みなさまこんにちは。
ふとカレンダーを見たら。
今週いっぱいで仕事納めではないですか!
暖冬のせいもあってか、今年はなんとなく冬感が薄いもんで。
「年末」だなんてそんなことは遠い先の話と思っていたのに…
日々時間は過ぎているのですね。。。
きっとおそらく本日のブログが今年最後となるのではないかと思います。
本日ご紹介するお方はコチラ
Mrossin 1990年初期
ビチクラシカでは最新クラスの年代なのではないしょうか。
皆様も既にご存知であろう巨匠、ロッシンさんが90年初期に自ら立ち上げたブランドです。
その名も【M・ROSSIN】
知らない方の為に簡単にご説明
そんな説明いらん!という方はすっ飛ばしてください。
【M・ROSSIN】
15歳から自転車屋で働きだし、その後自転車整備の仕事を始めたときにその働きぶりがコルナゴの目に止まりロッシンはコルナゴのフレーム職人として出発することとなる。
それから数年後の1974年、独立を果たし自身の工房「rossin」を構える。
職人気質のロッシンは製作に専念したいためにマネジメントの為共同経営としてガルベッリを迎え入れる。(1988年)
20人を構える工房にまで成長するが、職人肌だったロッシンは商売気質のガルベッリと方向性が合わず90年に工房を飛び出す。
そして再びゼロから自らの手で立ち上げたのがこのブランド【M・ROSSIN】である。
ざっくりとこんな感じの経歴です。
ロッシンファンにとってはロッシンさんが100%の手がけていた時代のものなので
もうよだれ物ののフレーム。
ロッシンさん自身が火を入れたフレームが欲しければ70年代後半か90年代初期のものを手に入れるべし!
とは内々でよく話す会話でして。
そんな自転車に出会ったのはもう数年前のこと。
私は今まで上品で、繊細で、何から何まで美しくてカッコいいrossinが大好きだったので
このフレームを見たとき、絶妙にダサいロゴを見て悶絶していたのを思い出しますΣ( ̄ロ ̄lll)
シャドー入りのレタリングてーー!!!!
ってなってたな。。(;´・ω・)
でも今となっては
ロッシンさん自らがブランディング、生産、管理、販売と何から何までご自身で手掛けていた経緯を思うと
ちょっと影ある意味深なレタリングのデザインがジワジワとボディーブローのように効いてきて
もはやフレームのカッコよさよりもロッシンさんの職人気質な真面目さと人の良さが滲み出たこのロゴの存在感に完全に虜になっている始末。
不思議なもんですね。
見た目の美しさはもちろん大事だけれど
時代背景や職人さんの経緯を知っていくと
間違いなくその自転車の見方が変わる。
それがヴィンテージの面白いとこなんだなと再確認致しました。
さてさて。
まずは全体的に写真をどうぞ。
バランスの良さは説明いらず。
強いて言うならばシートステイの位置に注目
低い!
そう。ロッシンさんは後にさらに引く――い位置に溶接されたフレームをたくさん作っています。
この形状の方がフレームの剛性が確実に高まるらしい。
このアイデアは83年からのものらしいけれど、ロッシン時代はガルベッリのお許しがでなかったようで
ロッシンブランドでは実現できなかったのだとか。
M・ROSSINはもう自分だけのオリジナルなんで思うがままにフレーム作ってる感じが伝わってきますね。(笑)
そしてもう一つ。
フルコンポがシマノ7402のDRA-ACE!
これは当店が入れ替えたわけではありません。
当時ロッシンさんは「レースにはカンパよりも断然シマノ!」と断言していたようで
88年にジジがロッシンさんにインタビューしにいった時もこの話をしていたのだとか。
「今の(当時)カンパニョーロはただのお飾り。
重さや回転力など、シマノの方が優れている。」
と。
当時はシマノはカンパと同じぐらい、もしくは若干高いぐらいのモノだったのですが
ロッシンさんはお客さんにこの自転車のようにシマノのコンポをおススメして完成車にしていたのだということなんです。
そしてコチラも当時のロッシンさんのアドバイスが100%受け継がれた1台に仕上がっているという話。
私はロゴのデザインからついてるコンポから
私の知るロッシンからは程遠いものだったもんで
始めは目からウロコ状態。
どうしちゃったのさロッシンさん。
なんて言っていたけど、やはり物事には全て意味があるのだと知ってガッテン納得したわけです。
(え??レタリングのデザインについては一切ふれてないって??
それは未だに闇のなかですからぁぁぁぁ!((+_+)))
Ciao!!