- 「自分だまし」の心理学/祥伝社

- ¥819
超常現象を安易に信じてしまう人たちについて書かれた著書は読んでいましたが、認知心理学、社会心理学をこんなにわかりやすく説明している本も出していたとは驚きでした。
「無意識」という単語は、ユング・フロイト系の心理学で言われる場合と認知心理学で使われる場合は意味が違うということも勉強になりました。
乱暴かもしれませんが、認知心理学では・・
直感=ヒューリスティクス=無意識化の思考
なのですね。
それからこれも超乱暴な理解なのですが、
・うつ的な人のほうが現状の正確な認識
・健常な人のほうが現状認識を自分が落ち込まないようバイアスをかけて認識
している可能性が大きいそうです。ようは健康な人は自分の気分がよくなるよう、情報を選択、解釈、評価しているようでこれが「心の免疫システム」(ティモシー・ウィルソン)だそうです。
これは自分の持ってた常識を覆されました。
気分がよいと、幸福感は増すことはわかってますし、人間はうまくできているものですね。
心理化主義(社会問題の原因を個人の心理に帰属させる考え方)に対する警鐘も鳴らしてします。
人間は認識・解釈をいかようにでも変化させられる仕組みを持っているので、いじめでも戦争でも経済不況でも、心理問題にしてしまえばそれで終了。社会制度はいじらなくていいわけです。
たぶんいろんな課題の解決には、個人と環境(社会)が複合して起こっているはずで、
どちらかに無理やり原因を特定させようとしてはいけないということなのかなと思いました。
(本にも書いてあります)
というような感じで、、、
本書は、人の持つ現状解釈する際に生じやすいゆがみについて認知心理学と社会史心理学の面から語っています。ほんとうに勉強になりました。