昨日のブログで取り上げた、名取市閖上(ゆりあげ)。
閖上は名取川の河口に位置しています
名取川には、途中からあの広瀬川が合流
地図の左手が名取川の本流、右手が広瀬川、下側が河口です。
かつて閖上は仙台城下につながる仙台藩直轄の港で、物流の要所でした。
地図の青い丸は仙台城
そこまで建築資材や年貢米を運搬したり、また、魚介類を仙台に売ったりと、栄えていたそうです。
さて、「ゆりあげ」という地名の由来についてですが…。
●717年、橋浦屋茂右衛門が海辺にて神体を発見。神が揺り上げられてきたのでゆりあげ浜と名付けられたという説。
●871年、海岸に十一面観音像が波に揺り上げられたのを里人が発見、そこから名付けられたという説。
など諸説あるみたいです。
そして気になるのが『閖』という字。
普通に入力しようと思っても出てきません(IMEパッドの手書き入力を使うか、コピペを使えば入力できます。)
この字は中国から伝来したものではなく、日本で作られた文字。国字と呼ばれるものです。
この文字の誕生にも1つのエピソードがあります。
第四代目仙台藩主、伊達綱村。
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あっ、この方は第七代藩主、重村でした
綱村は仙台市の山の上に大年寺というお寺を創建。
地図の赤い丸のあたりです。
その落慶に参拝した帰り道、山門からはるか東に波打つ浜が見えました。
「あれは何というところか。」
「ゆりあげはまにございます。」
「文字はどう書くのか。」
「文字はありません。」
そこで綱村は、
「門の内から水が見えるが故に、今後は門の中に水と書いて閖上と呼ぶように。」
と言い、仙台藩専用の「閖」という字が出来た、とのこと。
こんな経緯で新しい文字が出来ることもあるんですかね~
ちょっと面白いなぁ~と思ったので紹介してみました