年内余裕で間に合う資金調達 不動産担保融資 3 | 思うように資金調達ができない方へ

年内余裕で間に合う資金調達 不動産担保融資 3



12月7日

今日は、年内余裕で間に合う資金調達としての不動産担保融資について、補足情報や注意点をご案内します。

   

①融資申込者の年齢について

昨日の融資概要の部分をご覧いただきたいのですが、申込みは70歳以下、完済は80歳までと書かれています。

これは基準で70歳以上の方でも融資が実行された案件はあります。

ただ、いわゆる認知症の懸念がある方の場合は、成年後見制度の手続きが必要になります。

以前は4~6ヶ月ぐらいかかりましたが、後見人を利害関係者ではなく弁護士や司法書士で、この制度に精通する第三者であれば、1~2ヶ月程度で手続きが完了するようになりました。

このことは個人融資の場合だけではなく、会社での融資でも、代表者が高齢の場合は同じです。

だから、後日別の記事で説明する予定ですが、代表者が高齢の場合、およその目安として、70歳以上の場合は、できれば早急に年齢が若い後継者に代表者変更をしていただいたほうが融資の手続きはスムーズに進みます。

不動産担保融資の場合はまだ問題になりませんが、会社与信が前提の銀行融資の場合は、代表者変更直後の会社への融資は非常に嫌がる傾向があります。

だから、事情が許すのであれば、早めに若い後継者に代表者変更されておくことをお奨めします。


②後順位での融資について

原則論を言えば後順位でも、先順位の抵当権と比較して担保余力があれば融資は可能です。

ただ、次の二つの場合は後順位での不動産担保融資はNGになります。

・先順位が銀行(銀行、信金、信組、政府系金融機関など)以外の場合はNG

・抵当権割合で、先順位の抵当権の額が、不動産評価(融資可能額)の40%を超えるような場合はNG。このような場合は先順位からの借換が必要になります。

    

③資料の提出は必要資料のみで

前回の記事に手続きの手順を書きました。

その中の必要資料をよくご覧いただきたいと思います。

急ぎの資金調達であればあるほど、不要な資料をノンバンクに提出するのはNGです。

弊社がサポートする場合は、不要な資料が含まれていたら、不要資料を省いてノンバンクに打診しますが、直接ノンバンクに打診される場合は、不要資料の提出にはご注意ください。

資料は何でもかんでもあればいいと言うものではなく、融資を受けるにあたって、けっこう大きな障害になるのでお気を付けいただきたいと思います。

なぜなら、審査に特に必要でない資料を膨大に提出すると、ノンバンクの担当者は資料整理と言う余計なことをしなければならなくなり、融資までの時間がかかってしまうからです。

それと、担当者が見なければ無視できる阻害要因がばれてしまう懸念もあります。

昨日の記事に書かれたものだけ用意いただくのが、融資をスムーズに進めるコツです。

逆に決算書をBS,PLだけ提出するような非常識な方がいますが、金融機関に提出する決算書とは、申告部分から勘定科目明細まですべてのものを指します。

BS,PLだけ提出するような会社は融資したくない対象になるので要注意。

    

④不動産担保融資でも面談時の印象の影響は大きい

不動産担保融資なんか担保不動産に余力があれば良いんだろうと思われがちですが、これは

大きな勘違いです。

次のような方は嫌われ融資がNGになったり、条件が非常に厳しくなります。

・偉そうで傲慢

・必要以上に疑い深く細かい

・優柔不断

・外観が不潔

・理解力が極度に不足

・暗い性格

・過度に反抗的

・他人の話をよく聞かない

   

このような方がなぜ嫌われるかと言うと、もちろんサービスをしていて不快であることもありますが、そんな感情的なことだけではなく、不動産担保融資の場合は、融資残額全額を保全できないにしても、無担保融資と違って、確実に保全できる部分があるため、約定通り元利払いができなくなった時、話し合いができる人物かどうかは、不良債権化するかどうかで大きな違いが出てきます。

こんな時、冷静に話合いができない場合は、競売で担保権を実施するしか方策がなくなって、ノンバンクにとっては、余計な時間とコストがかかってしまうのです。

何かあった時、任意売却などでソフトランディングすることを希望するノンバンクにとって、特に銀行のように顧客の与信を審査しない(できないと言った方が正しい)で融資することから、担当者の顧客の印象は、審査上、大きなウェイトを占めるのです。

実際、上記のような顧客の場合、20年とか25年の融資は99%なく、3年とか2年、場合によっては1年ごとの借換で5年融資などと言った条件になったケースもあります。

やはり人格が融資においても、ものを言います。

不動産担保融資のように一見、顧客の人格などどうでも良いように思われがちですが、審査の主な対象が不動産であるがゆえに、顧客の人格は重要な審査ポイントになるのです。

 

以上、日々お客様のサポートをしていて感じる、不動産担保融資をける場合の注意点です。

ご質問などは、お気軽に bhycom@gmai.com まで。

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