昨夜は函館に泊まり、今朝は実に気持ちのいい目覚めと共にスタート。今日も切符をフルに活用することを心がけ。




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今日はまず江差方面へと向かうべく、「スーパー白鳥」に乗って木古内へとやって来ました。鈍行で来ても同じ列車になるけれど、せっかく特急が使える切符なので。




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木古内は、新幹線が新函館まで延伸開業する際、ここに新幹線の駅ができることが決まっています。一昔前までは、ここから東京へ行くには、函館へ出て連絡船に乗り換え、さらに東北本線を何時間も揺られるという丸一日かけての行程だったのに、数年後には、乗り換えナシで数時間後には着いてしまうという驚異的とも言える便利さになるのですね。その頃にはこの駅も町も大きな変貌を遂げるのでしょう。




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函館方面から江差行の列車がやって来ました。車両は国鉄時代を彷彿させる40系気動車で、早くもワクワクしてしまいます。




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木古内で大半の乗客は降りてしまい、この先乗っているのはテツと思しき人物が数名のみ。気の毒なほどの乗車率ですが、このローカル色たっぷりの、のどかな走りっぷりがたまりません。




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吉堀を過ぎると、険しい峠越えが始まります。エンジン音をとどろかせ、25パーミルの急勾配を喘ぎ喘ぎ登る様は、まさにスリルに満ちた大迫力! この地味な路線にこんなスゴイ区間があること自体、ちょっと意外な気がします。




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沿線の木々、そして山々は赤や黄色に染まり、昨日の津軽半島よりも紅葉が進んでいるようです。がら空きの車内から、こんな素晴らしき車窓を心行くまで堪能できるのだから、これ以上の贅沢はないと言っても過言ではないでしょう。




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峠を越えて最初に現れる駅は神明。板張りのホームとオンボロ待合室がいい味出しています。周囲に人家はほとんど見当たらないようで、降りてみたい衝動に駆られます。




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湯ノ岱-江差間はスタフ閉塞となるため、湯ノ岱はとても小さな駅にも関わらず、駅員が配置されています。こんな旧態依然とした運行システムが未だ健在なのも、2015年に予定されている新幹線新函館開業に伴い、この区間の廃止が見込まれるからでしょう。昨日の津軽線同様、もやは余計な設備投資は行なわれず、やがて訪れるその日まで、このままの状態が維持されていくものと思われます。




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その後は沿線を流れる天ノ川に寄り添いながら、坦々とレールが続いて行きます。




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やがて左手に日本海が見えてくると、間もなく終点の江差です。




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江差に着きました。木古内を出てから一時間とちょっとの間に繰り広げられたこの変化に富んだ車窓に、興奮さめやらぬ想いです。




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広々とした待合室に、駅前には大きな駐車場。コンクリート製の駅舎には駅員も配置されていて、その堂々とした造りは、ターミナルと呼びたくなるほど。けれども待合室に人影はなく、その後も駅を訪れる人はほんの僅か。ガランとした構内に、かつての栄華が偲ばれます。




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レールはここでぷっつりと途切れていて、いかにも終着駅といった風情を醸し出しています。かつて道内には、このような終着駅が至る所にあったものですが、廃線の嵐が吹き荒れた結果、もはやその存在自体が貴重となってしまいました。ここも新幹線の新函館開業時には、ひっそりとその役目を終えるのでしょうか。




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再びダイナミックな景色を存分に堪能し、木古内へと戻って来ました。今後もここは何度も訪れてみたいですね。




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木古内からは「スーパー白鳥」で函館へ戻り、さらに「スーパー北斗」に乗り換えます。特急乗り放題の切符が威力を発揮します。




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左手には大沼公園の絶景が。たまにはこういったメジャーな観光地を巡ってみるのも楽しそうですが、とりあえず今回は見送ることにして。




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やって来たのは森駅です。フリー乗降エリアはここまでなので、これ以上乗っているわけにはいきません。




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森まで来たのは、この駅で売っている「いかめし」を買いたかったから。しかし残念ながら早々と売り切れてしまったようです。無念!




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ここは「鉄子」取材でも訪れた駅なので、とても懐かしく思います。あれから早7年の月日が経ちましたが、あの頃と特別変わった様子は見られません。




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ナント駅から少し出た所の店で、普通に「いかめし」を売っているのを発見! すっかり諦めていただけに、ついつい嬉しく、2箱買ってしまいました。




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森からは引き返す形で駒ケ岳回りの函館行に乗り込みます。特急もいいけれど、がら空きの鈍行も味わい深いものです。それも国鉄の面影を色濃く残す40系ならば特に。




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さっそく車内にてたった今買ってきた「いかめし」を食することにします。片方は大きめのイカが2コ、そしてもう一方は小ぶりなイカが3コ入っていて、どうやらイカの大きさによって個数はまちまちのようです。3コ入りの方がなんとなくトクしたような…




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隣の姫川で下車します。他に降りた人はなく、またここから乗った人もいません。有名観光地よりも、こういう所に惹かれてしまうのは、悲しいサガなのでしょうか。




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古ぼけた木造の駅舎が高台に建っていて、なかなかいいロケーションとなっています。けれども周囲に人家は見当たらず、いわゆる秘境駅というやつですね。とても寂しげな所です。定期的な利用者は居るのでしょうか。



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駅前には未舗装の狭い道があるのみ。夜はさぞかし気味が悪いのでは。




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そんな駅であるだけに、待合室には「駅ノート」が。読んでみると、随分とモノズキが多いことがわかります。俺もその一人だけど(笑)




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特急列車や貨物列車が結構頻繁に通過して行きます。その様子をのんびり眺めるのもなかなかオツなものです。




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数少ない貴重な列車がやって来たので姫川を脱出します。再びこの駅を訪れることはあるのでしょうか。




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森に戻って来ました。今度は鹿部回りの列車で函館方面へ向かいます。




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駒ケ岳回りに比べると、それなりに人は乗っていますが、それでもがら空きの状態です。ボックスに足を投げ出し、至福のひと時を堪能します。




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今度は鹿部で降りてみます。




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駅は町の中心から離れているため、駅前はひどく寂しい感じがしますが、利用者はそこそこ多く、風格のある木造駅舎がとてもいい味出しています。無人化はされたものの、広くゆったりとした待合室はとても居心地がよく、ここを離れるのが惜しく思うほどです。




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再び森方面へと折り返す列車に乗り込みます。隣の渡島沼尻で貨物列車と交換のため数分間の停車。かなりくたびれた小ぶりのオンボロ駅舎がとても印象的です。いずれじっくりと時間をかけて訪問したい駅ですね。




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渡島砂原で下車。この辺は魅力的な駅が多く、目移りしてしまうほどです。




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長年に亘って風雪に耐えてきた伝統のある木造駅舎。年季の入った木の柱や長椅子にも風格が滲み出ているようです。無人化はされたものの、出札窓口や荷物取扱窓口も、板で塞がれることなくすぐにでも復活できそうな状態で保たれています。これはたまらんです。




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日も暮れてきたので今日の行動はここまでとし、函館へ出た後、青函トンネルをくぐって青森まで行ってしまいます。明日は青森側をくまなく回る予定です。