『海でむすばれた人々』5 | Hiroshiのブログ

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今後不定期投稿となります

<死因について>
2016年における肺炎死亡者数は約12万人。死因の第3位という事実も頭の片隅に入れておこう。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/sage/sage2018/
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因みに今日時点での新型コロナ肺炎での総死者数はわずか6名(+クルーズ7名)



<11世紀のビットコイン>
文句なしに「お勧めの1冊」としての『ビットコインはチグリス川を漂う』。

簡単に読める本ではないが非常に面白く勉強になる。例えば西欧中世11世紀のイングランドで現在のビットコインの基本機能である分散型台帳機能を持つ「タリーアップ=合札」の話が出てくる。
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イングランドで王と州長官の間で租税の額を枝に刻み(目盛り)をいれて、それを縦割りにし双方が保管する。棒切れは耐久性があるし持ち運びも簡単。これを後に合わせて台帳の代わりにする。

 

 

ところが、そのうち収穫時期まで待てない王はこの合札を担保にいれて金を商人に借りた、本来よりも少し安い割引価格で。この割引価格が金利になるのだ! キリスト教では金利は悪徳、しかしそれを無視できる仕組みとなる。
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『海でむすばれた人々』5
「角杯」と「隅三角状持ち送り式天井石室」の例を挙げ、著者は日本海を挟んで北陸、山陰地方が大陸との深い関係性を指摘する。これは国家制度形成以前の日本列島を理解する上で基本的出発点だともいう。p186 とりわけ盟約や葬儀に関わるこうした習慣?は単なる交易だけよりも深い関係性を感じる。

これはよく判る。同様な例に英国王室とフランス、ノルマンの間の関係を思い出せばよい。そして重要なことは英国では自国史理解の上でそうしたことを隠そうとしない点だ。 それに比べ、日本では天皇家と朝鮮系との関係を議論すると激しい反感がでてくるが、こうした感情から自由であるべき。反韓あるいは反朝鮮意識は理解できるがここは自由であるべき。
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そのほかの例として百済の武寧王を葬った木棺が日本から運ばれた「高野槙」だという研究結果だ。しかもこれが原木、あるいは祖加工した状態で運ばれたと考えられるとか。p198 この根拠として現在半島では「高野槙」が存在しないことによるものらしい。もちろん1600年前の植生は分からない。よく植生の変化として挙げられるように地中海ではレバノン杉の豊かな森林が砂漠化で失われた例もある。
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また円仁の記録から判るような中国大陸五台山近辺の大きな変化の例もある。
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しかし、温暖降雨量の多い半島南部で直径130センチ、重さ3.6トン、樹齢300 年とされる豊かな木材を算出する植生がその間、完全に失われたとかんがえるのはやはり難しい。やはりここは日本から送られたと考えたほうが素直な解釈だろう。そのほか北九州の甕棺と同じようなものが韓国で出土することだとか、無文土器の共有など半島と九州の関係性は非常に高い。そのほかの風習、儀式などの比較により、著者は5世紀の日本と新羅は間接的な交易、伽耶とは人の行き来が主ではないかとの推察を示す。p217

日本の古墳は土で盛られるが、高句麗や百済では石や瓦、磚で葺かれている場合があるとか。p219, p223

日本における戸籍制度が渡来系氏族の編成に求められるとした岸俊男氏の有名な論文があるとか、是非調べてみたい。p250