第2室 ロックの部屋 その5 | 音楽とアナログの魅力を掘り下げながら満喫しましょう

第2室 ロックの部屋 その5

「クイーンと生きる歓び。」

 ~なぜ、フレディ・マーキュリーは今も歌い続けるのか~

 

1985年。

ロンドン。

ウェンブリー・スタジアム。

 

7万人の観客。

そしてステージの中央に、一人の男が立っていました。

 

白いタンクトップ。

短く刈り込まれた髪。

片手には、マイクスタンド。

 

その男が一声発した瞬間。

7万人の心が、一つになりました。

「エーオ!」

観客が応えます。

 「エーオ!」

あの瞬間を見て。

「ロックとは何か」が分かった気がしました。

ロックとは、大音量でも。

派手な演出でもありません。

 

「生きている!」と、全身で叫ぶことなのです。

 

 

フレディ・マーキュリーは、決して順風満帆な人生を送ったわけではありません。

自分の居場所を探し続けました。

 

愛に悩みました、孤独とも向き合いました。

 

そして、人生の最後には、大きな病とも闘いました。

 

しかし、彼は最後まで、歌うことをやめませんでした。

 

私は『The Show Must Go On』を聴くたびに、胸が締め付けられます。

"The show must go on..."「ショーは続けなければならない。」

 

この曲を録音した時。

フレディは、すでに自分の命が長くないことを知っていました。

 

それでも彼は歌いました。

 

いや人生そのものを歌い切ったのです。

 

 

人は、いつか必ず終わりを迎えます。

 

若さも、健康も、時間も。

 

永遠ではありませんだからこそ。

 

フレディは、私たちにこう問いかけているように感じます。

「君は、本当に自分の人生を生きているかい?」・・・と。

 

面白いことがあります。

 

フレディは、30年以上前にこの世を去りました。

しかし。

今も世界中の人々が、彼と一緒に歌っています。

 

『Bohemian Rhapsody』。

 

『We Are The Champions』。

 

『Don't Stop Me Now』。

 

人は亡くなっても、生き続けることができるのです。

 

誰かの心の中で。

誰かの思い出の中で。

 

 

歳を重ねるほど、私は思います。

人生に必要なのは、長く生きることではなく。

 

「どれだけ、自分らしく生きたか。」なのだと。

フレディは。

 

短い人生の中で、それを私たちに見せてくれました。

 

 フレディが教えてくれた七つのこと

 

1. 人生は、思っているより短い。

2. 自分らしく生きることは、美しい。

3. 孤独を知る人ほど、人に優しくなれる。

4. 今日という日は、二度と戻らない。

5. 人生は、全力で楽しんでいい。

6. 最後の瞬間まで、歌い続けていい。

7. ショーは、最後まで続けなければならない。

 

 

もし今「もう歳だから。」そう思っているなら。

ぜひ、『Don't Stop Me Now』を聴いてください。

きっと。

スピーカーの向こうから、フレディが笑いながらこう言うはずです。

 

 「誰が止めるんだい?」 「人生は、まだ終わっていないよ。」

 

最後の一文

 

 「フレディ・マーキュリーは、歌を残したのではない。」「人生を、最後の最後まで楽しみ尽くす姿を私たちに見せてくれたのである。」

 

次回予告

 第6話 「ロックは反抗ではない。」~それは、“自分らしく生きる”という宣言である~