(THURSDAY)

何故でしょうね~。繊細な人の自己肯定感を挙げる方法は多くの人が読みましたが、

  ASDの人の自己肯定感を挙げる方法はあまり読まれませんでした。

 

現代社会は不安な人達が多すぎます。

だから今は、不安をコントロールするために、不安のメカニズムについて書いています。

  これまでに、もう二つの宿題を出しましたよ。やっていただけました?

 

前回は、不安と脳のパーツとの関係(リンク)をお話しました。

頭の中で、絵を書くともっとよくわかると思いますよ~。おすすめです!!!

  実際には、もっと細かくいろいろなパーツが関連していますが、

  主なものだけど、取り上げました。ACCやINSULAなども関わっています。

怒りや悲しみには、ACCやINSULAが強くかかわっていますよ。

 

どの感情も「察知」->「PFCにお伺い」&「記憶にお伺い」->「体へ・ストレス」と言う感じですかね。

    PFC(前頭前皮質)が止めてくれれば、感情がおさまります。

 

 

 

 不安は「脳の化学反応」から生まれる

 

先日お話したように、私たちが不安を感じるとき、脳の中ではいくつかの化学物質が活発に働いています。 

 

そしてその化学物質は、扁桃体(恐怖センサー)、前頭前皮質(ブレーキ役)、視床下部(ストレス指令センター)という3つの脳領域と深~く結びついています。

 

今日は:

  1. 不安に関わる脳内化学物質

  2. それぞれが脳のどこに影響するのか

  3. 化学物質のバランスが崩れる「原因」 をわかりやすく解説します。

精神科医はこの化学物質をコントロールするためのお薬をだしますから、「なぜこの薬?」と思わないで済みます。
 

1. 不安に関わる主要な脳内化学物質:

 

これらの物質を覚えておくと、お得ですよ~~~~~。

 

セロトニン:

 「心の安定剤」。不足すると気持ちが不安定になりやすい。

ノルアドレナリン:

 「危険察知モード」を強める物質。多すぎると過度な警戒状態に。

GABA(ギャバ):

  脳の「ブレーキ」。不足すると脳が落ち着かず、恐怖反応が強くなる。

ドーパミン:

  感情の調整や集中に関わる。乱れるとイライラや落ち着かなさが増える。

コルチゾール:

  ストレスホルモン。長期的に高いと不安が慢性化する。

アドレナリン:

  「戦うか逃げるか」反応を引き起こす。動悸や震えの原因。

グルタミン酸:

  脳を興奮させる物質。多すぎると過剰な緊張や不安につながる。

 

2. 化学物質 × 脳のコンポーネント:

 

それぞれの化学物質が、脳のどこにどう影響するのかをまとめると次のようになります。

 

扁桃体(恐怖センサー)への影響:

  • セロトニン不足    → 扁桃体が過敏になり、些細なことでも不安に

  • ノルアドレナリン過剰 → 扁桃体が常に警戒モード

  • GABA不足       → 扁桃体の暴走を止められない

  • コルチゾール高値   → 扁桃体がさらに敏感に

  • グルタミン酸過剰   → 扁桃体の興奮が強まる

  • アドレナリン     → 扁桃体の「危険信号」が一気に強まる

前頭前皮質(PFC:ブレーキ役)への影響:

  • セロトニン不足    → 冷静な判断が弱まり、ブレーキが効かない

  • ノルアドレナリン過剰 → PFCが「思考停止」し、扁桃体が主導権を握る

  • GABA不足       → 落ち着いて考える力が低下

  • ドーパミン乱れ    → 感情のコントロールが難しくなる

  • コルチゾール高値   → PFCの働きが低下し、理性より不安が勝つ

視床下部(ストレス指令センター)への影響:

  • セロトニン不足     → 視床下部が過剰反応しやすくなる

  • ノルアドレナリン    → 視床下部が活性化し、心拍数や発汗が増える

  • GABA不足        → 視床下部の興奮が抑えられない

  • コルチゾール      → ストレスモードを維持し続ける

  • アドレナリン      → 体が一気に緊張状態へ

自律神経との関係:

 

 交感神経を強める化学物質は

  • ノルアドレナリン

  • アドレナリン

  • グルタミン酸

  • コルチゾール(慢性的に高いと交感神経優位)

 副交感神経を強める化学物質は

  • セロトニン

  • GABA

この二つの不足は恐ーいな~。

3. 化学物質のバランスは「どう崩れるのか」:

 

化学物質の乱れは Nature(生まれつき) と Nurture(環境・経験) の両方から生まれます。

 

Nature(生まれつきの要因):

 

遺伝:

  • セロトニンの作られにくい

  • コルチゾールの出やすさ 

  • 扁桃体の反応の強さ

脳の構造:

  • 扁桃体が大きい/反応しやすい

  • PFCが薄い/発達が弱い 

  などの生まれつきの差は化学物質の働きにも影響します。

 

身体・ホルモン:

  • 思春期

  • 月経周期

  • 妊娠・産後

  • 更年期 

  などでも、化学物質のバランスが大きく変わります。

 

Nurture(環境・経験の要因):(宿題3になりますよ!)

