本当に久しぶりのステルベルのご登場。
510㎜(C-T) / 525㎜(C-C)
1980年後半~90年代
TIG溶接と言えばこの人。
73年に始めてラグレス仕様を取り入れてクロモリフレームを作り出したビルダーです。
詳細は昔ブログに書いてるのでコチラからどうぞ。→ステルベルブログ
「ラグレス」というところではALANと似ているとか似てないとか。
ジジ曰、この時代、25㎜φのシートポストを使っているのはこの2人だけなんじゃないかという話。
敢えて、ではなく必然だったという話だけれど、これも特殊フレームにこだわった2人だからこそ似てしまった要素なのかも。
ピリッとした目の覚める赤い塗装に身を包んだこのフレーム。
近づいてみるとタダモノではないことが…
コロンバスの星形断面のパイプにPLECISA(プレチーザ)と呼ばれるストレートフォーク。
コルナゴマスターもそういえば同じだったなーーと思っていたら
あれば4ツ角の断面なんだと。(気づかなかった!!)
詳細は違えどこのコルナゴマスターからインスピレーションを受けたのではないかと言われている。
PLECISAってイタリア語では「間違いない」という意味らしく=完璧の2文字を意味しているらしい。
イタリアバイクにはつきもののワードだと思います。「完璧」って言葉!
そして今回お話しかたっかのは組んでる途中の苦労話( ゚Д゚)
こんなクールで綺麗な姿になるにはそりゃ苦労の1つや2つもするんですッッ
そもそも完成車だったのにバラス必要あるのかってほど、見た目に綺麗な状態だったんです。
が、、、
ジジ的にはパーツの曇りや若干の汚れが気になったようで綺麗に掃除。
ビフォー
アフター
(この並べ方、絶対狙ってるだろ"(-""-)"…)
さて。
ここまで準備できたらワイヤー通すかっ
とこで1苦。
すべて中通しのこのフレーム。
美しいのはいいんだけど、フレーム内にガイドがないからワイヤーの迷子がスゴイ!!!( ノД`)
で、ジジは何をしたかってゆーと。
磁石で対応。笑
これでいけるんですね!笑
こっちはまだ良かったものの。
問題はもう片方。
こっちからの通しが厄介なんです。
シフトレバーから…
この穴に通しきるって至難の業!
原田さんみたいにBB裏にガイド付けてくれてたらスイスイっと通るわけですけど。
ステルベルはそこまで親切じゃない。笑
悩んだ末ジジがとった手段は。
ライナーを使うという方法。
穴より少し大きめだったライナーを若干加工して穴に入れる
そのあとBB裏からライナーにワイヤーをそっと通して穴まで誘導してあげる。
というガッテンなるほどの裏技!!
そして無事に中通し完了です。
「これ、普通は誰もこんな大変な作業やってくれないでしょうね…」
って自分で自分を褒めていた。(笑)
みなさん。ビチクラシカでこれ見た時は大いにジジを褒めてあげてください。
そんな感じで結局バラしてくみ上げるまでかかった時間は通常の倍ほど!
なんだか最近1階でゴソゴソしていると思ったら…
苦戦してたんですね( *´艸`)
最後にステルベルさんの人柄が見える小ネタ話。
通常のビルダーさんはフレームを作るたびにシリアルナンバーを入れる事が多いんですけど、
ステルベルさんはいつも見えないフォーク上部のパイプにお客様の名前を書くのです。
BB裏にもひそかに刻印
そうそう。
昔ビチクラシカにあったステルベルもパイプに書いてあったな~
これを見る限り、ステルベルさんは基本的にオーダーメイド中心にフレームを作ってたんだろうな~
ということがわかる。
経営上手でもなさそうだけど、今もなお現役で働いて
ブランドもしっかりと残ってるのって
この時代には結構なレアなブランドかもしれないっっ
うん。
ステルベル愛は尽きないですね!
ciao!!