増加運転資金の一時的な利用かどうか?と日繰り表 | 思うように資金調達ができない方へ

増加運転資金の一時的な利用かどうか?と日繰り表


12月27日

いつも書いていることですが、2社間契約のファクタリングは、ファクタリング会社からすると、リスクが高いため、買取る手数料も高くなります。

私どものサービスも、同業他社と比較すれば非常に安いとは言われていますが、一ヶ月モノの売掛債権を10%前後で買取るわけですから、利用者からすれば高いことに違いはありません。

でも、売上規模が拡大基調にある会社にとってみれば、必要になる増加運転資金に対して銀行がタイムリーなサービスに応じてくれない場合、増え続ける運転資金を一時的にサポートする資金が必要になることが往々にしてあります。

拡大傾向が顕著な場合は、特に売上回収は仕入資金の支払よりも後になることから、高い確率で一時的に資金がショートすることが多くなります。

1回か2回ぐらいまでなら、平均月商の30%ぐらいの額であれば、1ヶ月の調達コストが10%前後であっても、調達しないで仕入先や人件費などの未払事故を起こすよりも、調達して支払った方が良い場合は多いと思います。 

一方、赤字続きでジリ貧気味の会社の資金繰りには、高い調達コストの資金調達をすると、一時的に資金繰りは楽になっても、長い期間で見れば、高いコストは会社の資金繰りをさらに悪化させてしまいます。 

実は、2社間契約のファクタリングにおいて、最重要な審査ポイントは、延びている会社の一時的な利用なのか、ジリ貧気味の赤字補てんのための継続的な資金なのか見極めることなのです。

 

このようなポイントを審査するために、実にシンプルな資料ですが、次のような表を作成してもらっています。

それは、通帳形式の日繰り表です。

この表で言うと、12月5日の仕入資金の支払いがショートしていて、それを補てんするために私どもから300万円をファクタリングします。

そして、12月30日にファクタリングした売掛金に売掛先からの入金が350万円あって、その中から売掛金を譲渡した分と買取手数料分を合算した334万円を私どもに送金します。

このようなケースは私どもが最もサービスしやすい状況の会社です。

つまり、10%程度の高い調達コストをかけても、12月5日に2社の仕入先に約束通りに支払ったことで、未払事故を起こさないことで今後の取引がスムーズになります。

12月30日に入金がある売掛入金を、約1ヶ月早期化したことで、34万円のコストによって利益はその分飛んだものの、少なくとも当月である12月に関して資金繰りは問題ありません。

 

でも、例えば私どもへの送金をした時、資金繰りが赤になったり、月末翌日の1日の人件費の支払いでたちまち資金繰りが赤になる場合は、非常に実行しにくい状況になります。

もちろん、1月5日にも通常であれば仕入の支払いがあるはずですから、この支払額はどのぐらいで、資金繰りがそこで黒なのか赤のなのかをチェックします。

この時、例えば1月5日の仕入支払い額が150万円であったとすると、他の資金調達や入金がない場合は、多くの場合、1月5日に100万円以上の再利用になることが多くなります。

ここでのポイントは、更に翌月の資金繰り状況をチェックします。

だいたいにおいて、このようなチェックを3ヶ月先ぐらいまでしますので、顧客にはだいたい3ヶ月先ぐらいまでの日繰表を作成してもらいます。

そして、3ヶ月以内に、私どもファクタリングサービスを一旦利用しなくても良くなるかどうかをチェックさせていただくのです。

3か月後も、やはり同額、あるいは増額したご利用がないと資金繰りができない場合はNG。

一旦利用しなくても良くなる場合は実行と言うのが大まかな審査ポイントになります

 

今日のポイントです。

私どものファクタリングサービスでは、資金使途が増加運転資金の一時的な利用なのか、赤字補てんのための継続的なものなのかが最重要な審査ポイントで、一時的なご利用は◎、継続的なご利用は×になります。

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