今季最終戦はドローも…8位でシーズンを終了!!(その1)
今日は、各地でJ1第38節が行われました。2月26日に開幕したリーグ戦も、いよいよこれが最終節を迎えました。昇格組ながら健闘したアビスパ福岡は、アウェーでFC東京と対戦。8位と9位の直接対決となり、アビスパは引き分け以上で8位が確定する試合でした。
■ゴールこそ奪えなかったものの随所に"らしさ"を見せたアビスパ
今季のアビスパの特徴は、ボールを奪ってからの素早く、かつ、分厚い攻撃。相手の攻撃をしっかりと耐え、相手の隙ができた瞬間を見逃さず、一気にシュートまで持ち込む…"攻撃のための守備"を徹底したシーズンでした。
この試合でも、FC東京のゴールをこじ開けるには至らなかったものの、随所に鋭い攻撃を見せました。前半4分の金森健志選手のシュート、5分の志知選手の左サイドの崩しは、いずれも相手のパスをカットしてから複数の選手が絡んでゴールまで迫ったもの。33分のフアンマ選手のミドルも、敵陣中央で相手MF安部柊斗選手からボールを奪ってからでした。
後半15分過ぎからFC東京にボールを持たれる時間が長く続きましたが、慌てることなくしっかりと耐え、チャンスを作らせませんでした。サイドからの単純なクロスはしっかりと弾き返し、相手が後ろ向きでボールを受けた際は複数の選手が素早く体を寄せてボールを奪うことができていました。こうした対応の積み重ねが徐々に流れをアビスパに引き戻し、試合終盤には相手ゴールに迫るシーンが増えました。
この試合でアビスパがヒヤリとしたのは、前半13分の森重真人選手のミドルシュートと、Gk村上昌謙選手の飛び出しが中途半端になりヘディングシュートを許したシーンくらい。FC東京に流れの中から崩されるシーンもなく、安心して観ることができました。攻撃面でも相手を上回る数の12本のシュートを放ち、そこまで持っていく場面でも"アビスパらしさ"が見えました。結果こそドローでしたが、内容ではFC東京に勝っていたと評価できるでしょう。
8位と9位の直接対決はスコアレスドロー。アビスパが8位でシーズンを終えた。
柏とドローも今季の目標を達成したアビスパ(その2)
■攻撃陣は不発も、守備陣は今季14試合目の完封
この試合でフアンマ選手とジョン・マリ選手を前線に置いたアビスパでしたが、柏のゴールをこじ開けることはできませんでした。長短のパスを駆使して攻撃を組み立てましたが、相手のCBコンビ、古賀太陽選手と高橋祐治選手がしっかりと対処していました。高橋選手は長身を活かして空中戦に競り勝っていましたし、古賀選手はフアンマ選手やジョン・マリ選手に体を預けられても体をぶつけて自由を奪っていました。
アビスパのツインタワーは封じられ、得意のセットプレーでもなかなかシュートに持ち込むことができませんでした。ただ、前半に見せたグティエレス選手のロングフィードからチャンスが生まれた点は好材料でした。最終ラインからの矢のようなボールは、相手DF陣を慌てさせることができました。特に、立ち上がりのフアンマ選手へのボールは、ゴールに結びつけば素晴らしいアシストになるところでした。
これまでもアビスパには、堤俊輔さんや岩下敬輔さんのように最終ラインからパスを繋げるDFがいましたが、グティエレス選手のようなライナー性のボールを蹴ることができる選手がいるのはとても大きいです。強かった時代のマンチェスター・ユナイテッドは、リオ・ファーディナンドが対角線上に鋭いボールを蹴る場面があり、攻撃の基点になっていました。次の試合でも、グティエレス選手のパスからスイッチが入る場面があるかもしれませんね。
守備陣は90分を通じて安定しており、今季リーグ戦14試合目の完封となりました。この試合は久しぶりに4バックで臨み、ドウグラス・グローリ選手とグティエレス選手がCBに入りました。相手FWのクリスティアーノ選手と武藤雄樹選手は、DFとの駆け引きが巧い選手ですが、そうした選手相手にも慌てることなく、DFラインをコントロールすることができていました。DFラインの層は厚く、誰が出ても、枚数が3枚でも4枚でも、クオリティを落とさないレベルに達していると思います。
■今季の目標である「勝点50、10位以内」を見事に達成!!
