頑張らないということ | 「what's up」

「what's up」

「What's up(最近どうよ?)」と日常の気になる事や面白かったことをエッセイにしています。「そうそう、わかるわかる」とか「へえ、面白そう」とか感じてもらえたら嬉しいです。

ピピピッ、ピピピッ、「大丈夫?」とショートメール。
画面ではアンテナは立っていないけど電波が入るようになったのか?
電話をかけてみたり、メールを送ってみるがやっぱり通じない。
なぜだろう、そしてどうして迷っていることを知っているのだ。

時々届く不思議なショートメール。
ありふれた名前だけどメールを送ってくるような親しい友人にはいない。

でも、何か困っていたり、息詰まっているといつも突然メールがくる。
私の行動をどこかで見ているかのようにいつも「大丈夫?」って。
多くは語らず、一言だけ。
誰だか分からないので返事はしたことはない。

彷徨っている森の中、他には連絡が取れないし、返事でもしてみよう。
「うん、大丈夫。ちょっと迷っただけ。」送れた。
「そう、無理しないことよ。すこしゆっくりしなさい。」と返事がくる。

時々感じることがある。
今、現実と思っている世の中は現実ではなく、どこか全然違うところにホンモノの別の世界もあるのではないかと。

便利なものを追求して作り上げた世界。
瞬時にして情報を入手でき、地球の裏側ともあっという間にやり取りもできる。仕事を円滑に進めたり、懐かしい友人と繋がれたり、一昔前では想像できないくらい便利だ。

しかし、モノや情報の動きが速すぎて気が休まる暇もなく、テクノロジーに支配されているような感覚さえ受ける。社会全体が妙な緊張感に覆われて、いがみ合っている。薄っぺらな繋がりはあっても気休めでしかなく、なにかちょっと違う。「マトリックス」の世界みたいにあちら側にいる何かがあって、この世界を操っているのではないかと思ってしまう。

あらゆるものから遮断された森の中で石の上に腰かけながら、ふと思う。
しばらく、このままでもいいかもしれない。
力を抜くと見えるものがある。
大切なものも見えてくる気がする。
森林のなかでうたた寝するのもわるくない。

ピピピッ、ピピピッ。
「こっちよ、見える?」、またか。

なによ、と思いながら、ふと顔を上げてみるとうっすらと光が差し込んでいる。
ふう、やっぱり、操られているのかも。