『世紀の空売り』3 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

<数値目標>
https://www.duolingo.com/learn
アメジストリーグ,+40, 十七分钟。
連続記録維持のためだけ(汗)

运动;爬山散步 4.7 km,6615步,9楼。



今日は朝から勉強意欲なしで、読書に走る。かねてより読みたかった本が手元にあるので退屈さもなしで1日緩々とゆったり過ごす。危ないですね~ 認知症への1歩?(汗)

「序文」で予感していた文章が目に入る。著者曰く、

『多くの人々にとって「慣れ親しんだ世界」が崩壊し、深い混迷と退行の時期が到来した… この日を境に、あたかも違う時代が始まったかのような状況となり、それまでの世界観は「9-11以前の思考法」だと切り捨てられるようになる』 「ショック・ドクトリン」p22

この文章の中の<9-11>を<コロナ>に換えれば、そっくりそのまま通用するだろう。ナンダカンダで上巻の半分読み上げる。



<コロナを利用した商売?>
朝食時、TVの朝のニュースを聞いていたら、新型コロナの抗体検査をする企業・個人が多いとか? それによれば 『抗体がなければ安心して商売ができる』 ということらしいが、<逆ではないか?>と最初思った。

抗体がなければ感染していない(あるいは感染初期)ということを意味する。逆に、抗体があるということは(特にIgGであれば)感染後、回復したことを意味するし、IgMなら今、感染している可能性も高い*。抗体の産生には時間が必要なので感染初期ならば抗体はまだない。 さらに、例え抗体があったとしても、それが再感染を十分に防ぐだけの量があるとは限らない。少なくとも多くのウイルス感染症の場合に十分な抗体価が得られない場合が知られている。

*時系列としては(Infection > IgM > IgG)

きちんとした情報が必要だ、このTVニュースは混乱を招くと感じた。誤解かもしれないがこの動き、人々の「コロナ不安」を利用しての儲け話という疑いを持ったのだが? どうだろう? そうではないよという方があれば説明してもらいたい。

ついでながら述べておけば、十分な量のIgGを持つ人は「再感染の可能性が低い」あるいは、「感染しても軽症で済む」というのが正確なところだろう。



『世紀の空売り』3
サブプライム・ローンが急速に拡大する1つの手法が「釣り金利」=ティーザー金利。つまり低い金利が2~3年続いたあと、普通の金利に戻る。だから、貸す側は借りる側が例えその金利を払えないことを承知していても、借り換えさせて(住宅価値が上昇することが条件)もう一度手数料を稼げるというウハウハ状態。p110 

このティーザー金利と同じようなものにスマホの「ティーザー通信費」がある。大抵のスマホ契約がこれだ。それが理由で先日もスマホの「通信費見直し」をしなかった。騙されないゾ!

ここでも格付け機関の無能さと腐敗が指摘されているが、p111 これは無能というよりは格付けされるものからお金をとって格付けしているわけで、カスタマーの機嫌を損ねる格付けをするはずがない。これは「利益相反」の例と考えるがどうだろう?

様々な国、様々な業種の投資適格企業が同時多発的に債務不履行になるのは起こりにくい(=十分な多様性があれば同時に焦げ付くことはない)という前提に立ったモーゲージ債だが、これはリーマンショックや今回のコロナ禍ではそれが実際に起こったという意味で異常時を想定しない仮定に他ならない。

ただし、実際には更に酷いことを行った。それを自分なりに図示したのが以下の図。

その1)は最初はリスクの低いものを集めた。例えばクレジットカードの債務、学資ローン、自動車ローンなど比較的安全なもの。ところがカスタマーが慣れた段階からリスクの高いもの=サブプライム・モーゲージローンを加えた。p117 

さらに酷いのは、2)これを集めたうえで細分化し、リスクごとに階層化した最下層を集めて「仮想」の塔をつくり、上の段のもの80%をリスクが低いと騙した。p120 これを自己流に図にしたのが以下の図。洪水が来ればリスクの高い最下層を集めた「幻の塔」は全て沈むという具合だ。これをやったのが、CDO(債務担保証券、コラテライズド・デッド・オブリゲーション)というやつだ。p119

 

さらに加えて、3)これを繰り返す(=複製)新たなローン(債権)を生み出すことなしに、商品を作り出し手数料を稼いだ。p123、 曰く、

『あとの20%はまだ格下に見え、売れにくいクズ債券のままだったが、信じがたいことに、それをまた別の山に組みいれ、加工し直すことで、新たなトリプルA の債券を生み出すことが出来た。100%の鉛を80%の黄金と20%の鉛になる鉱石に変えた装置が、残滓の鉛のさらに80%を黄金に変えた』p124

それはAIGやゴールドマン・サックスがこうしたインチキ営業での年間数百万ドルの手数料と引き換えに200億ドルのリスクを抱え込むことを意味した。しかしながら、このインチキ取引により数名のトレーダーたちはCOEに昇格し巨額の収入を得た。p119

ここでのポイントは、CDS保険購入者は、一切、サブプライム・モーゲージ債権を所有する必要がなかった。<持たない債権に保険をかけた>わけだ。保険会社も売れれば儲けるので気にしなかった? p122