ある会社の倒産記事を読んで
12月29日
ヤフーニュースを見ていたら,
次のような帝国データの記事を見つけました。
会社の倒産記事です。
転載しますのでご一読ください。
◆建築金物製作業者の墨東建材工業、民事再生法の適用を申請
墨東建材工業(株)(TDB企業コード:985754937、資本金2000万円、埼玉県越谷市七左町8-101-1、登記面=東京都葛飾区東金町5-8-14、代表田坂芳郎氏、従業員28名)は、12月28日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。
当社は、1966年(昭和41年)創業、68年(昭和43年)10月に法人改組した建築金物の製作および取り付け施工業者。商業ビルやホテルといった建築施設に使用される各種の金物、金属製品の製作を手がけ、あわせて取り付け施工も行っていた。スパンドレル(天井パネル)、ルーバー、面格子など大型の製品から小型のものまで幅広く取り扱い、ベトナムに関連の製造工場を有するなど安定した供給体制を整え、取り付け施工に関してはスーパーゼネコンをはじめとした大手の総合建設業者を得意先として確保。都内を中心に関東圏において著名な物件の建築金物工事の施工実績を有し、2007年9月期には年売上高約14億9900万円を計上していた。
しかし、長引く建設業界の不振を受けその後は業況が低迷。2011年9月期には年売上高が約9億5400万円まで減少していた。また、東日本大震災後は人件費の高騰などを受け採算性が悪化。加えて、多額の有利子負債も重荷となっていた。2014年9月期には年売上高が約10億7400万円にとどまり、2期連続での大幅最終赤字を計上するなど苦しい展開が続き、近時は大型工事を受注したものの工期の遅延に伴い外注費の支払いが先行して急速に資金繰りがひっ迫。2017年12月末以降の資金決済の目処が立たず自主再建を断念し、今回の措置となった。 負債は約17億円。 なお現在、スポンサーの選定に向けて準備を進めている。
この会社については全く存知あげません。
でも、読んでいて、よくある倒産記事のようにも感じますが、
すごく身につまされる記事に感じました。
同社のHPを見て取引先や施工実績などを見ると、
確かに製造工場への過剰投資があったのかもしれないと思いますが、
でもそれが同社の強みとなって、
著名物件の施工実績になっているのではないかと思います。
なぜこの記事を取り上げたかと言うと、
取引銀行に恵まれていなかったのではないかと感じたからです。
上の記事の「近時は大型工事を受注したものの工期の遅延に伴い外注費の支払いが先行して急速に資金繰りがひっ迫」の部分を読んで感じるのです。
まさに私どものファクタリングサービスが対象としている事案で、
売上回収よりも仕入支払、同社の場合は外注費の支払になりますが、
この支払が先行することはどの会社にも言えることで、
この部分を銀行が支えていたら、
この会社は多分倒産していなかったし、
もっと発展していたのではないかと感じたのです。
資金さえあればもっと受注できたのではないでしょうか。
ともかく90年代のバブル崩壊後、
日本の銀行は1988年のBIS規制と言うグローバリストの、
日本銀行つぶしの謀略としか思えない自己資本率の規制で、
銀行は今日の記事のような会社にしたくても、
融資ができなくなったのです。
多額の有利子負債も重荷となっていたと書かれていますから、
融資をしたら金融庁などの検査でチェックされて、
不良債権とみなされるから融資できなかったのではないかと、
あくまでも私の想像の域を超えた話ではありませんが、
そう思うのです。
「近時は大型工事を受注したものの工期の遅延に伴い外注費の支払いが先行して急速に資金繰りがひっ迫」と言う記事から思いますが、私どものファクタリングでは現時点では40日以内に入金が確定した売掛金を買取対象としていますので、恐らく私どもをご利用いただくのは難しかったかもしれません。
でも最近はご利用会社の状況が良く、
売掛先の信用度が高く、
確実に確定債権であれば、
90日以内であれば9%台で買取れるようなサービスも可能になっていますので、
多少は同社のような状況下にあるお客様にもご利用いただけるのではないかと思います。
万一同社とどこかで接点があれば、
現在ならお手伝いできたのではないかと思います。
いずれにしても少し直情的かつ短絡的かもしれませんが、
90年代のバブル崩壊後、
日本の銀行はグローバリズムの悪影響で、
中小企業にとって非常に利用しづらい、
もっと言えば頼りにできない存在になってきました。
今日紹介した記事を読んで、
実情は知らないから、
ここまでに書いたことが正しいかどうかは分かりませんが、
今後このような技術力の高い中小企業の倒産も増えて行くのではないかと懸念するところです。
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