昨日 夜の10時過ぎにベランダに出ていると
この空の下、どこかから、たぶん左手の方から
「バイクの運転手さん、違反です」
と、白バイの女性警官のマイクを通した声が聞こえて来た。
「左に寄ってください」という指示の声が続き、
はは~ん、これは信号無視か一時停止違反か何かで捕まったな、、、
と思う間もなく
ウィ~ン ウォ~ン というサイレンの音が鳴り響いた。
逃げたな。
夜空に響き渡る白バイのサイレンは、急にけたたましさを増したようだった。
禍々しさ、事件だ事件、と天下に知らせるような緊張感、緊迫感まで含まれているような。
よく、テレビで見る追跡劇が この空の下で繰り広げられる、、、
そう思った自分の心持ちは、正に
「野次馬」そのものだった。
左の方から奥の方に?
それとも、このマンションの下の道の方に逃げて来るのか?
追跡劇は、そのうちパトカーも加わった大捕物の様相を呈して来るのか?
振り切れるのか、犯人。
野次馬の心は、あれこれの妄想で満たされて行くのだった。
しかし、そんな淡い「期待」は結局 一瞬に近い時間に過ぎなかったらしく、
ものの10秒もしないうちに、
サイレンの音は鳴り止んだのだった。
な~んだ、だらしない。
と、「逃走犯」の不甲斐なさを なじるような気持ちが 野次馬心には浮かんでしまうのであった。
「一か八か勝負しなかったのか、、、」
いやいや、それも一瞬ですよ、
ほんの一瞬。
世界の平和と繁栄、
社会の安全と安心、
を切に願う 小市民の代表のような この私が、
芯から そんな危険な展開を望んでいた訳ではありません。
言っときますけど。
しかしまあ、この真下 辺りまで逃げて来て、上から逮捕劇でも目撃できたとしたら、
それはそれで話のネタぐらいにはなったのではないだろうか。
ダメ?