アビスパは今季の目標として、「勝点50、10位以内」を設定していました。開幕から苦しみながらも勝点を積み重ね、第10節から6連勝を記録。しかし、第17節から5連敗と勝てない試合が続きました。それでも第26節に王者・川崎を下して再び勢いに乗り、第32節のヴィッセル神戸戦で、他会場の結果によりJ1残留を決めました。
前節の横浜FC戦を1-1で引き分けたことで、アビスパの今季の勝点が50に到達し、今季の一つ目の目標をクリアしました。そして、今節の引き分けにより、残り2試合で11位のセレッソ大阪との勝点差が8に広がり、2つ目の目標である10位以内を達成することができました。
開幕前は降格候補の一つに挙げられることも多かったアビスパですが、余裕をもって残留を決め、"5年周期"という不名誉な記録を断ち切ることに成功しました。それだけでなく、王者に今季初黒星を付け、トップ10にも入ることができた…まだあと2試合残っていますが、今季のアビスパは、Jリーグファンに大きなインパクトを与えたのではないでしょうか。
この快進撃は、紛れもなく長谷部茂利監督の手腕によるものです。堅守速攻をベースにチームを作り、J1の強力な攻撃陣相手にも大崩れすることなく戦うことができています。決して守備一辺倒なのではなく、"攻撃につなげるための守備"である点を見逃せません。ボールを奪ってからの速い仕掛け、前線にボールを入れてからの組み立てがしっかりしており、数少ないチャンスをモノにした試合も多くありました。こうしたスタイルがチームに染み渡っていたため、メンバーを入れ替えても質が落ちませんでした。
さて、今季の目標を達成したアビスパですが、実はもう一つ達成しなければならない目標があります。現在アビスパは、「アビスパ福岡J1定着大作戦 ~みんなでつなぐアビスパの未来~」と題するクラウドファンディングを行っており(12月5日締切)、目標額を30,000,000円に設定しています。現在の支援金額は10,382,900円となっており、目標額まではまだまだ先は長いです。私も微力ながら支援させていただきましたが、こちらの目標も是非達成してほしいところです。
今季のトップ10入りを確定させたアビスパ。残り2試合の戦いぶりにも注目したい!!
柏とドローも今季の目標を達成したアビスパ(その1)
今日は、各地でJ1第36節が行われました。すでにJ1残留を決めているアビスパ福岡は、アウェーで柏レイソルと対戦。試合はスコアレスドローに終わりましたが、勝点を52に積み上げ、今季の10位以内が確定しました。
■見所は少なかったものの…粘り強い戦いで勝点1を獲得
試合は立ち上がりからアビスパが良い形を作りました。前半3分、カルロス・グティエレス選手のロングフィードからコーナーキックを獲得。18分にはグティエレス選手のロングボールを受けたフアンマ・デルガド選手がボレーを放ちましたが、シュートは惜しくも枠を外れました。また、24分には杉本太郎選手と志知孝明選手で左サイドを崩し、志知選手のクロスから金森健志選手がシュートを放つも、力なくGKの正面でした。柏ゴールに迫るシーンがあったアビスパでしたが、その後は柏も盛り返し、0-0で前半を終えました。
後半は開始早々から両チームがチャンスを作ります。柏は後半6分に見事な崩しからクリスティアーノ選手が決定機を迎えましたが、これはGK村上昌謙選手が好セーブを見せゴールを許しませんでした。対するアビスパは8分にジョン・マリ選手がパスに抜け出すも、シュートは相手DFにブロックされてしまいました。相手DFよりも先にボールに触れて抜け出していただけに、勿体無いシーンでした。その後は両チームともに選手交代により打開を図りますが、流れを変えるには至らず。試合終盤には柏がサイド攻撃からチャンスを狙いましたが、アビスパのゴールを割るには至りませんでした。
試合は結局両チームともスコアレスで終了。試合自体は両チームとも大きな決定機もなく、比較的大人しい試合でした。もう少し見所があれば…とは思ったものの、残留が決まったチーム同士の対戦ですし、このような内容になるのはやむを得ないでしょう。アビスパとしては、コーナーキックや敵陣でのフリーキックがありましたが、相手GKキム・スンギュ選手を破るには至らず。一方で守備陣はヒヤリとしたシーンはあったものの、大崩れすることなく90分を戦い抜きました。
■徐々に"日常"を取り戻しつつあるJリーグ
個人的には4月の川崎フロンターレ戦以来のサッカー観戦でしたが、とても楽しいひと時を過ごすことができました。ピッチと観客席の距離が近い三協フロンテア柏スタジアム、温かく両チームを応援したアビスパと柏のファン&サポーター、美味しかったスタジアムグルメ…改めてサッカー観戦の楽しさを実感しました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続く中、海外のニュースを見るとしばしば"return to normal"という言葉を目にします。ヨーロッパのサッカー界でも"日常"が戻りつつあります。超満員の中で行われた7月11日のUEFA EURO 2020の決勝戦はもの凄い雰囲気でしたし、イングランドのプレミアリーグでは毎試合多くの観客が大声でチームをサポートしています。
Jリーグにおいても、観客数の上限や声出し禁止などの制限がありながらも、今季は開幕から有観客での試合がメインとなっています。観客数の上限については、徐々に緩和されています。今節のFC東京vs徳島ヴォルティスの試合では、12,670人の観客が入りました。今月1日付の報道によると、来季は「入場率100%」を目指すとのことです(日刊スポーツ「Jリーグ、来季は観客100%目標も声出し応援はまだ先か コロナ対策会議」)。
また、Jリーグは今月5日、「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」を改定し、「大旗を含むフラッグの掲出、旗を振る行為」と「タオルマフラーを振る、もしくは回す」行為が容認されることとなりました。まだまだ声を出しての応援は制限されそうですが、ファン&サポーターが出来ることが増えてきました。2019年までは当たり前だった"日常"が徐々に戻ってくるといいですね。
臨場感に定評のある三協フロンテア柏スタジアム。5,827人の観客が詰めかけた。


