日韓豪防衛相が初会合、背景に中国の脅威と米戦略の転換 日韓はフリゲート艦受注競争も(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

以下、記事の抜粋。

日韓豪防衛相が初会合、背景に中国の脅威と米戦略の転換 日韓はフリゲート艦受注競争も

配信

 

産経新聞

太平洋の米中軍事防衛ライン

【ソウル=桜井紀雄】日本と韓国、オーストラリアは2日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ対話)に合わせ、初の3カ国防衛相会談を行った。高まる中国の脅威とともに、多国間の連携でそれに対抗しようとする米国の戦略が背景にある。 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領としても、日米との連携を軸にした安全保障協力の枠を豪州にも広げることで、国防体制を強化する構えだ。 木原稔防衛相と韓国の申源湜(シン・ウォンシク)国防相、マールズ豪国防相は2日、朝食をとりながら会談した。韓国側によると、北朝鮮の脅威への対応策を論議し、地域の平和や安定に向けた各国の努力に関して意見交換したという。 申、マールズ両氏は5月1日、豪メルボルンで行われた韓豪外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に出席し、米英豪3カ国による安保枠組み「AUKUS(オーカス)」における韓国の先端技術分野の協力について議論。マールズ氏は「韓国は非常に優れた技術を持つ。価値を共有する国としてわれわれは既に技術面で緊密に協力している」と強調していた。 米国の同盟国による協力枠組みの拡大の背景には、中国の脅威が高まる中、米国が同盟国に「核の傘」を提供する伝統的な安保体制から、同盟国と最先端の防衛装備を共同開発して中国を牽制(けんせい)する多国間安保体制にシフトしていることがある。 オーカスは、豪州に原子力潜水艦を配備することが第1の柱だが、人工知能(AI)やサイバーセキュリティーなど先端技術での協力を第2の柱としており、日本の参加も検討されている。 韓国の尹大統領は、北朝鮮との対話や協力に力点を置いた文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の外交・安保路線から一転、日米と歩調を合わせたインド太平洋戦略を打ち出し、日米に加えて欧州各国や豪州との安保協力を強化し始めた。 韓国はまた、尹政権以前から防衛装備品の輸出に力を入れ、豪州とは2021年末に自走砲や装甲車の大型輸出契約を締結。豪州南東部のジーロングに大規模な生産工場が近く完工する予定だ。 豪政府は19~20年に390億豪ドル(約4兆円)規模だった国防予算を昨年、過去最高の526億豪ドルに増額。今年4月には、今後10年間で国防費を約500億豪ドル増やすと発表した。中国の脅威に対抗するためだ。

豪政府は111億豪ドルを投じてフリゲート艦11隻を導入する計画だが、受注先の最有力候補に挙がっているのが日本と韓国だ。韓国の申国防相は4月末の豪州での夕食会で、マールズ氏に韓国の造船技術をアピールした際、亀甲船の模型をプレゼントした。亀甲船は、豊臣秀吉による16世紀末の朝鮮出兵の際に日本軍を破ったとされる船だ。

韓国は、日本と安保パートナーとして連携を深めつつも、防衛産業ではライバルとなっている。

以上、抜粋終わり。

 

 

記事の後半にも記載されている通り、新しいオーストラリア海軍の戦艦をどの国が受注するか、が今後の注目ポイントの一つです。韓国も候補に上がっているので、それも視野に入れた会談だったことは間違いないでしょう。

どの戦艦を採用するか、純粋に軍事の観点で選定するのが理想ですが、それだけでは決められない、国際政治や経済の問題も考慮しながら決められるのが実際のところでしょう。