今は午後の2時前。
この時間にブログを書こうとしている。
我ながら珍しいと思う。
それにははっきりした理由があって、午前中に「ワンダ WANDA」を観てきたからだ。
チラシの裏にある 「道」と「俺たちに明日はない」を混ぜたような映画で、どちらの映画にもないロマンがある、とのThe Village Voice の評価文句がストレートに胸に届く。
「道」が1954年、「俺たちに明日はない」は1968年の公開で、確かにその頃の匂いがした。
高校生、大学生の頃なら、寝られない夜になっていただろう、心が沈み込んでいくような興奮で。
こんな「凄い」映画を知らないで「映画ファン」なんて言っていたのですね、自分は。
監督・脚本・主演 のバーバラ・ローデンは、あのエリア・カザン監督の妻だったのですね。
もうだいぶ前から実感していることですが、知らないことが多すぎるね、自分。
これもチラシの裏にある、
「ローデンは、たった1本の長編映画を撮っただけなのに、その1本で映画の歴史に深く刻まれた特別な監督のひとり」
というのも、観終わってみればその通りと分かる。
同じく、
「骨の髄まで贅肉を削ぎ落した、
質の高いインディペンデント映画の
最初の例の一つ、
ラストシーンのフリーズフレームの画像は、
永遠に私たちの心の残る。」
も。
「忘れられた小さな傑作」を知らずに通り過ぎようとしていた。
まだまだ映画は深く広いですね。
かみさんと一緒に観ていたら、かみさんは何と言っただろう。
聞いてみるのが少し怖いような気がする。