 

慢性的なストレスやトラウマは:

  • セロトニン ↓

  • GABA ↓

  • コルチゾール ↑

  • ノルアドレナリン ↑ 

  という変化を引き起こし、不安を強めます。

 

安全・安心の少ない環境で育つと:

  • 扁桃体が敏感に

  • PFCの発達が弱く

  • コルチゾールが出やすく なり、

  化学物質のバランスが崩れやすくなります。

 

生活習慣:

  • 睡眠不足     → セロトニン・GABA ↓

  • 運動不足     → セロトニン・ドーパミン ↓

  • カフェイン過多  → ノルアドレナリン ↑

  • アルコール    → 長期的にGABA ↓

  • 食生活      → セロトニンの材料が不足

人間関係:

  •   孤独はセロトニン・ドーパミンを下げ、 
  •   対立や不安定な関係はコルチゾールを上げます。

すなわち、あなたの育った環境、あなたのいる環境が、科学物質を乱れさせ、

不安を起こしているのです。

不安のまとめ:

 

不安は「脳の仕組み × 化学物質」で生まれます。

そして、それらは、Nature(生まれつき)+Nurture(経験・環境)で決まります。

不安は決して「気の持ちよう」ではありませんびっくりマーク

 

「弱い人」「感情的な人」などと言う言葉は、人間が生み出した、表面だけを見た

曖昧な誤解を生む表現なのです。だから、私は、そういう言葉を使いませんびっくりマークプンプン

 

精神科医は化学物質をコントロールするためのお薬をだします。大事なことです。

しかし、それが乱れた原因を治しません。

これについて、あなたは、どう思いますかはてなマーク

 

しかし、不安の元の原因を取り除くことが大事だとおもいませんかはてなマーク

 

宿題3:

これまでに、

  1. 自分の心の状態を言葉で詳しく書きだしてほしいと言いました。
  2. 自分の不安は扁桃体が過敏なせい?それともブレーキが弱いせい?DMNのループに入りやすい?なぜそう思うのか、書き出してほしいと言いました。

そして今回は、どのような環境と経験がどの脳の部分や化学物質に影響しているのか、考えてみてください。

 

すべて(宿題1-3)を、書き出して、何度も読み直してみてくださいね。

これだけで、だいぶ、不安の止め方が分かってきたのでは、ないでしょうかはてなマークはてなマーク

 

胃腸だって、肝臓・腎臓だって、生まれつき+環境によって働きがかわりますよね。

それぞれに、役割がありますよね。

  それを知っているからこそ、内臓に悪いことをしないように生きられる。

  脳の部分だって、同じことだと、私は思っています。

 

次回は不安ループの恐ろしさと、止め方について、もっと詳しく書きますね。

ぜひぜひよんでくださいね。

 

特別篇:不安以外の症状別に見ると…:

 

Depression(うつ)

  • セロトニン ↓  → 副交感神経が弱い

  • コルチゾール ↑ → 視床下部がストレスモード固定 → 疲労・睡眠障害・食欲変化

Mania(躁)

  • ノルアドレナリン・ドーパミン ↑ → 交感神経が過剰

  • GABA ↓             → ブレーキが効かない → 過活動・睡眠欲求低下

OCD(強迫症)

  • 扁桃体過敏   → 交感神経が常にオン

  • セロトニン ↓  → 思考の切り替えができない → 緊張・確認行動・儀式行動

これらは、昔、神経症(NEUROSIS)とDMSで呼ばれていた症状です。(今はNEUROSISと言わないそうです)。

精神病(PSYCHOSIS)とは違います。

  • ICD(国際疾病分類):世界保健機関(WHO)が作成した、身体疾患を含むすべての病気を網羅する世界共通の分類です。
  • DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル):アメリカ精神医学会(APA)が作成した、精神疾患に特化した臨床・研究用の診断基準です。
すべての国で、ICDのコードで保険に対応しているそうですよ。ウインク
 

日本が使うICD(DMSを使わない?)では、神経症と精神病の違いをはっきりとしていないそうです。

すなわち、症状で分類して、原因で分けない。。。

文化的な理由だそうです。びっくりガーン

 

だから、私は、ここで、精神病 (PSYCHOSIS)について、書くのをためらいます。

知りたい人は、直接ご連絡くださいね。

 

DSM(アメリカで教育と診断に使われている)では、何もかもはっきりとすることによって、

正しい治療ができるとされていますが。。。。

ヨーロッパでは診断書類にはICDを使うけれども、精神科医や心理療法士の教育にはDSMを使うそうです。

 不思議ですね。。。面白いですね。。。