ああクロロキン(童謡「ああクロコダイル」の替歌)
10ヶ月ぶりの更新となってしまいました。コロナが原因で仕事のやり方が変わり、対応に追われて執筆どころか音楽に耳を傾ける余裕もありませんでした。シャンソン・プリュス・ビフリュオレは元気です。もちろんライヴが中止や延期になったりと、活動に大きな影響は出ていますが。ご心配おかけしました。
この新作替歌が出たのは半年以上前。まだワクチン開発の見通しは立たず、効きそうな既存の薬を巡って論争が激しかった頃のこと。「旬」を過ぎてしまった感は否めず申し訳ないが、お楽しみください。歌詞の大意と元歌は動画のあとに掲載しています。
歌詞大意:
1. マルセイユの偉いドクター(マルセイユ医大のD.ラウト教授。クロロキン有効説を唱え、反
対派との論争に。個性的なキャラクターもあってメディアを賑わせた模様)が、ある日素敵な
薬を発見した。
こんな治療薬は他にはないと、受け持ちの患者全員に試そうとした。
(ルフラン)ああ、クロ・クロ・クロ・クロロキン
害があるのか、効果があるのか、何にもわからない
ああ、クロ・クロ・クロ・クロロキン
誰を信じるべきなのか、おいおい怪しいぞ
2. 変わり者の我らが博士は例の調剤を飲ませた。
ニヴァキン(クロロキンの商品名)とアジスロマイシン(抗生物質)は世界中で有名に
なった。
3. マルセイユ人たちは地元の新しいヒーローに拍手喝采。
しかし今や有名人のドクターは、ちょっと自己顕示欲が強すぎたようだ。
4. ところがアメリカで行われた研究が実験を中断させた。
クロロキンは終わるかに見えたが、試験は数日以内に再開された。
5. ネットはたちまちクロロ派と反クロロ派の間で炎上。
ドスト=ブラジ(医師・政治家、クロロキン推進派)が絡んで罵詈雑言の応酬。
信じるべきなのは誰か、誰を信じるべきなのか、今にわかるさ。
信じるべきは、絶対何もわからないだろうってこと。
そう、何も!
元歌は童謡「ああクロコダイル」
歌詞大意:
1. ワニが一匹、戦争に行きました。子供達にさよならを言い、砂埃の中を歩いて
象たちを倒しに行きました。
2. ワニは軍歌を大きな歯で噛みつくように歌っていました。口をすっかり開くとま
るで敵がその中に見えるようでした。
3. 象が1頭現れて、巨獣戦争の戦闘態勢をととのえました。ところがそばには
川が流れていて、ワニは素早く中に飛び込みました
(ルフラン)ああ、クロクロ、クロコダイルたちは
ナイル川のほとりに行ってしまった、もう忘れましょう。