こんにちは。Bibako です。
みなさんは、私のブログの教育記事に目を向けてくださった事がありますか?
私は、シンガポール人の我が子を2人持つ、日本人妻であり、日本人の母です。そして、教師です。
我が子達は、過酷なシンガポールの受験戦争を、ガチ勉強一本勝負で挑み、勝ち組になりました。とはいえ、もちろん、上位の成績ではありません。
うちの子供達は、とりあえず、引っかかってくれた程度の出来ではありますが、2人とも、それぞれのタイプにあった勉強の導き方で、見事に、シンガポール受験を制覇して、シンガポールの学歴社会に対応できる社会人として育て上げました。
これは、私だからできたと、本気で自分の事を自負しています。
私の我が子達の勉強の導き方は、シンガポールのローカル学校の中で、子供に過度な勉強のストレスを与えることなく、それぞれの子供の性格に合った勉強の導きをしました。一口でサラッと言ってますが、簡単な事ではありませんでした。
でも、私は、ちゃんとシンガポールの教育を把握して、それに沿って、自分がそれを好きとか嫌いとかでなく、シンガポールのローカル学校に入学させて、シンガポールの教育を受けるのが、シンガポール人の子供を持つ母としての使命と、日本人頭は捨てて、シンガポールの教育をよく勉強して、どんな風に受験を乗り切るのか?の対策を立てました。
そして、自分のレールに子供達を乗せると、私は子供の後押しをしたのです。
自分が子供の先に立つのではなく、子供の後押しに徹しました。それが、結果的には、うちの子供達には合っていたようでした。
だから、私は自分を自負しているんです。私の教師としてのスキルも役に立ちましたし、知りたがりの性格で、わからない事はとことん調べる癖が、子供達の勝利に繋がり良かったと思いました。
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シンガポールの教育は、受験ありきです。勉強が全てと言っても過言ではありません。
遅くても、子供が小学校に入学した時点からは、遊ばせることは考えてはいけません。また、英語、中国語、算数、理科の4教科は、PSLEの受験教科です。これについては、1年1年、学年が終わったときには、わからない箇所がないというレベルにしておかなければなりません。一切手抜きは許されません。
こんな事を、小学1年からできると、後々安心に繋がります。シンガポールの受験は、日本の受験の頭では勝ち抜くことなどできません。
こんな状況で、娘は、私がいうのもおかしな話ですが、勉強ができる子供でした。前にも、ブログ記事にしましたが、彼女は勉強には問題なかったですが、素行が悪いのでそちらに私は苦労しました。
怖いもの無しの娘は、グッドスクール(進学校・女子校)で老舗のミッションスクールでした。その中では、異色の校則破りでした。
もし、娘が成績わるければ、セカンダリーに行く事なく、もし、運良くセカンダリーにいけても、絶対に退学になっていたかも?しれませんでした。
でも、グッドスクールでは成績が良ければ、学校での素行の悪さは大目に見てもらえるんです。学校の外で、素行の悪い生徒は成績に関係なく、退学になります。例えば、警察沙汰になったら即退学です。
うちの娘は、学校での素行が悪かっただけで、外ではちゃんと、ルール守って警察のご厄介になるような悪い事しませんでした。家では、私にとっては、普通の娘です。
でも、学校では、先生が気に入らなかったようで、いつも、先生に反抗していました。ただ、それだけです。
シンガポールのグッドスクールは、成績が全てなので、その点では、娘はすんなり、シンガポールの過酷な受験戦争の勝ち組になりました。その後は、いろいろ紆余曲折もありましたが、晴れて大学を卒業して現在は社会人です。
大人になった娘は、素行はもう悪くはありません。ごく普通の大人になりました。性格には、問題あるかも?ですが…
息子は、娘とは全然違うタイプで、勉強が好きでないタイプでした。
そんな息子に勉強のストレスを過度に感じさせる事なく、楽しく勉強を導く方法を、私は息子には取りました。
息子は、普通の男の子なので、運動が好きな子供で、身体能力は長けていたと私は考えます。
もし、息子が日本人なら、きっと私は、彼には好きなスポーツをさせていたと思います。勉強は好きでなかったですし、幼い頃はお馬鹿な息子でした。
彼は走るのが早かったですし、運動能力は長けており、お猿のような子供でした。
こんな子供が、シンガポールの老舗のグッドスクール(進学校・男子校)に入学して、小学校1年生の席次は、クラスの中では、38人中ビリから3番目、学年全体では、380人ほどいましたがビリから9番目という輝かしい成績でした。
私は、絶句してしまい、こんな成績を見たのは生まれて初めてでした。
