子供はみんな母親が大好きです。
普段父親である自分のほうにどんなになついているようでも、熱でも出そうものならみんな母親のほうに行ってしまいます。
  そこはもう勝負にならないところですね。

  息子は余計にその傾向があるように思います。
三男坊は特に元々が人懐こい子だったのでその度合いも強く、端から見ていて微笑ましいほど母ちゃんっ子でした。
  家族全員が車で出掛けている時に、夫婦間のちょっとした会話の中で嫁さんに
「何言ってんだよ、ボケナス」
と自分が言うと子供達も
「そうだそうだ、ボケナスボケナス」
なんて言いながら、いい気になって囃し立てます。
でもそのはしゃぎたてる声の隙間から、ボソッと
「お前らがボケナスじゃ」
母ちゃんを擁護する三男坊武志の声が聞こえて来る、そんな子でした。
  五歳ぐらいの頃の話しですかね。




  子供達が通っていた幼稚園で、クリスマスのプレゼントに何が欲しいかと聞いた時に年長さんの子が
「ちいさい組のむさしくん」
と言った子がいるそうです。
  
  親としてはめちゃくちゃ自慢のエピソードです。