中心でしたが、ちっとも飽きないですね。