商品在庫担保融資が普及しないのは? | 思うように資金調達ができない方へ

商品在庫担保融資が普及しないのは?

4月10日
現在のような良くない景況感にコストプッシュインフレが重なると経営が楽でない事業者多くなり、銀行の利用はも難しくなる傾向があります。
 
まさに銀行に依存しない資金調達の重要性が高まり、不動産を所有しない事業者にとっても、売掛債権担保や商品在庫担保融資が利用できるのは大きなメリットになります。
 
今回は最も普及していない商品在庫担保融資について お話させていただきます。
 
商品在庫担保融資(ABL:Asset Based Lending)は、企業が保有する在庫を担保として融資を受ける方法ですが、日本では普及が進んでいません。

その理由としては、以下の点が挙げられます。

 

 

◆金融機関側の課題

・担保評価の難しさ・高コスト

在庫は種類が多く、品質や市場価値が変動しやすいため、担保としての評価が難しいです。

専門的な評価会社に委託する必要がある場合もあり、評価コストが高額になることがあります。特に小規模な融資では、コストに見合わない可能性があります。

 

管理・モニタリングの負担

在庫の数量や価値は日々変動するため、金融機関は定期的に在庫状況を把握・管理する必要があります。

このモニタリング業務には手間とコストがかかります。

 

回収・処分のリスクとノウハウ不足

万が一、融資先が返済できなくなった場合、在庫を回収・処分する必要がありますが、そのためのノウハウや販路を金融機関が持っていない場合があります。

また、在庫が散逸・横流しされるリスクもあります。

 

担保権設定の複雑さ

不動産担保に比べて、在庫担保の権利設定や保全の手続きが煩雑です。特に集合動産譲渡担保の場合、権利の範囲や特定が難しい場合があります。

 

風評リスクへの懸念

金融機関側に動産担保融資のノウハウや実績が少ないため、融資に慎重になる傾向があります。

 

 

◆企業側の課題

・担保提供への抵抗感

不動産担保が主流の日本では、在庫を担保に入れることに抵抗を感じる企業があります。「他に担保がない」と見なされ、信用不安につながる可能性を懸念する場合があります。

 

情報開示の負担

金融機関に対して、在庫の詳細な情報や定期的な報告を行う必要があり、事務負担が増加します。

 

担保価値の変動リスク

在庫の価値が下落した場合、追加担保を求められる可能性があります。

 

風評リスクへの懸念

動産担保融資を利用することで、「資金繰りが厳しい企業」という印象を持たれることを懸念する場合があります。

 

 

制度・インフラの課題

・担保評価会社の不足

在庫の専門的な評価を行う会社が十分ではないため、評価コストが高止まりする要因となっています。

 

中古市場の未発達

回収した在庫を迅速かつ適正な価格で処分できる中古市場が十分に発達していません。

これらの要因が複合的に作用し、日本では商品在庫担保融資の普及が遅れていると考えられます。ただし、近年では金融機関もABLのノウハウを蓄積しつつあり、中小企業の新たな資金調達手段として注目も集まっています。今後は、担保評価や管理の効率化、法制度の整備などが進むことで、普及が進む可能性もあります。

 

 

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