第一話【偶然の産物】
第二話 【再会がもたらすもの】 作/諒 Produced by 江彰 透
藤枝さんとの久しい会話も、時間もおびただしく過ぎていっていた。
「田村さん 僕はそろそろ終電が…」
「そうですね じゃそろそろ お開きにしましょうか?」
女将さんを呼び寄せお愛想をする。
「女将さん お愛想」
すると女将さんが一言。
「田村さん あなたは地元なんでしょ?」
「もう少し残りなさい!」
「藤枝さん いいでしょう?」
「えぇえぇ 遠慮なく」
あまり一人で飲みなれないけど居残ることにした。
その後はいつしかお店の常連客と席を連ね呑んでいた。またその都度常連客をお見送りしながら閉店まで居残っていた。
「女将さん そろそろ帰ります」
「そうね それはそうと明日も来てくれるんでしょ?」
そっか、さっきお酒の勢いもあって調子よく明後日の帰りだから後輩に。
「帰り明後日だから 明日も女将さんのところに寄るからね」
「あんたもお客でおいで」
話し相手、いや彼女の。
「みたことある」
その真意を問いただそうと、女将公認で言い寄っていたことを思い出して…
「はぁ~い♪」
「では女将さん 御馳走様でした」
店を後にして実家まで少し距離だけど歩いて帰ることにした。
途中帰り道で、明日はメモで教えたメールアドレスと誘いの二つの約束。
果たしてどうなることだろうと思い浮かべながら、久しぶりの懐かしい実家までの真夜中道を酔い覚まししながら歩いて帰った。
翌日日中は亡き父の墓参りして夕方に実家に戻っていた
「こうちゃん 晩ご飯どうするの?」
後輩からの音信もなく女将さんのところに行くのはやめようと思っていた。
でも後輩の約束もさることながら女将さんに安堵を覚えていた。
ふるさと大阪離れて東京には七年、また僕のシングル歴も同じく。実家近くでの偶然の縁。久しく不感症の心に鐘がなったのだろうか?
「ううん ちょっと でかけるよ」
昨日の女将さんのところに想いは向いていた。
約束した七時に暖簾をくぐる
「いらっしゃいませ」
中からは女将さんではなく見知らぬ女性が声をかけてくる。
「こんばんは」
手短に昨日藤枝さんに連れられたことの次第を告げ席に着いた。
彼女から土曜日は女将さんは家の事情で九時ごろの出勤と聞き、しばらくは手持ち無沙汰に呑んでいた。
そんななか少し会話してみると目の前の彼女も驚くこと、小学中学校と四級したの後輩だと判明。
後輩のよしみで、美恵子とこの店の約束そして待てど暮らせど来ない彼女を愚痴っていた。
そのあと店は常連客で埋まり、初枝ちゃんも忙しくなり慌ただしく接客につとめていた。
その後ようやく女将さんが登場して、一際目立っていた常連客を手懐けて垣根なくみんなでワキアイアイと呑み交わしていた。
そんな会話の中でお店の忘年会の話題がのぼり、女将さんから。
「田村さんも もちろん来るでしょう?」
不意打ちに誘われた。エエッっと思いながらも「ハイ!」と返事していた。
しばらくして他の常連客と再会を願いながらお店をあとにした。
女将さんとの別れのとき
「あの娘 ほんま 酔っ払うと 物忘れするからね」
「月曜日ちゃんと叱っとくからね」
美恵子との約束が外れたことは自分の中では免疫もあって。(さほど)って思っていたつもりだった。
それとポーカーフェイスを装っていたつもりだけど。
女将さんには、後輩への潜在している想いを見透かされていたのかな?
第四話
作/諒さんでつづきます
第二話 【再会がもたらすもの】 作/諒 Produced by 江彰 透
藤枝さんとの久しい会話も、時間もおびただしく過ぎていっていた。
「田村さん 僕はそろそろ終電が…」
「そうですね じゃそろそろ お開きにしましょうか?」
女将さんを呼び寄せお愛想をする。
「女将さん お愛想」
すると女将さんが一言。
「田村さん あなたは地元なんでしょ?」
「もう少し残りなさい!」
「藤枝さん いいでしょう?」
「えぇえぇ 遠慮なく」
あまり一人で飲みなれないけど居残ることにした。
その後はいつしかお店の常連客と席を連ね呑んでいた。またその都度常連客をお見送りしながら閉店まで居残っていた。
「女将さん そろそろ帰ります」
「そうね それはそうと明日も来てくれるんでしょ?」
そっか、さっきお酒の勢いもあって調子よく明後日の帰りだから後輩に。
「帰り明後日だから 明日も女将さんのところに寄るからね」
「あんたもお客でおいで」
話し相手、いや彼女の。
「みたことある」
その真意を問いただそうと、女将公認で言い寄っていたことを思い出して…
「はぁ~い♪」
「では女将さん 御馳走様でした」
店を後にして実家まで少し距離だけど歩いて帰ることにした。
途中帰り道で、明日はメモで教えたメールアドレスと誘いの二つの約束。
果たしてどうなることだろうと思い浮かべながら、久しぶりの懐かしい実家までの真夜中道を酔い覚まししながら歩いて帰った。
翌日日中は亡き父の墓参りして夕方に実家に戻っていた
「こうちゃん 晩ご飯どうするの?」
後輩からの音信もなく女将さんのところに行くのはやめようと思っていた。
でも後輩の約束もさることながら女将さんに安堵を覚えていた。
ふるさと大阪離れて東京には七年、また僕のシングル歴も同じく。実家近くでの偶然の縁。久しく不感症の心に鐘がなったのだろうか?
「ううん ちょっと でかけるよ」
昨日の女将さんのところに想いは向いていた。
約束した七時に暖簾をくぐる
「いらっしゃいませ」
中からは女将さんではなく見知らぬ女性が声をかけてくる。
「こんばんは」
手短に昨日藤枝さんに連れられたことの次第を告げ席に着いた。
彼女から土曜日は女将さんは家の事情で九時ごろの出勤と聞き、しばらくは手持ち無沙汰に呑んでいた。
そんななか少し会話してみると目の前の彼女も驚くこと、小学中学校と四級したの後輩だと判明。
後輩のよしみで、美恵子とこの店の約束そして待てど暮らせど来ない彼女を愚痴っていた。
そのあと店は常連客で埋まり、初枝ちゃんも忙しくなり慌ただしく接客につとめていた。
その後ようやく女将さんが登場して、一際目立っていた常連客を手懐けて垣根なくみんなでワキアイアイと呑み交わしていた。
そんな会話の中でお店の忘年会の話題がのぼり、女将さんから。
「田村さんも もちろん来るでしょう?」
不意打ちに誘われた。エエッっと思いながらも「ハイ!」と返事していた。
しばらくして他の常連客と再会を願いながらお店をあとにした。
女将さんとの別れのとき
「あの娘 ほんま 酔っ払うと 物忘れするからね」
「月曜日ちゃんと叱っとくからね」
美恵子との約束が外れたことは自分の中では免疫もあって。(さほど)って思っていたつもりだった。
それとポーカーフェイスを装っていたつもりだけど。
女将さんには、後輩への潜在している想いを見透かされていたのかな?
第四話
作/諒さんでつづきます