家探し一晩目と二晩目の宿は友人のお世話になり、三日目の昨夜は今日のフットワークを考えて近場で宿をとりました。

世の中を何も知らないものですから、東京のサウナの豪華さにびっくりしました。
入った途端の雰囲気がもう、吾輩の知っている「サウナ」ではありません。

しかし当然ながら、お値段もそれなりなんですね。
そして様々な音色の寝息、イビキ、歯ぎしりのハーモニーはどこでも変わりありません。
昨夜に至っては、時折
「うぁーぁあ、あーっ」
と、定期的に叫ぶ方もおりました。

「ちょっと待てよ、これは安いから我慢出来たことなのでは」

なんてことが、ちらりと頭をかすめますが……
豪華なガウン、高級なシート、個別についたテレビ……
手を挙げるだけで駆け寄る従業員に、席に座ったまま飲み物もオーダー出来ます。
この快適な環境が抜群なことは間違いありません。

「あれ、豪華とか快適とかを求めてのサウナだったかな」

と、気付きそうになる自分を抑え
「とにかく疲れをとって、明日の活力を養うんだから」
そう言い聞かせながら横になりますが、口腔ハーモニーが止むことはありません。
シートの心地よさも寝付いてからが、その力を発揮出来るところです。

「安いホテルならとれた料金なのに、失敗だったかな」

そう後悔した筈なのに、いや絶対そう思った筈なのに……



今この目の前のパンケーキを見ながら
「720円か、どこかで朝定食が喰えたよな」
と、また後悔している自分がいます。

はい、左様なり♪

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