出資を受ける資金調達とその注意点 | 思うように資金調達ができない方へ

出資を受ける資金調達とその注意点


 

 

6月11日

直接金融の1つとして、出資を受けて資金調達する方法があります。

出資を受ける資金調達は、企業が成長や事業拡大のために、投資家から資金提供を受ける方法です。

これは「エクイティファイナンス」とも呼ばれ、金融機関からの融資(デットファイナンス)とは異なり、原則として返済義務がないのが大きな特徴です。

◆出資を受ける資金調達の種類
・ベンチャーキャピタル(VC)からの出資
成長が見込まれる未上場企業に対し、株式と引き換えに投資を行う投資会社です。
資金提供だけでなく、経営ノウハウや人脈の提供など、事業成長のサポートも期待できます。VCは将来的株式の売却益を目的としています。

・エンジェル投資家からの出資
個人の富裕層が、成長の可能性のあるスタートアップ企業に投資を行う形態です。
VCと同様に、資金提供に加えて経営に関するアドバイスや人脈を紹介してくれることもあります。

・事業会社からの出資(CVC: コーポレートベンチャーキャピタル含む)
企業が自社の事業とのシナジーを期待して、他社に出資するケースです。
資金提供だけでなく、共同での事業開発や技術提携なども期待できます。

・クラウドファンディング
インターネットを通じて不特定多数の人から少額ずつ資金を調達する方法です。
返済義務のない「寄付型」や、「融資型」、そして株式と引き換えに資金を調達する「株式型」などがあります。PR効果も期待できます。

・公募増資
上場企業が、広く一般の投資家から株式を購入してもらうことで資金を調達する方法です。
多額の資金調達が可能ですが、上場企業のみが利用できます。


◆出資のメリット
・返済義務がない
融資と異なり、元本や利息の返済義務がないため、資金繰りを圧迫する心配がありません。

・自己資本の増強
調達した資金は会社の純資産となり、財務体質が改善されます。

これにより、金融機関からの評価も高まり、今後の資金調達にも有利になる可能性があります。

・経営サポート・ネットワーク
投資家によっては、資金提供だけでなく、経営に関するアドバイスや事業提携、人材紹介などのサポートを受けられる場合があります。

・企業の信頼性向上
外部の投資家から評価を受けて出資を得ることで、企業の信頼性やブランドイメージが向上します。


◆出資のデメリット・注意点
出資を受ける際には、メリットだけでなく以下の点に注意が必要です。

・経営への介入
出資者は会社の株主となるため、出資比率によっては経営に影響力を持つことになります。特に、過半数の議決権を握られると、経営の自由度が制限されたり、事業運営に影響が出る可能性があります。

・株式の希薄化
新たに株式を発行して出資を受ける場合、既存株主の持株比率が低下します。
これにより、既存株主の権利や利益が希薄化する可能性があります。

・事業計画の達成プレッシャー
投資家はリターンを求めて出資するため、企業は綿密な事業計画を立案し、その進捗を報告する義務が生じます。
計画が未達の場合、投資家からのプレッシャーがかかることもあります。

・配当金の支払い
企業が利益を出した場合、出資者(株主)に対して配当金を支払う必要があります。

・審査の厳格さ
VCやエンジェル投資家は、企業の将来性や成長性を厳しく審査します。明確な事業計画や強みがないと、出資を受けるのは難しい場合があります。

・時間と労力
投資家探しから交渉、契約締結までには多くの時間と労力がかかります。


◆契約内容の確認
・投資家との間で締結する出資契約書(投資契約書)には、出資額、株価、投資家の権利(取締役会への参加権、特定の事項に対する拒否権など)、株式売却に関する条項(ロックアップ、共同売却権、優先買収権など)、表明保証、補償条項など、重要な事項が盛り込まれます。

・これらの内容は企業の将来の経営に大きな影響を与えるため、安易に合意せず、弁護士などの専門家によるリーガルチェックを必ず受けるべきです。

特に、企業の自由な経営を過度に阻害するような条項が含まれていないか注意が必要です。


◆資金調達を成功させるためのポイント
・明確な事業計画
投資家に対して、なぜ資金が必要なのか、どのように使うのか、どのような成長戦略を描いているのかを具体的に示す事業計画が不可欠です。

・経営陣のビジョンと実行力
投資家は、事業の将来性だけでなく、経営陣の熱意や能力も重視します。

・適切な資金調達方法の選択
事業フェーズや必要な資金規模に応じて、最適な出資方法(VC、エンジェル、クラウドファンディングなど)を検討しましょう。

・専門家との連携
弁護士、税理士、公認会計士などの専門家と連携し、適切な契約書の作成や財務状況の整理を行うことが重要です。


出資による資金調達は、企業を大きく成長させるための強力な手段ですが、その性質を理解し、注意点を踏まえた上で慎重に進めることが肝要です。

いずれにしても、資金繰り難に直面してからトライする資金調達ではありません。
時々、あらゆる資金調達が難しい結果がでたとき、個人投資家などでお金を出してくれるところはないか?といったことを言われる方がいらっしゃいます。
でもそれはあり得ないことです。
個人投資家など直接金融をやろうという方は慎重な方も多く、よほどメリットがしっかり理解しないと資金は当然ながら出す方はいません。

八方塞がりのときの資金調達は唯一あるとすれば、身内や親族、あるいは仕事仲間、いわゆる借主のことを良く理解して、信用関係に元々ある方でないと借主の救済的な資金を提供する方はいないとご理解下さい。

 

 

質問などはお気軽にお問い合わせください。

 

ご連絡 ご相談 

ルガーノインベストメントHP