また、シンガポールの教育を熟知していましたので、もう、この子は将来は、7歳で終わったのかも?しれないと考えました。
これは、差別発言ではないので、軽く流して貰いたいのですが…
私は、1年生の息子成績でそのままいくと、シンガポールでは、必ず『ア・ベン』といわれる不良になるに違いないと思いました。
でも、うちは、もともと夫が元『ア・ベン』だったので、それもそれか…ともチラッと思いましたが、私には絶対にそれはダメだ!と思い直しました。親子二代で『ア・ベン』だと、私の日本のご先祖様に申し訳ないと思いました。
ア・ベンというのは、日本風にわかりやすい説明をすると、日本の東京でいうなら、新宿あたりで、キャバクラなどの呼び込みのにいちゃんか?或いは、大阪風にいうなら、あっち系のグループに入って、チンちゃん風を吹かしながら、大阪の心斎橋あたりで、いかがわしいビラ配りか?ノミ屋の手下か?的な仕事をしている大人の事です。
その予備軍は、セカンダリーから芽が吹きます。シンガポールで、そんな女の子の場合は、『ア・リャン』と呼ばれています。ア・リャンの仕事は、日本風でいうなら、夜のお仕事で、どちらかというと、風俗に近いお仕事をしている場合が多くあります。
うちの場合、もし夫が私と結婚していなれば、間違いなく、子供達は、ア・ベンとア・リャンになってしまうと思いますよ。
話を戻しますが…
私は、娘には娘に合った勉強のサポートを、息子には息子に合った勉強のサポートをしました。それぞれ、タイプ違いますので、それぞれに合う方法を考えなければ、私の成功はありませんでした。
シンガポールのローカル学校で、子供に過度なストレスを与える事なく導くのは、とても難しいです。
それは、親は誰でも勉強ができる我が子だと『親の欲目』がでて、シンガポールのトップクラスの学校を狙いたがります。
それは、私的には親が馬鹿です。
これは、もし、お母さんが、お子さんのメンタルを考える事ができるならしない方が賢明ですよ。
シンガポールの教育から考えると、シンガポールのトップスクール(IPスクール)は、キ◯ガイ沙汰で、頭が超良い生徒ばかり、つまり、天才ばかりの生徒しかいないと言っても過言ではありません。
日本人が考える頭の良さではありません。AI と言ってもいいくらい、東大どころでなく、とにかく、そこの生徒は、凄い天才ばかりの学校だからです。
だから、そこに入学しても、普通に頭がいいお子さんは、学年の席次は半分に食い込めると良い方です。それより上には、絶対に上がれません。
例えば、出身の小学校がネーバースクールで、学校の中では、成績がトップから10番以内であっても無理です。
具体的には、PSLEで普通でも260点以上のお子さんしか入学できない学校ですから、DSAなどで、250点くらいで入学しても、卒業まで、真ん中より上の成績にはなりません。下手すると、セカンダリー4年では、O levelの受験を学校から命令されます。
それは、IPスクールは、O levelなしで、ダイレクトでA level 受験になり、そんな生徒は、シンガポールのトップ3のJCに入学が約束されているからです。だから、成績が半分に満たない生徒は、みんな外に出てもらいたいからです。
そして、O level の成績で、トップ3のJCにガチ入学してくる生徒と、セカンダリーからDSAで入学している生徒で、成績が真ん中以下の生徒達を外に出して、それよりも、ガチ入学してくる成績が良い生徒を受け入れたい意向が学校にあります。
だから、DSAでIP学校に入学しても、お子さんのO levelの負担軽減にはなりません。
シンガポールには、エスカレーター式というのは存在しません。
DSAを取りたがる日本人の親は、そこをみんな勘違いしています。知らないと、お子さんが苦労するだけですが…。
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私は、シンガポールの教育の在り方や進学のシステムを熟知していました。だから、子供達を導く事ができたと自負しているんです。
日本人の教育ママ達は、我が子でありながら、子供の性格を見抜くことなく、シンガポールの教育の在り方も理解せず、自分の良かれ、自分本意、自分の受験経験でしか導く事がないように思います。
それでは、ローカル学校は制覇できません。
シンガポールの教育の在り方は、良い面もありますが、日本人の教師として、日本の教育も熟知している私には、あり得ない教育の在り方です。
①世襲制のローカル学校の進学校。
②親の所得格差が、子供の教育格差に日本よりも目の当たりに感じられる。
③学校格差が義務教育である小学校でもある。
④勉強が全ての体制の学校教育。高い水準の英語・数学が、セカンダリーでは絶対に赤点取れない教科である事。
