J2王者に勝利…自動昇格へ望みを繋ぐ(その1) | Purely Belter

J2王者に勝利…自動昇格へ望みを繋ぐ(その1)

今日はJ2第40節が行われました。前節4位に転落したアビスパ福岡は、ホームに湘南ベルマーレを迎えました。湘南は前節J1優勝が決定、王者としてレベルファイブスタジアムに乗り込みます。

 

 

■自動昇格のためには3連勝が不可欠なアビスパ

前節は東京ヴェルディ相手にスコアレスドロー。V・ファーレン長崎と名古屋グランパスが勝利したため、自動昇格圏外の4位に転落してしまいました。これまでも3位に順位を落としたことはありましたが、残り試合が少なくなった段階での転落は手痛いところです。

 

とはいえ、まだ昇格の道が絶たれたわけではありません。自動昇格圏内である2位に入る可能性もありますし、プレーオフを勝ち抜くチャンスもあります。大切なのは一戦一戦を大切に戦うこと、そして勝点3を積み重ねることです。とはいえ、この試合を含め、残る試合は難敵ばかり。厳しい戦いが待ち受けています。

 

湘南とは昨季2試合、今季アウェーで1試合対戦しており、いずれもアビスパの勝利。中でも、昨季のアウェー戦は素晴らしいパフォーマンスでした。リベンジに燃えている(であろう)湘南に対し、しっかりと勝点3を獲得しなければなりません。

 

この試合のアビスパのスタメンは以下の通り。GKは杉山力裕、DFは駒野友一、冨安健洋、堤俊輔、亀川諒史。MFは山瀬功治、ウォン・ドゥジェ、三門雄大、松田力。FWは仲川輝人とウェリントンの2トップとなりました。ベンチにはGK神山竜一、DF濱田水輝、中村北斗、MFエウレー、FW城後寿、坂田大輔、石津大介が入りました。

 

アビスパは冨安選手とウェリントン選手が出場停止から、キャプテンの三門選手が怪我から復帰しました。一方、前節負傷交代したDF岩下敬輔選手が欠場。守備の要を欠いての戦いとなります。

 

■湘南は1年でのJ1復帰&J2優勝を達成

昨季はJ2降格の悔しさを味わった湘南ですが、1年でのJ1復帰を決めました。毎シーズン主力選手を引き抜かれながらも、ブレない戦いでシーズンを戦っています。今季も序盤から上位をキープし、後半戦もギアを上げて早々と昇格&優勝を勝ち取りました。

 

湘南のスタメンは以下の通り。GKは秋元陽太、DFは山根視来、アンドレ・バイア、杉岡大暉。MFは藤田征也、石川俊輝、秋野央樹、高橋諒。FWは菊地俊介、山田直輝、ドラガン・ムルジャの3トップとなりました。ベンチにはGK後藤雅明、DF島村毅、MF下田北斗、髙山薫、岡本拓也、FW端戸仁、表原玄太が入りました。

 

湘南はトップにムルジャ選手が入りました。元セルビア代表のムルジャ選手は、今季途中に湘南に加入。アビスパ・ファンとして印象に残っているのは2015年シーズンの第16節。大宮アルディージャに所属していたムルジャ選手は、後半途中からピッチに登場して流れを変えました。ロスタイムに先制点をアシストすると、その直後には自らゴールを決めたのです。衝撃的なプレーでした。

 

■主導権を握ったアビスパが1点リードで折り返し

序盤こそ湘南がセットプレーでアビスパのゴールに迫りましたが、前半10分過ぎからはアビスパが押し気味に試合を進めました。11分には高い位置でボールを奪い、最後は山瀬選手がシュートを打つも枠外。23分には亀川選手のロングスローからウェリントン選手がシュートを放つも、これはGKの正面でした。

 

試合が動いたのは27分でした。山瀬選手→ウェリントン選手→駒野選手と繋ぐと、駒野選手が左足で中へクロス。ゴール前の混戦から最後はウェリントン選手が決め、アビスパが待望の先制点をゲットしました。ウェリントン選手はこれが今季18ゴール目、古巣相手に貴重なゴールを奪いました。

 

アビスパは、湘南の手数をかけた攻撃を上手く防いでいました。冨安選手と堤選手のCBコンビは、ムルジャ選手への縦のボールやサイドからのクロスに対処していました。湘南はクロスが上がった際にはペナルティエリア内に3~4枚入っていましたが、しっかりと跳ね返しました。

 

■同点弾を許すもすぐに突き放す…アビスパが難敵を下す!!

後半立ち上がりはボールが落ち着かない展開でした。主導権を握りたいアビスパでしたが、後半14分に同点ゴールを許します。自陣でFKを与えると、下田選手のキックをアンドレ・バイア選手が折り返し、最後は石川選手がシュート。これが決まり、湘南が試合を振り出しに戻しました。

 

同点に追いついた湘南は、少しずつ息を吹き返します。人数をかけた攻撃が出るようになり、多くの選手が前を向いてプレーするシーンが増えました。そんな中、次のゴールを奪ったのはアビスパでした。21分、駒野選手のクロスに対して湘南のGKとDFが重なりクリアが短くなったところ、これを拾った石津選手が右足を振りぬき、ネットを揺らしました。

 

その後も攻撃の手を緩めなかったアビスパ。28分には途中投入されたエウレー選手のクロスにウェリントン選手がヘッドで合わせるも枠外。36分には長い距離の直接FKをエウレー選手が狙いましたが、これは相手GK秋元選手の好守に阻まれました。また、試合終盤にはペナルティエリア内でウェリントン選手が倒されるシーンがありましたが、主審の笛は鳴りませんでした。

 

5分のロスタイムは湘南のボール支配に苦しみましたが、最後までゴールを割らせず。試合はこのまま終了し、アビスパが2-1で湘南を下しました。長崎と名古屋が共に勝利したため自動昇格圏浮上とはなりませんでしたが、J2王者を下してJ1自動昇格に望みを繋ぎました。

 

自動昇格へ向けて勝つしかないアビスパ。残り2試合で逆転での自動昇格を狙う!!