△絵葉書 名古屋八事遊園地 日光院(尾張電気鉄道沿線名所シリーズ) 
△日光院(名古屋市天白区表山1-1903)
 
「日光院」は、名古屋市天白区表山地内にあり、表山(おもてやま)の地名の由来は八事山の南に面したところからこう呼ばれていたそうです。
日光院について、天台寺門宗で、大乗仏教の宗派のひとつであり、総本山は長等山・園城寺(滋賀県大津市)。天台宗寺門派とも呼ばれ、一千年以上の長い歴史を持っています。日光院は大正2年に名古屋市東区東新町から現在地に移転して建立され、平成22年には改築しています。境内が大変きれいに整備されていました。
△日光院境内に整然と並ぶ石仏群
 
絵葉書はやはり「尾張電気軌道沿線名所」シリーズの1枚で、気になるのが絵葉書のクレジットが「名古屋八事遊園地 日光院」となっている点です。
この尾張電気鉄道沿線名所シリーズの絵葉書は大正元年に完成した「八事遊園地」内にあった売店や土産屋、興正寺門前の茶店にて販売されていたものだそうです。
「八事遊園地」は、尾張電気軌道(株)が自ら電車の乗降客増を狙って終点「八事天道」近くに建設・運営していたもので、この日光院は八事遊園地に一番近い寺社仏閣となります。
このため、遊園地来場者にはお帰りの際に、日光院にも立ち寄ってからお帰りくださいな、という意味で「名古屋八事遊園地」というクレジットを付けたのでしょうか。
 
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