未だ残っていること自体が奇跡ともいえる紀州鉄道のキハ603が、ついにどうやら今月中に引退するらしいとのウワサを耳にし、現役で活躍するその勇姿をどうしても見ておきたくなり、新幹線を飛ばして和歌山の御坊へとやって来ました。


横見浩彦の近況報告!-09.9.19-01

本当は、こんな大型連休の初日なんかに来たくはなかったのだけど、お目当てのキハ603の運用は土日が中心らしく、それを考えれば致し方ないこと。移動中の混雑には辟易したものの、いざこの『生きた化石』とでもいえる激シブ車両との対面を果たした瞬間、ここまでの疲れなどすっかり吹っ飛んでしまいました。

この車両との対面は、7年前の全駅下車の時 以来です。

 

 

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セミクロスシートが並ぶ車内はこんな感じ。クーラーの設備などもちろんなく、板張りの床もいい味出しています。

 

 

横見浩彦の近況報告!-09.9.19-03
古い民家のような終着駅の西御坊と、このキハ603の組み合わせは、今が平成の世であることを忘れてしまいそうになります。

 

 


横見浩彦の近況報告!-09.9.19-04

20年前までは、レールはさらに0.7キロ先の日高川まで続いていて、今でもかなりの部分線路は剥がされずに残っています。

 


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かつての終着駅の日高川です。当時ここまで来る列車は一日に僅か4本のみでした。あの頃からすでに忘れられたような存在でしたが、今では完全に忘れられてしまったようです。



横見浩彦の近況報告!-09.9.19-06

白熱灯が灯る車内は、日が暮れるといっそう幻想的な雰囲気を醸し出します。これはたまりません。



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フリー切符の類はないけれど、運賃は片道180円と安いので、ついつい何度も乗ってしまいます。一時間に2本くらいとローカル線にしては結構本数も多く、退屈する暇などありません。単に一往復するだけではもったいなく、じっくり味わいたいところです。特に夜はオススメかと。