⑤学校は、お子さんの躾や学力については、何もケアしてもらえない。全て、お子さんの事は親の責任。
⑥学校格差の内容が酷い。
グッドスクールでは、教育省から、受験のエキスパート的な先生が就任している。学校の施設や部活なども、教育省から目をかけてもらえる。
ネーバーでは、先生は誰も受験のエキスパートではない。学校の施設や部活なども教育省は目をかけない。
⑦グッドスクールでは、教師も、自分の受け持ちの生徒の受験の成績で、自身の待遇が変わるので、先生同士でも競争がある。それが、クラス運営にも影響する。
あり得ないですよね?こんなのは…。でも、現実です。
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シンガポールの教育レベルは、日本人が考えているよりかなり高いものです。
日本の文科省もそれは理解していません。シンガポールには、ポリテクニックという、プレ大学のような学校機関があります。
これは、数学のレベルが高い生徒には有利な学校です。日本では、ポリテクニックを表す学校がありません。
シンガポールのポリテクニックは、日本の高専高校でもありませんし、専門学校でもありません。
でも、ポリテクニック卒業を、日本人は専門学校卒業と勘違いなさっている方々もおられますが、それは間違いです。
ポリテクニックでも、学部により、入学の時に、日本の早慶大学受験よりも、高い学力を要する学部もあるので、専門学校というと、生徒が持つ学力については、ニュアンスが全然違います。
因みに、シンガポールの学力レベルを、わかりやすい説明でいうと…
英語はケンブリッジ大学基準の英語の読み書きというレベルが、O level に採用されています。
数学は、セカンダリーからは、代数学・幾何学・解析学など、数学の専門的な勉強が普通にO levelの数学に採用されています。
これらがクリアできるように、グッドセカンダリーのエキスプレスでは、授業が行われます。
ただし、シンガポールの学校は、小学校でもセカンダリーでも、もし、お子さんが学校の勉強についていけなくても、学校ではケアしてもらえません。親が塾を探すなり、家庭教師つけるなりして、親の責任で補うのが当たり前です。
それを知らないでいると、とんでもない結果が、お子さんに待っているだけです。
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ローカル学校では、日本人の親は、日本人頭であると、困るのはあなたのお子さんなんです。
親の考えだけで、ローカル学校には、入学しない事です。
バイリンガルや学力の高さをあやかりたいなど、馬鹿な理由だけで、入学なさらないでください。
また、教育費が安くつくからという理由の入学も、それは間違いです。
我が子はローカル学校でしたが、授業料は$15でそれは今でもそうです。でも、我が家でも、シンガポール人の友人の家でも、まともにお子さんの教育を考えている家では、月に$1000ほどの塾代を、教育費計上できない家であるなら、ローカル学校に来ても意味ないです。
お子さんが困るだけです。そして、取り返しがつかなくなるだけですから。塾代をかけられないなら、無理ですから。
ローカル小学校に通うなら、日本人お母さんがお好きな、日系塾『K』ここの英語や算数・中国語は、この塾だけのサポートなら、PSLEには通用しません。
また、お子さんがセカンダリーになったら、日系の塾はどこにも行かない方が良いかもしれません。お金の無駄になります。
シンガポールの教育を把握している方なら、日系の塾は、日本の学校では大変良い内容ですが、シンガポールのローカル学校では、これはシンガポールの教育の内容には合っていません。
もし、日系の塾にお通いなら、ローカル塾の二本立てで考えられるのが、得策だと経験上、共有しておきますね。
また、ローカル塾は、スクールフィーが高い塾ほど、シンガポールの受験を熟知している塾です。
スクールフィーのお安い塾は、『安かろう悪かろう』と思って間違いありませんから、ローカル塾選びは、スクールフィーが高い塾を選ぶと間違いないと考えてください。特に、セカンダリーの塾では、安いスクールフィーでは成果上がりませんよ。
シンガポールの塾の先生は、自分のスキルをスクールフィーに反映させて、塾代を決めていますので、それが証拠です。
私の息子は、セカンダリーでA mathを取っていましたが、彼は、O level でA判定をとっています。
それは、私はセカンダリー3年から、プライベート塾の先生にお世話になりました。
目が飛び出るくらい高い塾代でした。1回2時間レッスンで、週に1回、でも、$1000超えのスクールフィーでした。だった一教科ですよ!
