marco marastoni/マルコ‣マラストーニ ~1976’S~ | BI・CI・CLASSICAのブログ

BI・CI・CLASSICAのブログ

BI CI CLASSICA~ イタリア語で「旧い自転車」を意味する。
旧き良きヴィンテージ・ロードの世界観をイタリア人オーナー
VELATIの思想、言葉を通して伝えていきます。

ご無沙汰しております。
 
移転も無事に終えたので
 
サボっていた自転車ブログ再開します!
 
で。。
 
新しくレストアしたもの紹介したいと思いつつ
 
紹介する間もなくお嫁に行った子達もおりまして。
 
その中でどうしてもお披露目しておきたい一台。
 
もう店頭にはいらっしゃらないんですけど
 
ご紹介させて下さいね。
 
きっと皆さんも好きなビルダーさんだと思いますので。。。
 
 
 
Marastoni ~1976’s~
 
SIZE : 500mm(C-C)
 
でました。
 
『マルコ・マラストーニ』
 
やっぱり。
 
このフレームはスルーできないかなと思いまして。
 
500mmとゆうマラスト-ニにしてはちょっと珍しいサイズのもの。
 
お客さまの中でも
 
マラストーニは60年代が一番綺麗だと言う方のお声をよく聞きます。
 
確かにたくさん創意工夫がなされている時代。
 
色々と興味深いディテールがあったり
 
話が尽きない年代なのではないかと。
 
そんな時代を経て製作された70年代。
 
この自転車を紹介しようと思って
 
ジジにも話きいてみたんですけども
 
70年代は『maturo』の時代なんですって。
 
maturoってなんぞやと。
 
直訳しますと・・・
 
『成熟した』
 
という意味。
 
ジジが今までレストアしてきたマラストーニのフレームを見ていて
 
70年代のマラストーニはビルダーとして成熟した素晴らしさがあるんだとか。
 
これまた
 
具体的にどの辺が!
 
っていうのを言えない辺りが
 
抽象的な表現になっちゃうんですけど。
 
職人として
 
ビルダーとして
 
最も情熱を感じるらしく
 
本物であることへの敬意と
 
彼の腕への信頼が揺るぎないんだそうで。
 
DE ROSAやCOLNAGOなんかも
 
素晴らしいフレームは作っているけれど
 
それらはブランドとしての素晴らしさであって
 
フレーム単体としての価値で言うなれば
 
マラストーニに適うフレームはなかなかないんだそうです。
 
それもこれも
 
小さい工房で続けていたからこそ
 
できたことなんですけども。
 
マラストーニさんなんて
 
チネリさんやその他有名な方と交友があったのに
 
欲がなかったのか
 
はたまた
 
好きな事しかできなかったのか。。笑
 
自分が自分である為の道を逸れずに
 
まっすぐにフレームと向き合っていたんだなと
 
感じております。
 
さてさて。
 
そろそろ写真でご紹介!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
どんだけ綺麗なんだっ!
 
このフレームカラー
 
当時のオリジナルのままなんですけども
 
見た感じに深ーいワインレッドが1色で塗装されているように見えますよね。
 
が。
 
実は。。
 
クロとワインレッドの2トーンで微妙にグラデーションになってます。
 
光の加減でフレームの中心が暗くなっているように見せかけて
 
絶妙なグラデーションで‛クロ’塗装されています。
 
なに!
 
この発想!!
 
イタリアでもこの塗装の仕方は珍しいらしく
 
ましてやこの時代にはない方法なんですって。
 
80年代になるとグラデーションカラーが流行り出しましたけど
 
もっと派手な感じですし。
 
このクラシカルな雰囲気は確かにないな。
 
うん。( ̄^ ̄)
 
そして面白いことに
 
このフレームは80年代の終わりごろに
 
再度マラストーニさんの元へ戻って
 
一部レストアされているんです。
 
というのがですね。。。
 
写真で分かりづらいんですけども。
 
 
このBB裏のワイヤー受け。(ポチっと付いてるやつね)
 
これ、VITTUSにもついていたものと同じなんです。
 
VITTUSはカーボンフレームにアルミのラグとフォークを使用している
 
80年代後半のフレーム。
 
それと同じものがついているというのは
 
76年にはあり得ない話なので。
 
そして何故このようなレストアをしたのかと。。。
 
ジジの憶測らしいですけども
 
実はマラストーニの他のフレームにも
 
同じディテールが見られたんですね。
 
なので
 
フレームの製作方法として
 
クロモリフレームではあるけれども
 
一部近代的な思考を持って
 
より快適に走りやすいように
 
一部のパーツを変更してたのではないかと。
 
いや。
 
あくまでも憶測ですけどね!!
 
もしくは
 
そのようにお客様にオーダーされたのか。
 
(オーダーされてたとしても
 
自分の意思がないとこのようなレストアは引き受けないと思いますので。。。)
 
なーーーんてゆう
 
答えのない妄想は永遠に続くわけですが・・・
 
もひとつ!
 
面白いとこがリアディレイラです。
 
今日はちょっとマニアックな話が続きますけど
 
お付き合いくださいねww
 
 
今回のコンポーネントは70年代らしく
 
Nuovo・RとSuper・RのMIXで組まれています。
 
で。
 
この上のリアディレイラの写真ね。
 
紛れもなくNuovo・Rなんですけど
 
赤枠のディレイラ本体はNuovoで
 
黄色枠のプレート部分はSuper・Rなんだって!!
 
んなもんわかるかぁぁい!
 
みたいな話なんですけどね。笑
 
こうすることでギアのキャパが増えて
 
より走りやすくなるそうな。
 
ワイヤー受けにしろ、このプレートの変更にしろ
 
意図的には
 
安価な方法でグレードアップできる最善策。
 
(だったのかどうか。。。)
 
てな話です。笑
 
単純に
 
Nuovo・Rのデザインが好きなだけだったりして。笑
 
 
とかとか。
 
もうここまできたら妄想の話しかできないのでね。
 
この辺で終わりますけども。
 
奇跡的にラッキーなことに
 
こんなオモシロマニアックなフレームが
 
あと一台。
 
当店の奥隅に
 
レストアされる事を心待ちにしながら
 
眠っております。
 
今回のフレームの状態も最強にも最高だったのですけど、
 
もう一台も
 
同じく最強にも最高です。
 
またレストアしたらご報告させて頂きますね♪
 
それでは
 
本日も張り切っていきましょ!!
 
Ciao!!