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不動産融資 銀行とノンバンクの違いは?②
6月5日
昨日の投稿の続きです。
前回の投稿では、銀行とノンバンクの違いについて基本的な、そして総論的な話をさせていただきました。
今回は実際あったご相談の実例で話を進めて行きたいと思います。
どのような案件かというと、地方都市の会社からの相談でした。
この会社は、その地方では銘菓になっている菓子の製造販売の老舗です。
コロナで観光客が来なくなって大幅に売上が下がり赤字決算を余儀なくされたことで、先代の時から取引をする地銀からの新規融資は難しくなっていました。
ただ、店舗兼製造場になっている本店の土地建物には銀行の抵当権は★コロナまで順調に推移していたこともあり、特段追加融資のニーズはなく、追加融資を受けていなかったため、物件と比較して十分融資を受ける担保余剰はあると思われる状況でした。
そして、コロナが落ち着き客足も戻ってきたことで、売上もコロナ前までには至らないものの戻り基調で、増産に移るための運転資金を、長く取引する地銀に相談したところ、赤字決算が3期続いたことを理由に、今期の決算を見てからの判断になると、直近の運転資金の融資を断られたのです。
この案件は相談いただいたのが今年の1月で決算は11月ですから、11月の状況で判断すると言われると、上手く言っても融資は今年の12月になるため、資金調達は最短でもほぼ1年かかり、実質上取引銀行から断られたことになります。
そして、この地銀としか融資を伴う取引をしていなかったため、地元の信用金庫に相談しても、やはり今期の様子を見てから判断したいと実質的には断られたことから、ご相談をいただいた案件です。
※売上にもよりますが、1行取引はリスクがあります。業績が悪くなってから打診しても難しく、とかに資金が必要としないときに融資を伴う取引をメインバンク以外にも最低でも別の1行とは取引しておくことは重要です。
3代続く地元では有名な会社でしたし、現在の代表者で三代目で、現預金以外にも何か流動資産があるのではないかと判断して。会社だけでなく、個人やご家族名義の資産の内容を確認しました。
確認したところ、コロナ前までは会社の経営が順調だったなこともあって、別会社での不動産の投資に多くの資金が投資されていたことが分かりました。
このことから、コロナによる急激な売上減に対する抵抗力対応力が落ちていたことから、追加融資を受けられないと増産する資金繰りが難しいことも分かりました。
このような時、私どもではまず、多くの現金が投入された不動産の資金化を検討します。
そして、取引銀行が、第一抵当権を付けている本店の不動産です。
担保余力はあると思われますが、今後の銀行取引考慮して投資不動産の資金化を優先します。
資金化とは、
・不動産を担保として融資を受ける
・不動産を売却する
・不動産をリースバック
この3つの方法を選択して投資した資金の現金化を行えないか検討します。
お客様の意向でできれば売却は避けたいと言うことから、融資で検討することになりました。
ところが、投資不動産は、利回り重視で取得を検討されたことで、ノンバンクの担保対象になりづらい地域にある不動産で、ノンバンクでは、大手ノンバンクでは取扱自体が対象外で、このようなときにいつも検討してもらう全国の不動産を担保に融資を行う中堅のノンバンクに打診しましたが、こちらでも融資の対象外でした。
そして、地銀が抵当権を付けている本店の2番からの融資を検討することになります。
続く
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