でも、息子は、この塾に行く前は、A mathで、BかC判定しか取れませんでした。だから、私は、この塾の評判は既にわかっていたので、息子と相談して、この塾に通わせる事を決めました。O level対策です。
さらには、息子は、化学と生物のサイエンスの塾・英語の家庭教師の先生・中国語も家庭教師は小学校1年生からセカンダリー2年までお世話になりました。
どれだけの塾代や家庭教師代がかかったことか?計算すると恐ろしいです。
でも、息子も、ローカル学校の受験を制覇して、勝ち組になり、その後の進学については、全て奨学金で、私には一切お金の心配はなくなりました。
娘は、塾や家庭教師代は、あまりかかりませんでした。それでも、中国語の家庭教師の先生には、小学校1年からセカンダリー2年まで。算数の塾は小学校1年のときのみ。塾の先生からも、数学のスキルが高いと褒められて、先生が特別に難しい問題を娘にはさせてくれていました。その後は、娘は数学が好きなので、自分でそのスキルを上げていきました。
娘はO levelの前に、A mathだけ、家庭教師の先生と勉強しました。娘の塾代は、かなり安くつきました。
ところが、娘は、UKの大学に行きたいといい出したので、その分はお金がかかりました。
だから、トータル的には、2人の子供達にかかった教育費は、びっくりするくらい高いものになりました。
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シンガポールでは、親の所得が子供の教育格差を産むのは、私の経験からもお話していますが、正しくこうなんです。
私が、ずっと共稼ぎだったのも、本当の原因は、ここにありました。
私は、自分の家庭が庶民レベルのシンガポール人家族なので、もし、私が働かないと子供達にはローカル学校の受験の勝ち組にさせてあげられませんでした。
シンガポールでは、受験の勝ち組にならなければ意味がないのは、日本人の教育ママのように、大学のブランドが欲しいわけではないんです。
シンガポールの教育の在り方や世の中を考えた上で、学歴社会に対応できる大人にさせないと、子供達は、一生貧乏が付き纏うんです。
そして、シンガポールの社会は、ここでも、世襲はまかり通る社会だったのです。
うちのように、何も企業に縁故的なものがないと、自力で待遇が良い会社に就職するためにも、高学歴を手に入れるか?高級な専門職、つまり、医師や弁護士などなるか?しか、貧乏に付き纏われない方法がないんです。
そんな社会がシンガポールの社会であり、シンガポールの教育も、こんな意味で、みんなが、受験に勝ちたいと考えているんです。
ただし、日本人とは親の考え方が違います。もし、勉強を導いても、子供が勉強しない、または、成績上がらないなら、親も諦めが早いんです。
勉強しないなら、塾も辞めても何も言わないし、もう、成績が悪くても、落第しても、退学になっても子供を助ける事ができるのは、お金持ちの方々だけなので、庶民レベルの家では、子供が勉強できないなら、あとは、子供の人生として匙を投げるのもシンガポール人の親です。
日本人の親には、考えられない事かもしれませんね…。
さあ、次回は、シンガポールの受験の乗り越え方です。これは、限定記事を予定しています。お楽しみに…。