昨夜は米子で泊まり、今日もまだ中国地方をうろうろします。
またも新見を目指し、伯備線を移動。黄色に塗り直された115系は、まだ見慣れないせいか何となく違和感も。
新見からは姫新線に乗り換えて今日は津山を目指します。この地方でのキハ120はもうすっかりお馴染み。
「かぶりつき」のしやすいキハ120なら、前面展望もバッチリ。のどかな風景が続きます。
津山に到着。ここで因美線に乗り換えます。今度もキハ120。
智頭急行が開業してからというもの、すっかり影の薄くなってしまった因美線の東津山-智頭間。線路状態も良好とは言えず、大幅な速度規制のかかる区間もしばしば。でもそこがローカル線の魅力でもあり、いっそう旅心をくすぐられてしまうのです。
美作河井に到着。今日の最初の下車駅はココ。
今から15年前の95年秋、ここでJRの全駅下車を達成したまさに思い出の駅です。あの時は、この静かな駅がほんのいっときだけ賑わい、花束の贈呈や、マスコミによるインタビューなど、ちょっとしたセレモニーが行なわれたものでした。
当時はまだ30代前半の、まさにフリーター絶頂期の頃。将来のことなど一切考えず、ただひたすら好き勝手に突っ走っていたのを懐かしく思い出します。まっ、今でもたいして変わらんけどね(笑)
あれから15年、本当にイロイロありました(しみじみ)。
その後ほどなくして駅は無人化されてしまったけれど、あの頃と少しも変わった様子は見られません。ここに来る度にこれまでの様々な出来事が走馬灯のように甦り、まさしくここは私にとって“聖地”なのです。
近年になって、埋もれていた転車台が掘り出され、復元されたとのこと。さっそくその場所へ行ってみたところ、その構造上から、どうやら人力によって車体を手回ししていたようです。今でもまだ使えるのでしょうか。
そして名残を惜しみつつ、思い出の美作河井を後にし、次の駅へと向かいます。降りたのは美作滝尾。
映画「男はつらいよ」の最終作で、ロケ地に使われた駅です。牛山氏ゲストの回の「鉄子の旅」でも訪れ、懐かしさもひとしおです。
ここまでくると、これはもう完全に“文化遺産”と言いたいですね。現役の形でこれほど完璧に保たれている駅など、そうそうあるものではありません。
どんどん行きます。次は美作加茂。
駅舎が建て替わってからは初めての訪問となります。とても気になっていた駅ですが、やっと降りることができました。
新駅舎はなかなかいい感じの木造で、昔のイメージも残っている様子。広々とした待合室はとても居心地がよく、嫌味が感じられないのがいいです。こういう駅に生まれ変わるのなら、さほど抵抗なく受け入れられるかもしれません。
予定では、もう少し他の駅も回るつもりでしたが、不意に全く別の所へ行きたくなり、とりあえず津山に戻って来ました。これも全国を自由自在に動き回れる「18」ならではの特権ですね。
津山からは姫新線に乗って姫路方面へ向かいます。東津山からさっき乗った因美線のレールが分岐して行く様子をしっかり観察。
こちらもまたのどかな景色が続きます。
途中の勝間田で交換のため数分間の停車。これ幸い、と駅舎の観察に伺います。ここもかねてからゆっくり訪れたいと思っていただけに、こういった停車時間はとても有難く思います。
と、ここで突然の大雨。ずっと晴れていた青空が急変し、大粒の雨が窓ガラスをたたきつけます。散歩中にこんな目に合うと悲惨極まりないですが、今日はもう乗っているだけなので問題なく、久々の雨に清々しさを感じてしまうほどです。
佐用からは40系にバトンタッチ。にわかに都会じみてきました。