興行フリーランス労働者たちのために(新作替歌)
コロナの影響でブログ更新が止まっていた間にYouTubeで発表されていた新作替歌がまだあった。歌詞大意は動画の下に掲載。「興行フリーランス労働者」と訳したのはintermittentという単語。正式にはintermittent du spectacleといい、音楽や演劇、映画等々の舞台芸術・視聴覚芸術に従事するアーティストや技師をさし、これらの人々を対象とした社会保障の制度がフランスにはある。コロナによる公演中止・劇場閉鎖で仕事を失い、失業手当が切れてしまうそれらの人々の救済を訴える。元歌は反戦歌の名曲、ボリス・ヴィアン B.Vianの Le déserteur (脱走兵)。大統領に宛てた手紙という形式を踏襲している。
歌詞大意:
大統領閣下、歌わせていただきます
緊急事態なのです、それほどお時間はいただきません
3月17日以来、戦争状態です
私は軍人ではなく、ただの興行フリーランス労働者です
我々がいなければ
人々を楽しませる奇跡はありません
舞台芸術はなくなります
泣き言を言っているのではありません
率直にお願いしています
興行フリーランス労働者には
失業手当給付の1年延長が必要です
周知の如く文化は
フランスの国の隅々まで
寛容の精神を養わせ、子どもたちを育みます
お金の話をするなら
文化は立派にやっています
ささやかながらGDPの3%です
文化のない暮らしは独裁体制
そんなことは論外です
閣下が明日の早朝から扉をお閉めになるなら
文化は興行フリーランス労働者たちと共に死んでしまうでしょう
コンサートならたくさんやりました
ブルターニュからプロヴァンスへとフランスの道を辿り
人々の瞳を見ました
今日、役者たち、身分不安定なアーティストたち
その他のフリーランスたちは自分達の身の上を案じています
我々は夢の仕掛け人、欠かすことのできない者たちです
子どもたちに語り聞かせるおとぎ話ではありません
大統領閣下
歌わせていただきます
興行フリーランス労働者には
失業手当給付の1年延長が必要です
元歌はこちら(英語対訳字幕付)