奄美での生活が少し落ち着き始めた頃に我が家に事件が起きました、8人の子供の母親が何の宣告もなしに突然やってきたのです。
三つ子である三人の〃ひろみ〃を連れて…

その日の仕事が終わり、夜釣りに行っていると次男坊がやってきて
「清志さん、母ちゃんが来たよ」

この時は本当に
「やってくれるよ、あの人は……」
と、思いました。
自由奔放に生きるというのが自分の信条ではありますが、この人には本当に叶いませんよ。
我々は離婚はしていましたし離れて暮らしてはいましたが、別に仲違いをしていたわけではありません。
連絡もとっていましたし子供達とも会わせていました。

奄美に移住する前に自分自身も地元岩手で数年振りに会ってもいます。
親戚と会った時に
「こいつが俺を捨てて出て行った元嫁だよ」
なんて紹介しても豪快に
「あっはっは、そうなんですよ」
と笑い飛ばすような屈託のない人です。
その雰囲気に自分の親戚も
「清志が捨てられるような旦那だったんだろ」
なんて向こうの肩を持つぐらいでした。

ですが……
通告もなしに突然また家族として暮らす為に戻ってくるというのは、それはまた違うとこの時は強く思ったのです。

離婚した経緯もありますしね。

あの人はあの人で生活が成り立っていた筈ですし、我が家もやっと島に馴染み始めてきたところでした。
「それなのになぜ」
という思いが込み上げ、それが乗じて
「勝手過ぎる、振り回されたくない」
と思いました。
端的に言うと、もう〃落ち着いて暮らしたかった〃のです。

しかしそれも……
今思えば自分の度量のなさというか、まだ生活が安定していない中での弱音がそうさせたのでしょう。
それまで型にはまった生き方などして来なかった自分が、今の生活が変化することに抵抗を感じてしまったのです。

もっと違う迎えかたがあったなと後から思いました。
三人の〃ひろみ〃とついに一緒に暮らせることに関しては、はっきりとワクワクしていましたしたからね。

三人のひろみとも……
生まれた直後以来、彼女らが話せるようになってからは初めて岩手で会いました。
出迎えた自分を母親が
「この人がお父ちゃんだよ」
と、紹介したら
「この人がお父ちゃんなの?」
そう言ったすぐあとに
「お父ちゃ~ん」
と抱き付いてきたのです、もちろん記憶の中にもない筈の自分に……

あの瞬間を忘れることはないでしょう。



我々はまた他人に戻りましたが……

もう家族ではなくともたった一文字「元」を付ければ永遠に元家族です。
なんとか愉快に暮らしていって貰えればと願う気持ちに変わりはありません。

それは我々の中に……
お互いを子供に嫌わせたくない、ということで一致しているからなのだと思います。

決して自分にいい印象はないだろう筈の佳美さんのもとにいる娘達が、たまに会う自分を歓迎してくれることに感謝しています。
そして離れて暮らす母親や妹達を気遣ってくれる上8人の子供達も誇らしく思います。

本当に好き勝手に暮らしている吾輩ですが……

有り難い人生です。





はい、左様なり♪

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