漫画家にはふた通りタイプがある。
・話が得意な漫画家
・絵が得意な漫画家
犬派猫派と一緒で、たまには獸木みたいに犬猫両刀な人もいるかもだが、だいたいはどっちかに片寄っている。
でもって獸木は
「絵が苦手でなかなか手が出なかった」
という読者の方の多数意見を引き合いに出すまでもなく、本人も絵が苦手。
絵は最初明らかにヘタクソでも、何年も毎日描いているうちにゴマカシが効いてきてしまう場合もあるので、デビュー当時の証拠写真をダメ押しに公開しておこう。
*恥ずかしいのでダウンタウンの何たらとかいう番組で紹介していただいた時のPALMコミックス1巻目の絵が小っさくて、松っちゃんの顔の方が目立ってるTV画面写メで
ダウンタウンの何たらとかいう番組で紹介していただいた時の記事はこちら:
http://ameblo.jp/bigcatstudio/entry-12230944821.html
こんな絵でも最終的に30年以上も読んでいただいているのだから、1度も獸木野生作品を読んだことのない人でも作品評価中、話の占める割合がどれたけ大きいか見当ついてしまうと思うが、本人の中でその差は更に大きい。
・まず絵は
十代の頃から一応漫画の学校へも行き(ストーリー漫画は教えていない学校だったので、デッサン、イラストなどの絵と一コマ漫画が主体)、卒業後も独学で日夜修行を続けたが、未だに苦手感が抜けず苦労しながら原稿を描く毎日。
・対して話は
特に学習らしいものはゼロ。机の前でえんえん悩むことも、スランプの経験もほとんどなく、締め切り後のフラフラ遊んでいる期間の都合のいいタイミングで突然頭の中で展開し始める話を書き留めるだけ。
これを世間では
話が降りて来る
と言うらしいことを知ったのは、プロになってしばらくしたあとのこと。
どこから⁈
PALMの世界??
それは誰にもわからない.....
が、もし話がどっからか降りて来るのなら、同じ場所から絵も降りて来るハズでは?
元々苦手な上に、前の記事
http://ameblo.jp/bigcatstudio/entry-12254195762.html
で書いたように目が見えにくくなって、ますます困難を極める描画。
現実に心の目でテキトーなところに線を引くしかオプションないなら、超現実の世界に助けを求めるのもひとつの手。
言い換えると、苦し紛れの人間がよくやるアレ
神だのみ
である。
かくして、超世界から絵を引きずり降ろす技を目下開拓中の獸木。
話で長年実践しているから、一応方法はわかっている。
それは
降りて来るまで待つ
こと
描画は話作りの100倍くらい時間がかかるので、ずっとブラブラ遊びながら待つわけもいかず結局机に向かって作業はするのだが、あんまり調子が悪い時・・・つまり降りて来ない時には作業を中断するのも手。
あとは
・資料を見過ぎない
・デッサンの正確さにこだわらない
・何も考えない
で、要するに
・テキトーに描く
のである。
そしてテキトーに描いてるのにサカサカ描けて、その時点でマアマアうまくかけた気がすればそれでOKである
でもって
このテクニックで描かれているはずの最近の絵
うーん、あんまり変わってないかな?
よく見えない目で実質的にテキトーに描いてるわけだから、いつもと変わんないレベルなら成功と言えるかもだけど
万一とんでもない路線に向かっていたら教えてね。
獸木野生の絵との戦いは続く・・・
かな?