池田清彦さんの環境問題の嘘 令和版を読んでいたら 最終章にダンパー数に関わる記述をみつけた
日頃から私が思っていたことが書かれていたのでご紹介する
ダンパー数はイギリスの人類学者のロビン・ダンパーが提唱した お互いに相手と密接な関係を築ける集団の構成員の上限は150人程度という仮説
ダンパー数以下の集団では お互いに顔を合わせて意思疎通ができるので 明示的なルール(例えば法律や規則など)を作らなくても 集団の秩序は保たれる
むしろ厳密なルールを決めてコンプライアンス至上主義を貫くと 集団としてのまとまりが悪くなる
明示的なルールには必ず穴があり ルールを守ることに固執すると かえって効率が悪くなる
お互いい性格や得手不得手を知っている集団では この仕事はAが得意だからAに頼もう この仕事はBとCにやってもらおう といったことが ルールを経ずにスムーズに決まる
仕事をみんなで公平に分け合うとか 順番を決めて順番通りにやろうとかいったルールを作って ルールに固執するとうまくいくものもいかなることが多い
(引用:環境問題の嘘 令和版,池田清彦,Mdn新書,pp208,210,2020.10.11)
私は会社では 基本的にこのような考え方で 運営していたがまったく池田さんも同じ考えで 何かうれしくなった
コンプライアンスとはそもそも ルールを守ることではなく ルールの目的も考えた上で ルールを大切にするという意味だと理解している
池田さんの言われるように明示的なルールには必ず穴があるので そのときにはルールの目的に照らして ルールの目的が達せられるように臨機応変に限定的に対処すればいいと思っている
何か今日は朝から得をした気分になった