高い演奏技術に裏付けされたベース。リードベースかつ強力なリズム。
史上最高のベーシストのひとり、ザ・フーのベーシスト、ジョン・エントウィッスル。
60年代当時の時代背景もあり、とてもラジカルなこロックバンド「Who」で、埋没せず、攻撃的な音作りとフレージングで圧倒的な存在感を示したベーシスト。正に他に類を見ない唯一無二の個性的なベーシスト。(1944年10月9日 - 2002年6月27日)
スタジオレコーディングの音源を更に攻撃的にしたライブ版でも圧倒的な存在感を示す動画があります。が、他の3人のメンバーのアップ画像が中心で、残念ながらその音の存在感とは裏腹にジョンの姿は蚊帳の外。ほぼ映っていません。当時のロックバンドでのベースのポジションが示された動画でもあります。
The Who - My Generation live 1967
そんなジョンのベースだけをフューチャーした動画がありました。この手の激しいロックのライブに於いては、得てして大きなフレーズを弾くことが常道とされるベースラインですが、彼はかなり歪んだ音で細かいフレーズを弾いています。ここにも彼の圧倒的な個性が放出されている事が分ります。
スラップ(チョッパー)奏法が一世を風靡していた時期お1978年と言う事もあり、スラップ奏法のプリングを随所に取り入れた演奏です。
Wont Get Fooled Again
(Shepperton Studios / 1978 でのライブアクトからJohn Entwistle's isolated bass
Wont Get Fooled Againのバンド音源のベース音を増幅した動画です。彼の音作りが決してトリッキーではなく、このバンドのサウンドに如何にマッチして、溶け込んで、フーのライブサウンドを下支えしているかが良く分かります。
Wont Get Fooled Again - John Entwistle and The Who Mix
そのアグレッシブなベースサウンドとは対照的に、さしたるボディアクションも無く、淡々とベースを弾くジョンのステージング。数ある楽器の中から敢えてベースを選ぶ人間の「典型的なひとつの型=地味」或いは「控え目」とでも言うべき姿勢。そのサウンドとステージングのギャップの大きさにも興味深いものがあります。
世界中の数多くのベーシストの支持を得ているジョンですが
俳優、ベーシスト、作曲家でもある二代目 中村 梅雀(なかむら ばいじゃく)氏がジョン・エントウィッスルの訃報を聞いた時に作った曲。との事。
中村梅雀 John The Spider (ソロCD『Bright Fortune』に収録)