王将フード (大東隆行氏)
今週の「カンブリア宮殿」は、
「王将フードサービス」社長
大東隆行氏でした。
この外食不況の中「王将フード」は、
4年連続で売上高、利益とも最高益を更新だとか。
しかも2008年時点で全326店舗が
黒字経営と言うことらしい。
ここで、王将の儲かりの秘密を探るべく
歴史を紐解くと、
1967年 京都四条大宮に「王将」一号店が開設。
1969年 大東氏は、入社した
その後、王将は全国展開を果たし、
大東氏は、その陣頭指揮を執った。
1990年代 王将は全国400店舗まで拡大した。
しかし90年代以降、
外食産業は過当競争になり
王将も次第に経営が悪化した。
2000年には、有利子負債が470億円に達し、
王将の経営難は深刻的な事態を迎え、
その時に、大東氏は社長に就任した。
(私は最初大東氏が
「再建請負人」のような人かと思ったのですが、
王将の生え抜きだったのですね。
そう考えると、
この王将の再生ストーリーは、
「吉野家」の安部修二社長のケースと
結構似ている気がします。)
経営再建の為に大東氏が取った政策は、
〇客席から厨房が見えるようにした
〇作業工程を簡略化する為に食材を工場で加工していたが、
現場で加工して鮮度を保てるようにした。
〇味付けは市販の調味料が使われていたが、
独自のものに変更した。
〇王将用語を復活させた
いわゆる「原点回帰」を行ったのだ。
外食産業が王将のテリトリーである中華の分野に進出してきたので、
(バーミアンとかね)王将もファミリー層向けの店舗を拡大した。
これが、失敗の原因だったよう。
(ここら辺も、吉野家が多店舗化によって
粉末のタレを使ったりして顧客の支持を失ったのと
似ています)
この政策によって店は活気を取り戻し、
2005年には業績も上向きだした。
あまりにも単純なのだが、
大東氏の言うように、
「当たり前の事を高いレベルでやる」
しかも、継続する事は、実は簡単ではない。
(日本の政治も構造改革路線で行っていたのに、
いざ景気が悪化すると、
元の官僚政治に逆戻りしてますからね)
また、
「損するのは最初、儲けるのは最後」
の精神で、毎日クーポン券を毎日700万円分配布。
月に直すと、1億3千万分らしい。
しかし、そのクーポンのお陰で、
1日あたりで10%の売り上げ増があるらしい。
また、顧客に利益を還元するという意味では、
30分の皿洗いで食事代をタダにするという、
ボランティア?も行っており
既に利用者は累計5000人にも及ぶ。
そして、売り上げを維持するため
毎日の売り上げ日報をチェックし、
売り上げが前年比で続けて悪いところに、
エリア・マネージャーが直接指導する。
エリア・マネージャーの年収は1000万を越えているらしい。
ちょっと、王将のイメージが変わりましたね。